ヒラセシオさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ヒラセシオ

ヒラセシオ

映画(156)
ドラマ(0)
アニメ(0)

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

納屋(ビニールハウス)のメタファーが曖昧なまま終わる小説verの方が、個人的には好き。

マイルスデイヴィスのミュージック👍

さようなら、コダクローム(2017年製作の映画)

3.7

古きよきCDの時代。

モノが考古学的な意味を持つ瞬間。

10代に聞いてた音楽って恥ずかしいけど、その人の深層を知る手掛かりとしては重要ってこと。

パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

3.8

いい香りはルックス(外見)の良さより大切。

処刑前のあの違和感は、服装から来ているものだった。

服装が如実に社会的地位を表徴する時代で、主人公が着飾れた日を考えれば、服装はあくまで地位の表徴でしか
>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.4

個性豊かな女性たちの様に、ダイニングスペースもカラフルで、

15歳のジェイミーの様に、家もまだ建設の途中。

ちぐはぐで未完成の中に、美しさと包容力があった。

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.7

まるで動く写真を観ていた様だった。


毎回同じカメラの視点で、映画のセットと物語が展開される。(しかも入念に考え抜かれた構図で)
カメラが人物を捕らえるのではなく、人物がカメラの中を素通りしていく様
>>続きを読む

グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.5

サフディ兄弟の映像センスを堪能。
終始緊張感走りっぱなしの映画を久しぶりに観た。
一瞬、自分もニック(ロバート・パティンソン)といっしょに、行動しているんじゃないかと錯覚する。

イギーポップの音楽か
>>続きを読む

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.9

原題「Demolition」は「解体」という意味。

交通事故で妻を亡くした主人公デイヴィスは、それまで素通りしていた日常の些細な事に注意を払うようになる。
車のサンバイザーに隠されていた「雨の日は会
>>続きを読む

ハイ・フライング・バード -目指せバスケの頂点-​​(2019年製作の映画)

3.9

弘法筆を選ばず
全編iphone で撮影した映画

白人(権力者)に支配される既存の体制を解体するという点で、映画のストーリーと、撮影方法や配給方法がリンクしていたのが流石


最後、レイが渡したバイ
>>続きを読む

ポルト(2016年製作の映画)

3.9

i.JAKE 男 
ii.MATI 女
iii.JAKE and MATI 男と女

1夜の出来事を3つの視点(過去・未来・現在/男・女・男と女)から描かれている。
物語の構造がかなり秀逸。

i.J
>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

3.7

上映禁止されてもおかしくない映画。

ドキュメンタリーをエンターテインメントの域まで昇華させている。
オリヴァーストーンお上手。

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.5

主人公の青年の恋敵が、ハリウッドの大物であり、尊敬する叔父だった。

オープニングのカメラのズームアップで、30年代のハリウッドタイムワープする演出。
ニューヨークとハリウッド、別々の場所で新年を迎え
>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.3

冒頭、広島の闇市、ブレまくりの激しい映像が圧巻。

エリアカザンの「エデンの東」を思わせる、斜めのカメラアングルが、カッコいい。

菅原文太さん 梅宮辰夫さん
カッコいい。

ヤクザの親子関係(仁義)
>>続きを読む

フォーカス(2015年製作の映画)

3.2

Rolling Stones
Iggy Pop
and Stones 🎸

イタリアで映画のようなスリ集団見かけたので気をつけて👀

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.6

モノクロームの映像が美しい。
全ての構図が考え抜かれていることが、犇々と伝わってくる。
特にオープニング、タイルに流れる水に揺らめく空模様のシーン。
ゴシゴシとタイルを掃除する音と、消えては現れ、消え
>>続きを読む

パリ、混沌と未来(2019年製作の映画)

2.3

正直、人にオススメできる映画ではない。

只、もし今生きてる社会が、ゲームや映画のように、全て決まった物語の連続だとしたらと、

考えてみたくなる。

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.1

男の僕にはWhat’s といった感じ。

女子は共感できるところが多かったみたい。

キング(2019年製作の映画)

