ヒラセシオさんの映画レビュー・感想・評価

ヒラセシオ

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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

There will be blood で資本主義システムの末路、というか虚無性を描いた映画だったのに対し、
本作は、ではその資本主義社会で、自分たちはどう生きるべきかということを示す映画のように思え
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

アメリカンドリームから資本主義社会の末路まで一気に魅せられた。

資本は現代の神様でもある。そしてその信仰(金儲け)の先にあるのは、虚しさ。

ダニエルがパイプラインを通すためなら、信じてなくても神様
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.8

William Egglestonの写真を見ているような美しい映像だった。

マイキーや彼の周囲の人物の、過去を敢えて語らないのがよかった。

マイキーと若い恋人ストロベリーの関係を通して、過去にマイ
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WALK UP(2022年製作の映画)

4.3

1軒の4階建アパートの物語。
それぞれの階(ストーリー)で異なる物語(ストーリー)が織りなされる映画。

映画を見始めていくと1軒の限られた空間ではあるが、どうも時間が飛び飛びになっていて、時空間が歪
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美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

5.0

何がすごいって、ほとんどセリフがないのに、90分間見せる絵力。

軍隊のトレーニングや日常生活の家事に至るまで全ての所作、全ての動きがダンスのように美しかった。

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

5.0

個人的に大好きな映画監督の新作ということで、期待値上げまくって見に行ったが、
冒頭のワンショット(青と白いラインのテニスコートを45°回転させ真上から取ったショット)で、
高すぎるハードルをゆうに超え
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とあるバーのカウンターにアジア人のカップルと欧米人の男性の3人がお酒を飲んでいる。
ちょうど向かいのテーブルで飲んでいた私たちはこの3人の関係性を推測し始める。

あ、!

女性がこちらに気づいたみた
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.9

Part1同様、IMAXで見なければ映画の良さは半減するんだろう。
DUNEという広大な砂漠に身を投げるような体験ができてかなり興奮した!

ただ原作が長すぎるんだろうな。
ポールが砂漠の修行に行った
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欲望(1966年製作の映画)

5.0

surper cool

ミケランジェロ•アントニオーニ監督の映画を見ると、映画で1番重要なことは、素晴らしい映像表現やワクワクするような物語でもなく、コンセプト(概念、そもそもの映画を撮る目的)だと
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ハリウッド的な二項対立は排除し、ドダンとウージェニーの2人の関係性を、自然光を巧みに扱って美しく描いていた。

ウージェニーの病気を、ドダンは晩秋という季節で表現していたが、その時のウージェニーの気持
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ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)

5.0

フランシスベーコンの絵の引用から始まり、オイディプスの父殺しで閉じる。

30歳で撮ったことに恐ろしさすら感じる。

上下にパンするカメラが印象的だった。
外の社会と断絶されたアパートの世界は、地上と
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

私たちが持っていて、平山さんが持っていない物。
平山さんが持っていて、私たちが持っていないもの。

木漏れ日は、全ての瞬間がその時限りで尊いものであり、それは人生にも言えることだとヴェンダースと平山さ
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キャロル(2015年製作の映画)

5.0

全てがパーフェクト
公開時に見たので7年越しの再鑑賞だったが、あの時とは映画の見方が随分と変わったなと、観ながら感じていた。

シンディシャーマンのオマージュからソールライターの写真のような絵作り。
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.8

自分の手を汚さない者たち

ディカプリオもデニーロも、殺しの指示を出すだけで、自分の手は決して汚さない。実行するのは貧乏な労働者階級という構造。

やはり自分が実行者ではないので、罪の意識を感じるのは
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.5

流石のデヴィッド・フィンチャー。

出資がNetflixなら、2時間の映画よりドラマのリミテッドシリーズにして長尺で見たかった。

the smithもいいけど、portisheadは映画で使われると
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.8

いい映画だったなー

スピルバーグ監督なんか避けてたとこあったけど、流石の一言。
2時間30分退屈なし、あっという間だった。

『Everything happens for a reason 』
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サスペリア(2018年製作の映画)

5.0

賛否両論あると思う。

大きな的と、小さな的。

的中率は低いが、的中した時に、脳天まで突き刺さるのは小さな方の的。

この映画は、僕の脳天まで突き刺さった。

THiS is ArT だな。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

5.0

明暗、特に暗がいいんだな。
暗闇で顔を見え隠れさせたり、人物のシルエットのみを浮かびあがらせたりと、エドワード•ヤン特有の演出を映画館で観れて、とても幸せな2時間だった。

