イクミナさんの映画レビュー・感想・評価

イクミナ

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フェラーリ(2023年製作の映画)

4.2

イタリア語がいつの間にか英語になっていた。フィルム撮影だ。フィルムは滅びると聞いていたが、そんなことはないようだ。1957年イタリアを舞台にした映画。フィルム撮影だよな。むかし渋谷パンテオンで70㎜映>>続きを読む

YOLO 百元の恋(2024年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

なんというか、かるいというか、へたくそというか、しらけた。
中国映画は、『象は坐っている』とか、いいものがあるけれど、これはいただけない。『百円の恋』は、予算のない中、安藤サクラが撮影期間中に減量した
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窓辺にて(2022年製作の映画)

5.0

143分は長いと思ったが、そんなことはなく、居心地がよく、一日中でも見ていられる。日常会話があり、それを受けての答えがあり、間があり、表情の微妙な変わり方があり、気のきいたセリフ、単純な言葉だけれど意>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

1.0

ホルマリン漬けの手首の瓶が割れて、ゴム製の手首が、転がったのを見て、どっちらけ。3番目に拉致された男は、3日間大便もしなかったのかしら?垂れ流しで放水して、服ごと洗うんだから当然臭いはずなのに、平気で>>続きを読む

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

5.0

最初の雪の降る学校の情景カット。フィルムだ。小津だ。
些細な人と人とのふれあい、地味な何気ないお話がゆっくり進み、人々の表情、キャラクターが、ギクシャクとしっとりと、お話が進み、だんだんと感情の澱みた
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.5

今泉監督作品に何度も見られる『恋』議論。相変わらずの『え?』の多さ。ちょっとマンネリ気味だが、ほほえましく見れてしまう。
披露宴の屋外パーティの向こうにプールが見えた。絶対だれか、落ちるなと思ったら、
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.2

新宿ピカデリーで、ポスターを遠目でみたとき、『猿の惑星』だと思った。色合い、アニャ・テイラー・ジョイのシルエット、メイクが猿に見えた。
44年前の『マッドマックス』のお話は単純シンプルだった。『マッド
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関心領域(2023年製作の映画)

4.0

フィルム撮影の冷たい色調の、日の当たるドイツ軍人の家庭。日差しの中撮影の冷たい色調の中営まれる日常生活。毛皮のコートは、ユダヤ人のもの。ポケットに口紅のスティックが入っていた。庭の向こうには、青空にユ>>続きを読む

ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)

2.5

なんというか、B級の伝記映画という感じでした。『エクソダス』が、イスラエル建国の映画『栄光への脱出(エクソダス)』から、来ているなんて、複雑な気分だ。全体がなんというかスカスカで、軽くて、何も表現した>>続きを読む

碁盤斬り(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

画はいいし、演出も、いいし、さすが白石監督は、王道の人だなと思っていたのだが、なぜ、自分を陥れ妻を自殺に追い込んだ男に仇討の旅に出ようと家を出たとたん、五十両を盗んだ嫌疑をかけられて、旅を中止して、一>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

期待していたのだがいまいち。『空白』のマスコミのステレオタイプの描き方に失笑したが、今度はマスコミ内部の葛藤する人物描いたり、やらせに行ってしまうような危険性まで描いているが、それもステレオタイプで説>>続きを読む

#つぶやき市長と議会のオキテ 劇場版(2024年製作の映画)

-

YouTubeにやたら出てくるので「おすすめに表示しない」「興味なし」で消している。ヒステリックに甲高い声で得意になって捲し立てる様子は不愉快になる。だれが見るか。

ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶(2019年製作の映画)

3.5

体験者の話は、まるでその人が体験したことを自分が体験したように実感してしまい、対馬丸の「トキコちゃん」には、泣いてしまった。対馬丸でなくなった子供たちの写真と名前で、どうしようもなく泣いてしまう。体験>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.5

デジタル撮影だ。移動であおりの木々の長回し。音楽。横移動は、ゴーダールも黒沢清も多いよな。セリフが絶妙で、追い詰めていくのが濱口竜介だな。薪割りや水くみの長回し、音楽と、訳も分からず、涙ぐんだりして、>>続きを読む

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

2.0

金属バットで思いっきり頭を殴られて、ちょっと気絶して起き上がり敵を倒し、走り去る車より早く先回りして、悪者の車の前にたちふさぎ、バットでフロントガラスをたたき割り、はねられる。え?そんな馬鹿な?スーパ>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

黒人差別、黒人に対する偏見、それを嫌味なく、軽く皮肉って、ひっくり返しの展開が、小気味よく、笑った。ラストも、洒落ている。シナリオのお話の転がし方がうまい。

暗殺の森(1970年製作の映画)

2.0

昔、小さなテレビでビデオで観た記憶があるけれど、多分、ビールを飲みながら見て、ダンスのシーンに行きつくか行きつかないかで眠ってしまったのだろう。今回Amazonプライム4K復刻版42インチで観たけれど>>続きを読む

戦場記者(2022年製作の映画)