4.6

ヘンリー5世(ハル)の伝記映画。
元がシェイクスピアの戯曲の為か、歴史に忠実な伝記映画と比べ、相当面白く学べる点が多い。

ハルとジョン(シェイクスピアの架空の人物)の友好的な関係性は、リーダーと仲間
>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.1

面白い。
破茶滅茶で、人から「何これ?意味わからん」とか「ふざけすぎ」とか思われそうでも、突き抜ければ凄いのが生まれる事実を目撃した。
中途半端が一番ダメなんだろうな。
自分を信じて頑張ろう!

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.8

みんな自分が他人からどう見られるかという外面しか気にしない。

サイコパスな主人公を始め、有名大を卒業して一流企業に勤めるエリート達を、揶揄している映画。

彼らは、他人の目に見えない狂気や苦しみなん
>>続きを読む

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

2.3

10年ぶりぐらいに鑑賞。

話ややこしくて眠くなる。
観て得るものが何もない。

ケビンスペイシーの演技は恐ろしいと思う。

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.0

エンタメとしては、ハラハラドキドキ、スリルもあってサスペンスもあって面白い。

でも、なんも残らない。

ただ消費されておわりなハリウッドムービー。

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.2

「成功よりも家庭を大切にする方が、素晴らしい」と洗脳しようとしている。
しかも、この映画を作ったのは、
かつて、成功こそが第一のアメリカンドリームを謳っていたアメリカ合衆国。

内容は素晴らしいが、プ
>>続きを読む

さくらん(2007年製作の映画)

3.3

遊郭という日本文化に敬意を払いつつも、彩度の高すぎる色彩で全く新しい異世界を演出している。

蜷川実花x土屋アンナx椎名林檎
3者の、「歴史を忠実に描いてもつまらん、自分たちの色に染めてやる」というよ
>>続きを読む

GO(2001年製作の映画)

4.8

名前とか国籍なんて、複雑で広すぎる世界の中で合理的に生きるために、人間がでっち上げた概念だと思う。

名前をつけることは、限定するという行為だ。
例えば、コップという名前。
コップは飲み物を入れる器と
>>続きを読む

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.1

ヌーベルバーグの様な演出

中盤、音楽と写真(絵)のフラッシュ映像のモンタージュがクール

愛の渦(2013年製作の映画)

2.6

全くエロくない。
コミュニケーションとセックスの関係性を、描こうとしているのが伝わってきたのでよかった。

エロい映画見たい人は、パトリス・ルコントの「仕立屋の恋」を見てほしい。

点数低いのは、この
>>続きを読む

グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル(2016年製作の映画)

4.9

天才的なセンスの背後には、相当な思考錯誤と努力があることが分かった。

写真や音楽にアンテナを張り続け、その中から直感で引っかかったものを、映画の素材として用いる。
「何がいいか言葉では説明できないけ
>>続きを読む

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.5

相当難解な映画。
ただ、独創かつ魅惑的でカッコいい。
それでいいと思わせるのは、相当凄い。

砂丘(1970年製作の映画)

3.9

芸術は爆発だ

前半の物資世界(消費社会)から一転、後半の砂漠のシーンは、物や記号で溢れた社会を批判するような格好良さだった。
今、目の前にあるもの以外、何もない世界。もしくは全てが吹っ飛んでリセット
>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

虚構の儀式
ホルガの異様な慣習は、みんなが信じることで成立している。

自分たちが生活している先進国の現代も同じ、実態として存在しないもの(紙幣、法律、コンピューター)を自動的に信じることで、成立して
>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

5.0

一番凄いと思う映画。
8 1/2は、夢と現実と妄想が
圧巻の映像のベールで包まれた、
人生賛歌の映画だ。

圧巻の映像は、白(光)と黒(影)のコントラストを極端に上げることで、映画全体を非現実的空間に
>>続きを読む