Nobさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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デジャヴ(2006年製作の映画)

4.0

着想と脚本に比重を置かれた作品。T・スコット&J・ブラッカイマーらしいケレン味溢れる映像とカメラワークは健在で、特に冒頭のフェリーの出港から爆破炎上、そして主人公が現れるまでのテンポの良いスタイリッシ>>続きを読む

トリプル9 裏切りのコード(2015年製作の映画)

3.0

よくある銀行強盗を題材にした映画だが、アクションと登場人物に華があり惹きつけられる。ただ、人間関係や背景が複雑で、集中して見ていないと置いてけぼりを食らう。また、映画タイトルでもあるトリプル9(警察官>>続きを読む

ブラインドネス(2008年製作の映画)

2.5

全世界の人々が失明するというパニックの中でも、利を得ようとしたり権力を握ろうとする人間の浅ましさ。つくづく憂鬱になる映画。

設定は斬新なのだが展開が冗長で、サスペンスも最後まで盛り上がりに欠ける。唯
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バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.5

タイムリープ映画の中でも屈指の切ないラスト。ハッピーエンドのはずなのに何故か胸が苦しい。何度も過去に戻り、ある起点に帰着しても襲い掛かる不幸の数々。どれだけ戻っても不都合な問題ばかり起こる展開に、観て>>続きを読む

PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.5

ジャケットの煽り文句から、豚を盗まれた主人公が犯人を追って大暴れする話かと思いきや、ただただ知り合いを辿って捜索していくだけという、まさかのヒューマンドラマ。派手さは全く無いし物語上の大きな起伏もない>>続きを読む

呪怨(2002年製作の映画)

3.0

和製ホラーの金字塔とも謳われる“呪怨”の劇場版第一作。

幽霊をあからさまに登場させ続けるというギャグと紙一重の演出がなされていて、もはやコメディ映画を観ているような感覚。俊雄や伽椰子のビジュアルもど
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品のテーマは、まさに“人間の尊厳と社会の不条理”を問いただしている。

人権を無視され管理の対象物であるかのように扱われる患者たち。患者を鎮める為には電気ショックも厭わない抑圧的な管理体制。やが
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マーダー・ミステリー2(2023年製作の映画)

3.5

アダム・サンドラー&ジェニファー・アニストン共演のお気軽ミステリー第二弾。

前作も面白かったが、続編の今作の方がアクション満載で、下ネタ、おバカネタもさらにスケールアップ。パリの街を駆け巡るカーアク
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マーダー・ミステリー(2018年製作の映画)

3.5

アダム・サンドラーとジェニファー・アニストンの掛け合いが楽しいお気軽ミステリー。

フーダニットを的確に踏まえつつ、コメディ調に描いた展開は、ミステリー映画でありながらも、観終わったあと爽快な気分にな
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スパイ・ゲーム(2001年製作の映画)

4.0

スパイ映画というと、派手なアクションと巧妙な騙し合いが魅力。それ故にあまり印象に残らない作品も多い。しかし本作は、それらの魅力にスパイの悲哀と苦悩を織り交ぜ深みを持たせているのが他とは一線を画す。>>続きを読む

ビバリウム(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

同じ家が建ち並ぶ果てしない世界に送り込まれた男女を描く不条理スリラー。

アイデアはとても独創的で面白いと思うのだが、話の展開が突飛すぎて観る人により好みがハッキリ分かれそうだ。

オープニングのカッ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.5

噂どおりの問題作。紛れもなく愛についての作品であるが、強烈な身体の変容描写を通して、主人公の女性としての意識の変化を描いている。

唐突なバイオレンスに奇天烈な筋立て。かなり特異で刹那的ストーリーなが
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

4.0

人工知能「ハート」をめぐる、謎の組織チャーターの活躍を描いたガル・ガドット主演のスパイスリラー。

よくあるスパイ映画と言えばそれまでだが、良くも悪くも一言で表現すれば“女性版ミッション・インポッシブ
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キル・チーム(2019年製作の映画)

3.5

2010年のアフガニスタンで起きた、アメリカ兵による民間人殺人事件を題材にした戦争ドラマ。

戦場において不条理な選択を迫られたなら自分はいかに決断するか。戦うことの意義、正義とは何か、コンパクトな作
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ティル・デス(2021年製作の映画)

3.0

90分なのが丁度いいシチュエーションスリラー。

序盤のモタモタ、突っ込みどころの多さ、詰めの甘さなど欠点も目立つが全然我慢できる。何も考えずに、目の前で起きている事象を眺めてるだけの展開なので頭を使
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

マルチバース(多元宇宙)を題材とし、宇宙規模の戦いが繰り広げられる本作は“SF映画”として語ることも十分可能だ。

マルチバースという中々取っ付きにくいネタを、ホームドラマに落とし込もうと考えたアイデ
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ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

3.5

1962年製作「恐怖の岬」のリメイク作品。14年前に少女暴行で刑務所に入れられた男が、出所後当時の公選弁護人サムの弁護が、職務に忠実でなかったとして復讐に燃える物語。

「タクシードライバー」とはまた
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

息子の自己犠牲によって命を助けられた父親(ドウェイン・ジョンソン)が、5000年の眠りから覚め、邪悪な力を持つ王冠の略奪者らとの戦いを挑んでいくアクション巨編。

正直、内容的には特に目新しさはなく、
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ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