言い争ってるなかに、ふとタ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

『産まれきてくれてありがとう』
映画史に残るような素敵なシーンだった。

この言葉がどれくらいの救いになるか。
よく言葉は時としてナイフになるという比喩があるが、傷口を縫う糸にもなるんだなと思った。
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小説家の映画(2022年製作の映画)

5.0

ミニマムな映画だった。

このミニマムとは、モノが綺麗に収納に隠された家で暮らし、服装は白シャツと黒スラックスの、いわゆるミニマリストではない。

ホンサンスから感じたミニマムとは、
自分が心地良いと
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.8

ソフィアコッポラのsomewhere 的な映画を期待して見に行ったら、いい意味で裏切られた。

基本的にはカラムとソフィの2人だけの視点で進む映画。この2視点は不思議なくらい対極で、ここにvideoと
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ベルファスト(2021年製作の映画)

5.0

全編、主人公バディの目線を通して描かれた本作『ベルファスト』

大人達はカトリックとプロテスタントの宗教闘争の中、バディは好きなクラスメイト、キャサリンの隣の席に座りたく勉強を頑張り、祖父から女の子と
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幻滅(2021年製作の映画)

4.8

『希望も失った今、僕は息をし始める』

バルザックの原作の映画化。
2時間半という長尺だが、長編小説の映画化ということもあり、かなり丁寧に描いてる印象。

ピュアすぎる詩人の青年が、田舎から大都会パリ
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

いい台詞が複数あった。
ちゃんと覚えてないけど、

『水の中では、一生懸命もがけばもがくほど沈んで溺れてしまうけど、何もしないとプカプカ浮いてくる』

『毎日の栗剥きが大変だから、剥いてある栗を購入し
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

5.0

シーン、カット割、全てが美しい。ティモシー•シャラメを抜きにしても。

絵画から学校の校舎へと始まるオープニングから、抽象的なラストまで終始完璧だった。
なんで、あんなありふれたアメリカの学校の校舎が
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バビロン(2021年製作の映画)

4.7

まるで暴走列車。180分が一瞬だった。
デミアン・チャゼル監督はララランドのイメージが強い監督だけど、実はセッションも撮っている。セッションの狂気じみた感じとジャズが、今回のBABYLONにも感じられ
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ディーバ(1981年製作の映画)

4.7

結構ぶり(多分6年ぐらい前)に鑑賞。
ディーバは、クライムサスペンス風のストーリーや脚本よりも、筋とは関係のない風景が美しい。

よくよく見ると変わった構図が多いことに気がつき、さらに注意して見ると、
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.9

1万回でも観たい映画

ウォンカーウェイの構図は、この後、花様年華で完成すると思うのだが、恋する惑星でもその片鱗は見てとれた。
特に人物を左右のどちらかに配して、余白をたっぷり取る構図。(第2書の序盤
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.0

社会が男性や父親に要求する『理想と現実のギャップ』を、ブラックユーモアたっぷりで描いた秀作。

ヴィヴァルディの夏と、人のいないフレンチアルプスの景色がモンタージュされる演出が見事だった。
最近他界し
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

5.0

ちょうどミラン•クンデラの『存在の耐えられない軽さ』を読んでいる途中に見た。
人生に起こる「偶然」という出来事について考えさせられていて、人生そのものが想像の範疇を超えた「偶然」の連続によって構成され
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.1

極めてシンプルでエモい映画。
一言で表すと青春胸熱映画。

前作は結構前に見たので、あまりよく覚えていないけど、前作を見てなくてもしっかりと楽しめる映画だと思う。

万人にオススメできる映画だが、観る
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.8

冒頭、都市の喧騒の中から離れ自然の中に佇む大豪邸。木々の緑と空とプールの淡い青色が画面全体を占める中、主人公に黄色いレインブーツを履かせるあたりから、とてつもないセンスのよさを感じる。

こんな感じで
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アネット(2021年製作の映画)

4.5

「なぜコメディアンになった?」

「伴奏するのは世界的な指揮者になるための足掛かり」
(それでは世界的な指揮者になりたい理由は?」

金と名声は炎みたいなもので、燃え上がっても最後は灰になる。

上の
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.9

「偶然と想像」というタイトル。
「想像」というのは、自分たちにもふと起こりうる「偶然」を想像することかもしれない。
または、今という時が、日々起こる「偶然」の産物であり、あったかもしれない別の今を想像
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

「この監督ゾンビ映画の人だった」

映画を見る前は、「マルホランドドライブ」みたいに夢と現実の堺がぼやけていくよう、解らなさが心地よい映画かなと想像してました。
でも途中から、「あ、この監督ゾンビ映画
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