2.0

うーん、須賀川さんという人には何となく好感は持っていたのだが、あのきっちとした髪形に違和感、ものいいの軽さを感じた。両論併記でイスラエルとパレスチナのことを論じるのは、おかしいと思う。今や、インタネッ>>続きを読む

夏時間(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

Amazonプライムビデオで、予告編を見て、『エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェン、小津安二郎を彷彿とさせるユン・ダンビ監督のおそるべき才能』という評があったので、これは見なくてはと思ってみた。なんと>>続きを読む

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.0

んー、ポリタスTVで浜田敬子さんがおもしろいと言っていたから、台湾の歴史があり、面白そうだったから見たのだが、画に雰囲気あるものの、軍事政権下での出来事がとってつけたようで、もとは、TVゲームから映画>>続きを読む

日の丸~寺山修司40年目の挑発~(2022年製作の映画)

2.0

んー、期待したんだけれど、肩透かしだった。
プラクティス、練習で作った作品という感じ。昔の寺山がかかわった映像は、その時の人の顔が新鮮に見えるのだが、現代の映像はデジタルで、インタヴューを受ける側が、
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

2.5

これもダメだった。大島渚で見れたのは『夏の妹』と『少年』『愛のコリーダ』かな

影と呼ばれた男たち(2019年製作の映画)

1.0

これは、ひどい。薄っぺら、安っぽい、あきれ返った。
13分でやめた

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

始まってすぐ、IMAXって、フィルムなんだよなと思う。画に時代が塗り込まれるというか、なんとも、しっとりとおちつく。時系列複雑で、登場人物多くて難解と事前に聞いていたが、そんなこたぁない。3時間楽しめ>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.0

まあ、なんというか、ふつう。スケール感もあるし、画作りもいいんだけれど、どうして、この手のお話は、王族のお話になるのかな?ま、原作があるからしょうがないけれど、今、ガザは大変なことになっているのに、王>>続きを読む

麦秋(1951年製作の映画)

5.0

平山周吉『小津安二郎』を読んでからの、10年ぶりかの3度目の鑑賞。小津映画を見ていると、なぜか目が潤む。それは、思いを隠した画作りがあるからだろうか?
この『麦秋』の中での移動カットは、14回あるそう
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0


胎児よ
胎児よ
何故躍る
母親の心がわかって
おそろしいのか
 
舞台劇と映画の中の現実がリンクする場面で、総毛だった。
あまりに、悪趣味で笑ってしまうところが、この監督の映画にはある。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラジオ体操で一緒になるとある夫婦の旦那のほうがすごく面白かったよというので見た。夫婦を長くやっている人のほうが、おもしろくかんじられるのかなとおもった。
 結局、自殺だったんですよね。

風よ あらしよ 劇場版(2023年製作の映画)

2.5

大杉栄と伊藤野枝。期待してたのだけれど、ふー、なんだかな―という出来。もとはBSで放送されたテレビドラマだというが、映画館のスクリーンにかけて映画と変わりのないことに驚くと同時に、フィルムの良さに改め>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

始まって、あ、フィルムだと思った。A MIYAKE SYO FILMの表示。それも16ミリフィルムの粒子の粗さ。あたたかい。なつかしい。お話は、淡々と流れ、並列で、ゆっくり、感情の澱がたまってゆき、渋>>続きを読む

おかあさん(1952年製作の映画)

5.0

オーソドックスな平凡なお話のながれなのだが、悲喜こもごも、泣けて、微笑んで、声を出して笑った。「悪は存在せず」 しみじみと、よかった。

瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、太った老人の長い独白のようなセリフ。声の質、セリフ回し、スペイン語は理解できぬが、字幕を追って、表情、物語が広がる。それが、撮影して途中主役がいなくなり中止にになった映画の一場面。ミツバチのささ>>続きを読む

弟とアンドロイドと僕(2020年製作の映画)

5.0

豊川悦司演じる薫は黒縁眼鏡をかけており、ときどき阪本監督自身に見えた。この映画は、監督の生い立ち、内面、を描いているのではないかと思った。しょっちゅう雨があり、鎌倉の切通があり、黒いかっぱ、ドペルゲン>>続きを読む

夢の涯てまでも  ディレクターズカット版(1991年製作の映画)

3.0

『サタンタンゴ』一気に見たけれど、これは3日に分かれた。小道具が陳腐すぎて、シナリオも行きあったりばったりで、ヴェンダーズが、天狗になっていたのかなという出来だと思った。音楽は、抜群によい。Summe>>続きを読む

標的の島 風かたか(2017年製作の映画)

5.0

U-nextで、観た。
冒頭、。米軍属女性暴行殺人事件の被害者を追悼する県民大会から、始まる。このあいだ、目取真俊の『眼の奥の森』を読んだ、沖縄の人々の顔、表情、その向こうに歴史が見えて、涙なくしてみ
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DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)

4.0

渋谷TSUTAYAにビデオしかなく、観てみたいと以前から思っていたが、U-NEXTで観ることができた。
情景、状況のなかに俳優によるフィクションの芝居を放り込む。自然な、芝居、日常の中の言葉。ドキュメ
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