hiさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

3.6

フォーエバーケミカルの恐ろしさを世に知らしめるため、多くの犠牲を払った弁護士をマークラファロが堅実に演じる本作。

弁護士ロブの長年に渡る戦いは、辛く苦しいものの見応え抜群であった。
彼が自分の健康や
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

展開の一つ一つが最悪で笑っちゃう。

冒頭の、部屋に入り込んだ鳥が割れ物を面白いくらい全部割っちゃうシーンが強烈。
壊れやすいものはやろうと思えばいつでもぶち壊せるし、それが自分の意思に反するものなら
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ぼく モグラ キツネ 馬(2022年製作の映画)

4.1

悲鳴をあげて悶えてしまうほどに可愛くて、いじらしくて、美しく優しい物語。

こんな優しいストーリー、ある?とにかく愛おしくて泣けてしまった。
姿形が違っても、寄り添って言葉を掛け合うことの温かさ、体温
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マクベス(2021年製作の映画)

3.9

マクベスとマクベス夫人を演じるデンゼルワシントンとフランシスマクドーマンド、良すぎる。
抑えきれない野心がありながらも、脆く繊細な罪悪感に悩まされる成熟した夫婦のやりとり終始が胸に沁みる。

異様な不
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ヴォイジャー(2021年製作の映画)

3.5

舞台は宇宙だが、テーマはあくまで人間の善性への期待についてであり、極限状態においても理性的でいることへの重要性を描いている。

厭世主義と刹那の快楽を求めることが悪であるとは思わないが、人間社会を未来
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娘よ(2014年製作の映画)

3.9

母が、娘に自分と同じ思いをしてほしくないと、ただそれだけのために行動を起こすことの尊さ。
助かってほしい、彼女たちがどうか助かってほしい、と祈るように食い入って見てしまった。

ピッチブラック(2000年製作の映画)

3.8

小さい頃にこれを見てたら、勢いでヴィンディーゼルの真似してスキンヘッドにゴーグルスタイルにしていたかもしれない。

20年以上前の作品だが、青い太陽に照らされているゆえのライティングのおかげで、想像以
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.8

終わりゆく英雄の時代と、次世代への継承。
ベタな展開になりがちなテーマを、嫌味なくスッキリ描いているのが良い。
マーヴェリックとルースターの切なくももどかしい関係は胸が熱くなった。
ハングマンもフェニ
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トップガン(1986年製作の映画)

3.5

危なっかしく不遜なマーヴェリック。
命令遵守を怠るなど諸々難がある彼だが、天才的な操縦技術と並外れた度胸、そしてチャーミングな人懐こさで何だかんだ周りを虜にしていってしまう。

そんなんズルい!と終始
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.6

とても好きな映画だった。
原作は未読だが、最高の配役と最高のシチュエーションが化学反応を起こし最高にワクワクする群像劇になっていたと感じた。

アクションシーンがド派手で見応えたっぷり。痛快でニコニコ
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キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.7

みんなが頑張って働いて、スッキリ笑顔で終われる映画は良い。

音響の人がシリアスな音を出すくだり、好き。
原作があるからこその問題が起こったりなど、オリジナル要素も面白かった。

グーニーズ(1985年製作の映画)

3.5

子供の頃に見ておきたかった名作。
海賊が隠したお宝を探す心踊る冒険と、今を変えたいと願い行動する子供たちとが化学反応を起こし、パワフルな物語を生んでいる。

子供たちみなチャーミングで良かったが、面倒
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.2

クスッと笑えてウルっと泣ける、楽しい冒険譚であった(予想外にホラーな描写も)。

大切なものの喪失と向き合い、他者を思いやることで成長するキャラクターたちが愛おしい。
その中でも割と異質な存在であるパ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.5

セックスの色が濃くて私は胃もたれしてしまったが、ゴア描写が良かった。

名作ホラー映画のオマージュシーンが多く散りばめられている本作。
しかし一方で、名作ホラーの“あるある”を裏切るような若者たちの描
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

3.4

「あなた方の職業が彼を生んだ」
ものすごいメッセージ性だ。ど直球の反戦のメッセージ。

ドナルド・サザーランド演じる“キリスト”との虚な対話が好きだ。

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.8

怖くてヤバいイーサン・ホークは最高だな。

サイコホラーではあるが、どちらかと言えばジュブナイルな成長譚の要素が強い。
“スティーヴンキングっぽい”と評価するのもなあ……と思いきや、なんとキング御大の
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Don't Peek(原題)(2020年製作の映画)

3.2

いうて怖くないでしょと高を括ったものの、しっかり驚かされたので悔しい。

声もなく(2020年製作の映画)

3.1

社会の底辺に近いところで生きる者たちが、ろくな選択権もないままに生きる様を描く。

上記の日々への愛おしさについては理解できるが、根本的な部分にモヤモヤが残る。
果たして“誘拐犯”と“誘拐された少女”
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.6

