朱音さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

母なる証明(2009年製作の映画)

4.5

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もう冒頭からその歪さに心を掴まれた。
一瞬耳を障る蠅の羽音(これだけでその空間に死の匂いを連想させる)。それに続く突如として始まる不可解なダンス。

なんじゃこりゃー!よく分からないけどとんでもないも
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.3

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新感覚のホラー表現にチャレンジした意欲作。
恐怖の対象が一見すると普通の人間であり、かつゆっくりと歩いて追ってくるという設定が秀逸で、これにより何気ない日常風景の中に永続的な恐怖感をもたらすことに成功
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.0

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ジョン・ランボーというキャラクターに対して、
そして一作目のベトナム帰還兵に対する米国政府の冷遇と、ベトナム帰還兵の悲哀をテーマにアメリカン・ニューシネマ的なイズムを滲ませつつ描かれたFirst Bl
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

1.8

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私的制裁は割に合わないっていうテーマは一応あるんだろうけど、主人公の行動があまりにも意味不明すぎて説得力が一切感じられなかった。
「復讐の為に無関係の人間を巻き込む事を厭わない狂気」を描いたにしては中
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.8

神にせよ悪魔にせよ、その存在を信じて疑わないとはこういうことなんだと教えられた気がする。
その感受性がもたらした恐怖であり、悲劇であり、絶望なのだ。

ホラーというよりは、その不可視の存在を知覚する人
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カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.2

カンフーパンダ最高!
1分1秒のあらゆる描写に様々なアイディアが散りばめられており、まったく飽きることなく最後まで楽しめた。
ウーグウェイ導師の登場した瞬間から漂う圧倒的な説得力など、キャラクター造形
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アポカリプト(2006年製作の映画)

3.0

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エンターテインメント映画としてシンプルに面白い。
登場人物はキャスティングも(マヤ語は分からないけど)芝居も良く、魅力的に感じた。その為感情移入しやすく、展開にも飽きることなく最後まで観ることが出来た
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.3

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スティーブ・マックイーン監督の演出力が凄い。
鑑賞前に想像していたよりも遥かに惨い出来事が絶えず繰り広げられるが、役者達の繊細で真に迫った演技、フレ―ミングやライティングの巧みさ等によって登場人物達の
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バクマン。(2015年製作の映画)

3.0

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楽しい映画だった。
POPでカラフルな演出もこの作品には合っていると思うし、「漫画を描く」という工程をビートにのせて描く様はさながらアクション・シーンのよう。

主人公が何気なく書き溜めていた想い人の
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哀しき獣(2010年製作の映画)

3.7

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ナ・ホンジン監督の作品は徹底して情け容赦ない。
情念に突き動かされた獣たちの物語には夢も希望も救いもなく、そこに映し出されるのはおびただしいほどの血と暴力。
まるで濁流のような圧倒的な力で最後の最後ま
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ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

2.3

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もう少し登場人物達の掘り下げがあっても良かったと思う。せっかくミドルエイジなオジサン達が主役の物語なのに、よくあるモンスター/スラッシャー映画のおバカなティーネイジャー達と大して変わらない描かれ方をし>>続きを読む

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