chishiruさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.4

徹頭徹尾雰囲気モノ。何かが起きそうな、そんなミステリーな空気を楽しむ、という姿勢で見るのが正解。結構面白かったです。

なんとなーく頭をよぎったのは、ツインピークス、恩田陸の小説、中井英夫の『虚無への
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.4

よくできたミステリー小説のような感覚。多少腑に落ちないところもあれ、時間内でキッチリ楽しませてくれる内容でした。

一方で、乾いたサスペンスものというだけでなく、言葉少なに観客に委ねる心理描写が意外に
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レンブラントは誰の手に(2019年製作の映画)

2.8

なるほどMy Rembrandt。見る人、買う人、売る人、研究する人、発見する人…様々な立場から画家に関わる人を描き、それを通してレンブラントという巨匠の魅力を掘り起こす。基本的に個々のエピソードは淡>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

社会的で重たいテーマが全体を貫く中で見えづらくはあるけれど、ダイナーのシーンから終盤に至るまでの流れ、こんなにロマンティシズムが横溢した演出があるだろうか…という感じ。料理してる時、絶対にこの十数年を>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.4

お家に帰ってOST聴きながら解説調べるまでがお楽しみかな

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

3.2

憎むのは容易く、赦すのは難しい。と言うのであれば、その難しさをもっと丁寧に描いて欲しかった。序盤のヒロインの登場シーンからお約束展開の応酬で、あまり真に迫った感じがなく。後半からは実話ならではの、まま>>続きを読む

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

3.3

変わっていくサンフランシスコへの哀惜を、1人(2人?)の黒人男性の目を通して描いた作品。恐らく、かなり制作者個人的な心情の反映なんだろうなー、と思っていたら、まさかの本人役だったという…。

とはいえ
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.3

ウエットに行き過ぎそうなところを上手く抑制した、良い映画だったな
(いや、十分感傷的だと思う方もいると思いますが。笑)

家族関係メインの内容かと思いきや、アメリカと中国という国の違い、その2つの国の
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.3

(めちゃ乱暴に言えば)「ちょっとワルいことをして大人になる」的な感性にはあまりついていけず、どちらかというとルーカス・ヘッジズ演じる兄貴に感情移入してしまったなー。弟相手にイキリ散らかしてるけど、、、>>続きを読む

LETO -レト-(2018年製作の映画)

3.0

恐らく自分が大衆趣味というか、この手の作られ方の映画に対するリテラシーが無いのだろうなと思うのですが、正直少し眠くなりまし…た。

あまり、登場人物たちの背景や物語を追おうとか、ソ連崩壊間際における西
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ジョーンの秘密(2018年製作の映画)

3.2

長い再現ドラマ見てる感じかな。面白くないとは言わないけれど、人物の感情の掘り下げが…弱い。特に終盤にかけての現代パートは、まるで何かがバッサリカットされているようですらあり。恐らくラストは、「彼女の人>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

3.4

なんでみんなエズラミラーを褒めそやすのか、今更分かった

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.4

登場人物の主観を追体験できるような音楽や映像、色や光の使い方、面白いな。
アメリカのティーン的な、ダイナミックなストーリーの傾向(特に前半)はそこまで好みでは無かったけれど、何か残るものがある、見応え
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.7

ガッチガチに最高の映画見てしまった…

この映画最大の魅力は、"音楽"という体験、その最もオイシイところが惜しげもなく映像化されているところ。国も時代も、そもそも好きな音楽の指向も全く違うのに、僕が2
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ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)

4.0

これは、音楽が好きな人の話であり、夢を追う人の話であり、そして母と娘の話であり…いずれのテーマも収斂のさせ方は非常に王道的ではあるのですが、その分、ラストに至るカタルシスや爽快感はバッチリでした。最後>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.5

シアーシャローナン、やはり素晴らしい。何かに傷付き、葛藤し、自分を持て余す姿にリアリティがあって、自分もこの気持ち知ってる、とはっきり思わせてくれる。と同時に、そんな鬱屈から解放される時の一瞬の明るい>>続きを読む

ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.2

いちいち絵になる構図や、茶目っ気のあるキャラ&会話の感じはやはり好きなのですが、どうしてもインドの画が自分に合わず…で、映像の比重が大きい映画なだけにそれが少し残念でした。とはいえ、もちろんオーシャン>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

3.8

話も凝ってるし画面も賑やかだし、普通に面白かった〜。特にプロット、「あれは誰それの潜在意識の反映なのかな」とか無限に考察できる一方で、アウトラインとしては(どっちにしても)一応まとまっているのが凄いな>>続きを読む

シングルマン(2009年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

主人公の男の、セルフイメージを保とうとする抑制的な姿と、(主に一人称視点の映像で表現される)本能的な心の動き、そのせめぎ合いの演技が見事で、コリンファース流石だなと思いました。

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.4

「都会のおとぎ話」的な…特定の都市が舞台なのにも関わらず、どこか無国籍で時代性も希薄な印象でした。恐らく、インタールードとBGMの素晴らしく怪しげなムードのためかと思いますが。

密室での会話劇、とい
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.3

要素は全部好き。ホテル+東欧という洒落た舞台設定はもちろんのこと、入れ子になる物語の構造、どこで一時停止しても絵になるカラフルな色使いと絶妙な構図、そして随所に散りばめられた小ネタ(シーレとか本当セン>>続きを読む

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.0

まあ「アメリカ」のPV的な感じですよね

しかし前から疑問なんですが、こういう50〜60sの雰囲気や、もっと遡ればノーマン・ロックウェルやマーク・トウェインなんか、いわゆる「古き良きアメリカ」に対して
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希望の灯り(2018年製作の映画)

3.0

ある種のセカイ系なのかな
主人公とその周りの人(特にマリオン)以外は存在しないかのような、このスーパーだけが世界かのような物語。そしてスーパーなのに、何とまあ生活感が感じられない描写。

安易にまとめ
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小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

3.4

比較的淡々としているけれど、その分じっくり心に沁みていく。「そういえばあのシーン良かったな」とか後から思い出して見返したくなるような、そういうタイプの良い映画である

年齢や立場を超えた友情の物語は惹
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.8

いやー、いいっすね。やっぱりこういうのがいいっすね。酒入ってたらもっと泣いてたしもっと踊ってたな。

結局根が根なので、こういうチャーミングな映画はこたえられんわけです。みんな良い人な登場人物たち。茶
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.0

ふつうに良い映画なのは分かるんですが、ある種の感情移入ができるかどうか、というのは人によって分かれる気がします

こんなこと言うとなんだかひねくれた人みたいなんですけどね、決してそう言うことはなくわり
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

3.5

軽妙なノリの格好良い映画である一方、訴えかけてくるテーマは普遍的で重たい。このバランスってなかなか好みが分かれるところだと思うのですが、個人的にこの映画の塩梅は好きでした。

ただ、背景的な知識がない
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