3.5

スケール感のある映像、迫力の演出、そして、主演が人気俳優のブラッド・ピット。ゾンビ映画の中でも、多くの方に好まれること間違い無し。

本作の特徴は、ゾンビに噛まれた人間がゾンビに変り果てるまで「10秒
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

国王である父を殺され、さらに母も奪われ国を追われた王子の復讐劇。北欧神話をベースにしたオドロオドロしさを感じつつも、ストーリーは意外とシンプルで分かりやすい。

血なまぐさい殺戮場面に満ちているが、一
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パーフェクト・トラップ(2012年製作の映画)

2.5

冒頭のクラブパーティから人間ミキサーで血しぶきの嵐。凄まじいテンションで始まり、ホラーマニアの方なら弥が上にも期待が高まる。しかし、残念ながらピークはここまで。あとはもう右肩下がりで、観ている途中で完>>続きを読む

モスル~ある SWAT 部隊の戦い~(2019年製作の映画)

3.5

混迷のイラクを舞台に、ダーイッシュ(ISIS)と彼らに身内を殺された者たちだけで組織された元警察のSWAT部隊の戦いを描く。

戦闘シーンでは多少首を傾げたくなるところもあったが、ドキュメンタリーを見
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.0

コメディタッチの映画と思いきや、意外と重いテーマで笑うに笑えない。

お酒を飲む人なら誰しも、アルコールで苦い経験をしたこがあるのではないだろうか。アルコールはいつもの自分とは少し違う自分にしてしまう
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ソード・オブ・デスティニー(2016年製作の映画)

3.5

名作「グリーン・デスティニー」の続編で、19世紀の中国を舞台にした武侠アクション映画。

ワイヤーアクションや雰囲気は当時のままで、ストーリーも武侠映画の王道。ただ、名作映画の続編として観ると正直辛い
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エントラップメント(1999年製作の映画)

3.5

大人の二人が魅せる王道の泥棒映画。

見どころはキャサリン・ゼタ・ジョーンズの美貌としなやかなスタイルに尽きる。赤外線レーザーをくぐり抜けるシーンはかなりのもの。ショーン・コネリーの007で築き上げた
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アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

3.5

アメリカの作家リチャード・マシスンのSF小説「地球最期の男」を、ウィル・スミス主演で映画化。

とにかく廃墟と化したニューヨークの映像が優れている。雑草生い茂る街を野生化したインパラの群れが走り抜けた
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レベル16 服従の少女たち(2018年製作の映画)

3.0

作品全体の雰囲気もよく、展開やストーリーも悪くないので観る価値は十分あり。

あまりこの手の作品を観ない人であれば、謎が明らかになったときの衝撃は大きいと思うが、同じような設定のサスペンススリラーは過
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ザ・マザー: 母という名の暗殺者(2023年製作の映画)

3.5

ジェニファー・ロペスが、命懸けで娘を守る凄腕の暗殺者を熱演。娘に正体を明かせない母親の苦悩も切なく描かれる。

ストーリーは、ややありきたりだが見せ場は多い。主人公の女スナイパーが次々と敵を葬り去る姿
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

4.0

流石スビルバーク監督のSFサスペンスというべきか、間延びせずに最後まで楽しませてくれる。荒唐無稽な設定だが脚本が巧みで、幅広い年齢層が満足できるエンターテインメントに昇華させているのは見事という他ない>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.5

A24とPLAN Bがタッグを組み、オスカー作品賞ノミネートという高めの評価に期待が膨らむ。韓国移民という設定自体は目新しいが、A24が持つ寂寥感と韓国映画の過剰感、どちらの持ち味も中途半端で相乗効果>>続きを読む

カウントダウン(2019年製作の映画)

3.5

面白半分でスマホにアプリを入れたり、利用規約も読まずにアプリを起動させるなど、誰もが心当たりのある経験とオカルトを絶妙に配合しつつ、デジタルツールの普及により、希薄になったと言われる家族の絆をうまく絡>>続きを読む

夜の来訪者(2015年製作の映画)

4.0

視聴者の心をえぐるサスペンス戯曲。 

舞台はイギリスの工場を経営する上流階級一家。長女の婚約を祝福するディナーの最中に、ある若い女性の服毒自殺の件で警部を名乗る男が訪れ、家族一人ひとりに尋問していく
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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

4.0

世界観は「ジョン・ウィック」のような雰囲気を感じさせるが、思春期の娘に振り回されるシングルマザーという、全く異なる方向性が面白い。

凄腕の殺し屋であり母親であるキル・ボクスンを演じるチャン・ドヨンが
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ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

2.5

囚人を乗せた宇宙船で繰り広げられる、女性科学者の実験と乗員たちの顛末を描く。

生と死にフォーカスし、SFの体裁をまとった難解作品。SFは性格上設定の理解が必要で、時代や空間の説明だけでも大変だが、さ
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バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

4.5

CIAの情報を含んだ1枚のCD-ROMをめぐるドタバタのブラックユーモア劇。

豪華キャスト5人が演じる登場人物の全てがクセ者。それぞれのキャラの人物像が細部まで描きこまれているので、いちいち笑える。
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

4.0

閉鎖的な陸軍士官学校で起こった殺人事件を描いたサスペンス。

忍び寄る恐怖が寒々とした風景と相まってストーリーを盛り立てている。さらに、不気味な事件が頻発する様子を暗めの映像にのせて、俳優陣の抑えた演
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