キャッチコピー通りみんな狂っていて鮮烈。登場人物たちそれぞれの思惑と表情、狂ったその先にある滑稽さ。面白くて笑いつつも、案外ほんとにこんな感じだったのかもと真面目に考えてしまった。
本当の自分をさらけ出せる居場所もなく理解者もいない人生に、ようやく感じ取ることができた生きるための微かな希望。それさえも社会が乱暴に振りかざす「普通」に潰されそうになる。その孤独は想像を絶する。
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存在を確かめるためのハグ。「真実でも嘘でもいい、理由がなくてもあってもいい、ちゃんとそこにいるか?」と映画にグッと抱きしめられたかのような余韻。いい映画だった。
このレビューはネタバレを含みます
完璧主義で冷酷な殺し屋が組織への復讐を重ねていく中で自らの流儀や信条と対峙し、最後にわずかな変化が生まれる。ハードボイルドな雰囲気なのに、どこか泥臭い感じがあって好きだった。緊張感の中で流れるThe >>続きを読む
人生に起こる深刻な出来事を前に、自分と向き合い、正直に、たくさん寝て、新しい恋をして、踊り身体を動かして、軽やかに生きる力を取り戻していく。清々しくて良い映画。
テンポと音楽が良いからお酒飲みながら観たいムード。スティングの表情が渋い。
人生、絶体絶命な時はこの映画みたいにコミカルに切り抜けたい。
妄想と現実が激しく交錯していくその没入感にゾクゾクした。アイドルや曲のポップな感じと、不穏な展開や残忍な描写とが、絶妙に重なっていて引き込まれた。
聴こえるルビーと聴こえない家族、愛し助け合いながらも、その隔たりに生まれてしまうお互いのジレンマや葛藤を、ジョニ・ミッチェルの『Both Sides Now』が優しく包んで溶かしてくれる
シリアスでもあり滑稽でもある。あやとりのように複雑に絡み合っていて、それが少しずつほどけていく。都会の喧騒にうっすら浮かび上がる、自由なのにどこか寂しい人間関係。人間味。そういう感じが良かった。