寝ろ君さんの映画レビュー・感想・評価

寝ろ君

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ペイン・ハスラーズ(2023年製作の映画)

3.9

一錠から考える米国の痛み

実話を元にした映画。ストリッパーで病気の娘を抱えたシングルマザーの主人公ライザ(エミリー・ブラント)が鎮痛剤のセールスとして成功していくが…というお話で映画としては前半後半
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ミミック(1997年製作の映画)

3.7

キャストは名優の若い頃って感じだし雰囲気もいい。何より美術周りや特撮系がデルトモ節で安心できる。
ドラゴンボールのセルのようなヤツだったが,あっちの方が発表時期は早い。ラストはご都合的で今一つ。
ミラ
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Instruments of a Beating Heart(2024年製作の映画)

3.7

子どもらしい感情的な振る舞いにこっちも揺さぶられる。しかし先生がとにかく負担デカそうでそれも気になった

リプリー(1999年製作の映画)

4.8

パトリシア・ハイスミスの「太陽がいっぱい」のリブートだと途中で気づいた。そっちは未鑑賞なのだけれど、こちらはかなり自分の好きな作品になりました。(映画のあらすじは知らないほうがいいのではないか、前にも>>続きを読む

伯爵(2023年製作の映画)

3.8

チリの夜景の中をムササビのように風に乗って飛ぶ伯爵のイメージが良かった。
そのほか、絵的に非常に面白いところが多いのだけど、背景にある歴史のつながりを把握できていないと追いかけづらいかも。その点はもう
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関心領域(2023年製作の映画)

3.9

淡々とした描写の繋がりであくまで観客に委ねるように作られている。見えないもの知らないもの気づかないもの気づいていないふりをするものそれらに対しての人間的な考えを確認されているのは、現代の私たちもそうで>>続きを読む

マネーショット Pornhubは語る(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

いわゆるポルノ産業の話。アメリカに来たあとはもちろん日本にも来る。宗教と資本主義の戦いだからいつまでも終わりません。

ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-(2020年製作の映画)

3.7

現米国副大統領J•D•ヴァンスの私小説の映像化。2020年公開でヒットしているので米国での彼の人気が伺える。早めに観ておこうと思ったのが後回しになってしまった。

まだ開拓の機運を孕むアメリカ工業地帯
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ニッケル・ボーイズ(2024年製作の映画)

4.3

カメラの没入感が作りとして効果的でとても気に入った。他人のPoVから他の人生を生きることで物理的にも精神的にも遠い他者へ思いを馳せる。それらが描写されて記憶されることそのものに意味があると思います。

ブラックベリー(2023年製作の映画)

4.6

エンジニアのこだわりが生んだ果実が世界にばら撒かれて、そして散った。

Strokesの“someday”が懐かしすぎたけど、まさにあの時代の話と思うとなんというか、あっという間に世間って変わるよな。
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サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

かなり気に入りました。幸福を求めて満たされても次の対象を求めていく、まさに現代社会の副作用がミステリ調に描かれる。

ルーニー・マーラって確かに他人の人生壊せる危うさがある、ホアキンの嫁さんなのめっち
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.8

観てるうちに全員嫌いになるまさにク◯ドラマ。
資本ヒエラルキーの“転覆”が起きたとしても、束の間のバランスでまた元に戻る。観る人によってかなり違う感想を抱く良作。

冒頭から奢り・奢られ論争しててどこ
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

VFXで暴れるビーストたちのシーンは良いんだけど、ホンがあきまへん。サービス精神から盛るのではなく、大人の必要に駆られて作られた内容で、関節が弱い。

あとせっかくビーストウォーズの声優たちの活躍がみ
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Broken Rage(2024年製作の映画)

3.8

ずっとくだらなくて良かった。老境を迎えた監督たちはどんどん初心に戻りますね
あと高崎かなみが可愛かった

八犬伝(2024年製作の映画)

4.5

斜に構えた演出に逃げずに大作を作ろうとした気概が感じられてとても良かったです!

