このレビューはネタバレを含みます
『誰かを属性で判断すること』『一面的に他人を決めつけること』を拒否する意思が今の世の中には必要だと強く訴えかける映画でした。
登場人物の誰一人として、善玉と悪玉に割り振ることができず、それはそのまま私>>続きを読む
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これは明らかに性感染症のメタファーだろう…と思ったんですが、監督が否定してるので別方面から考えてみました。
監督は、追いかけてくる「イット」で「性というものの不安、恐ろしさ」を表現したかったと語って>>続きを読む
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物語は家族三人のそれぞれの小さな嘘、秘密がきっかけとなり静かに展開していきます。それらが娘を成長させ、頑固な夫が目を逸らしていたものに向き合わせていく過程が、厳しい寒さから雪解けへと向かう季節の移ろい>>続きを読む
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主人公が出産している病院へと向かう道中に事故死した夫。我が子の誕生日は夫の命日であり、その日を心から祝うことも、素直に子供を愛することも出来ない。自分が夫を“死なせた”という罪悪感からの逃避は、“>>続きを読む
幸せから一転、絶望に叩き落された主人公が、家族や自身に関わる真実を知ろうとする中で様々な恐怖に直面する。陰鬱な過去が徐々に明らかになる過程は結構ハラハラしながら楽しめた。
しかし「どう考えても、あ>>続きを読む
手軽なカタルシスやシンプルな娯楽性を求めている人にはお勧めできない作品だと思う。「一般ウケしない」という評価が一人歩きしているのも多少納得するところ。
その一方で、登場人物の生々しい人間性やエゴイ>>続きを読む
静かに心に染み込んでくる映画。うまく言葉にできないけれど、主人公のやるせなさや悲哀、そして微かな喜びが、そのまま胸に入ってくる。
てっきりハリウッドのサスペンスをそのままインドに移したような作品かと思っていたが、舞台としてのインドを活かした上質さがあった。ラストのどんでん返しはトリックそのものよりも、ここまで観客の培ってきた人物>>続きを読む
家族にとって善き夫、父親であろうとしながらも、自分を正当化して戦場に依存し続けてしまう、矛盾した行動の心理描写が素晴らしかった。
また、イラク兵側からの視点もあり、その随所に主人公との相似性が見られた>>続きを読む