人と対等に付き合うには「その人の全てを理解できるとは思わないこと」を思い出させてくれる映画。

どんなに小さい子どもでも大なり小なり自我があり、主体性がある。それらを無視して完全に支配なんてできるはず
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

「あんたは最高」「あんたもね」

リドリースコットの「最後の決闘裁判」の原点とも言えるだろう本作。
1991年の映画で女と女の最高の関係と、男性優位社会の醜悪さをこんなふうに描いていたんだ、と少し感激
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.5

「現在の“グッチ”にはグッチ家の人間は1人もいない」

面白さ云々より、人々から愛されているブランドの陰湿な側面と、その渦中にいた実在の人々を今描くことの恐ろしさを感じた。
企業としてのグッチは本作に
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渇き(2009年製作の映画)

3.2

吸血鬼ロマンスモノで見たいと思う耽美なシーンが満載であった。

神父でありながらも吸血鬼になってしまった主人公の葛藤などは割とサラッとしていたのが少し残念。
ソンガンホがとても可愛く撮られている。

女神の継承(2021年製作の映画)

4.0

モキュメンタリーだと分かってはいても、妙な現実感にのめり込んでしまう。
前半はのんびりめに展開し、わくわくはするもののホラー要素は物足りない。しかし本番は後半からで、さまざまな“崩壊”の恐ろしさがスピ
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お嬢さん(2016年製作の映画)

4.4

「私の人生を壊しに来た救世主」
なんて美しい言葉だろう。

久しぶりに鑑賞したが、2度目も十分に楽しめる。

無慈悲な搾取を諦めていた秀子に代わり、スッキが烈火の如く怒ってくれるシーン。
一緒に怒って
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.8

その作品を好きなファンのために、作者は自分の作品を貶さないで。
そのメッセージが一番刺さった。

終始「ふふふ」と笑っちゃうようなコメディシーンと、豪華俳優陣が大真面目にトンチキな役回りをしているのが
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オールド・ボーイ(2013年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

昨日は2003年「オールドボーイ」を鑑賞。
あまりの展開にドン引きしてしまったが、懲りずに本日はリメイクを。

主演ジョシュブローリンを始め、脇役たちも豪華キャストで見応えがある。
リメイク元より過激
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.3

うわぁ……………………
………
…………
うわあ…………………………………………

ミッドナイト・ミート・トレイン(2008年製作の映画)

3.2

おびただしい血の量、エグい人体損壊の描写はピカイチ。
オチはなかなか読めなく面白かったが、少し期待値を上げ過ぎてしまった。

課せられた“役割”を誰かがやり続けなければ、やがて秩序が崩壊するのだろう…
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.5

ずっと胸が痛い。
15歳というまだまだ多感な時期を境に、美貌を搾取される人生を余儀なくされたビョルンの苦悩よ。
ビョルンの娘が父親のオーディションの映像を見て、「子どもになんてことするの」とショックを
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1番グッと来たのは「あなたがいない世界の私は輝いていた」のところ。
別世界の自分が素晴らしい人生を送っていると分かったら、確かに羨ましくなるし、そっちに行きたいと思うよね。
そしてそれがカオスを生み
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ジョーイ(2020年製作の映画)

4.0

にっこりしちゃった。
ここ最近固定されつつあるピエロ像を優しく壊していくような作品。

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.7

哀愁が漂いすぎて全身から溢れ出ているファン・ジョンミンと、とにかくやばすぎるイ・ジョンジェ、最高。

東京からバンコクまで舞台が広く、登場人物たちが多言語を話す大スケール。
期待を裏切らない激しいバイ
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オンマ/呪縛(2022年製作の映画)

3.5

「ばかな、ルーツは変えられないだろ」

うーん、刺さる。
己のルーツを誇る自尊心や価値観もとても大切だが、中には身体からその血を全部抜き取ってしまいたいと思う人もいるだろう。私はどちらかといえば後者な
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.9

特に美術が素晴らしい。
ディズニー傘下では、最近「ストレンジワールド」や「アバター2」でかなり魅力的な異世界が描かれてきた。
本作の量子の世界、上記に劣らず魅力たっぷりであった。未知の動植物やヒューマ
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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

4.1

とてもつらい。

心踊るシーンはたくさんあるが、あまりにも辛い展開でなかなか見直せない作品の一つ。

しかしなんと言ってもアクションシーンが全部面白い。
特に空港のシーンのバトルは胸が熱くなる。状況が
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アントマン(2015年製作の映画)

4.5

新作のため久しぶりに鑑賞。
改めて見たが、本作はMCUの中でも特に大好きな作品の一つだ。

分かったような分からないような不思議な縮小技術の論理。作中何度か登場する“永遠に縮小し続ける”の、“宇宙怖い
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