原作は山田風太郎が連載小説として書いた「八犬傳」なため、著者の滝沢馬琴その人についても並行して描かれます。この辺が人に
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.6

タイムループものってなんでこんな流行ってるんだろうか、伏線回収が気持ちいいからか、それともショート尺でないと“動画”観るの飽きてしまうようになったからなのか。とまれ本作はその辺も舞台脚本らしい感じであ>>続きを読む

Apple Original Films『ウルフズ』(2024年製作の映画)

3.6

会話劇と美しいカットで彩られているバディものだがそのぶん集中力が必要な作品。

ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットは(まさに劇中の役柄のように)必要十分な仕事をこなすプロフェッショナルに映るが、彼
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.0

浮つき過ぎていない芝居と演出、手堅く面白かった

ぼくの家族と祖国の戦争(2023年製作の映画)

4.5

よくある二次大戦作品ではなく、ドイツ難民をデンマーク側から観るような新しさがあって、何より映画でないと描けない作品になっているのが素晴らしい
人間のジレンマを強く感じられる傑作

殺し屋1(2001年製作の映画)

4.2

いつか観るつもりで寝かせていたのを浅野忠信GG受賞ってことで慌てて鑑賞。
三池崇史のビビッドなグロ表現がバッチシ決まっている、当時ちょうど40くらいだったみたいだから脂乗ってます。カルト人気もよくわか
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.5

ショットきまりすぎ、セリフ無駄なさすぎ、チェンソー怖すぎ、文句なさすぎ

最近、綺麗なシナリオでまとまりのいい作品ばかりなので、かえってこういう質感のある作品に惹かれる。吐息を感じるようなホラーでした
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.6

ダラダラ鑑賞。特典でDCアメコミの歴史を知れたのも良かった。

ハルク(2003年製作の映画)

3.5

コミック風の画面割や、岩場をグングンとジャンプしていく様子なんかはハルクの持つ魅力をこれ以上ないくらい表現している。
長くてテーマが乱れているところに目を瞑れば、ヒーローものとしてはまずまず良いのでは
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.8

年の瀬に夏日を想う恋模様(?)

俳句を詠む少年と配信者の少女との一夏の出会いをテーマにしている作品。
それぞれの持つコミュニケーションへの課題が現代風に描かれています。
なんとなく年末だしハードディ
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

4.0

真摯にやってるだけで今更見返すと高評価を付けたい。特に手ブレや構図の難しさなど、スーパーマン達を「他の惑星から来た者」として表現する技法が気に入った。
アクションシーンはDCのが好きかもな、やっぱ。

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

3.7

何度かテレビとかでも観てるはずなのにあんまり話の筋を覚えていないのは画面が暗すぎるから&最終決戦に向けての伏線張りがメインで大きくドラマがないからかも
面白いから観ちゃうけどね

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.2

現実からほんの少し狂っただけの空気をビリビリ感じられて非常に良かった。反面、広大なアメリカをSUVぶっ飛ばして走る爽快さはロードムービーものとしても評価したい。久しぶりに音を超デカくしてスピーカーで観>>続きを読む

ベイマックス(2014年製作の映画)

3.5

爽快なヒーローものでありながら、広範なテーマを無理なく詰め込み切ったディズニー随一の脚本作品。
それでいて、いやだからこそか、自分には刺さらないかな。流し見していてきづいたけれど鑑賞は二度目でした笑
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ポテチ(2012年製作の映画)

3.7

東日本大震災を受けて作られたという、伊坂幸太郎の短編を原作にした作品。コンパクトながら手堅く、出演陣も豪華だ。松岡茉優このころからもう上手いし、竹内結子がチョコっと出てて嬉しい。

なんで伊坂ワールド
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.2

“女性の生き方”という現代的なテーマを当時から扱っている作品だと感じた。
別にポルノグラフィックなわけではないが非常に官能的な演出があり、普遍性を持ったストーリーのなかでもレクターにはキャラとしてワク
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

3.9

BBC制作らしい手堅い演出とサリー・ホーキンスの素晴らしい演技。テーマに惹かれた人は観る価値大きいと思います。
事実を基にしているからラストは賛否ありそうだけど、悪くない演出かなと。

砂の器(1974年製作の映画)

3.9

いい顔の俳優ばっかり
みんな本物の顔で生きている

バートン・フィンク(1991年製作の映画)

3.8

面白いのかどうかもよくわからなかった
「バーバー」と同じモチーフがわんさか出てくるんだけど、そもそも同年公開の「裸のランチ」とめちゃ似てるのってたまたま?