主人公の少し突飛な感情の露発の演出が好き。階段とか。音痴なのもまた良い。雑然とした建設途中の街並みに射していた希望の光は、やがて冷徹な音を響かせる歯車たちに吸い込まれてしまう。
静かに見えて物凄い深淵を感じる。全体に水銀のように薄く張られた膜によって私たちはかえって剥き出しの”欲”にまざまざと向き合わざるを得なくなる。
極端な学歴偏重、セクシャルマイノリティへの差別や偏見など、韓国社会に蔓延する現実の縮図のような男子校。
閉鎖的な空間で生まれる陰湿な暴力と行き場をなくした慟哭の描き方が良かった。
もう1つの舞台は、街>>続きを読む