いずぼぺさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

いずぼぺ

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ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男(2015年製作の映画)

3.6

思ってたよりお仕事ドキュメンタリー。
パリ・オペラ座の伝統を打ち破ろうとした新任芸術監督ミルピエ。
彼の新作バレエ作品の創作過程や舞台として仕上がっていく過程は興味深い。
様々な職種で構成されているオ
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終わらない週末(2023年製作の映画)

3.7

最終回は観たい。

週末にゴージャスな別荘を借りてのんびりしに来たはずが、次々と起こる怪現象。
見知らぬ2家族が選ぶべき道は?

終始流れる不穏なBGM。意味ありげなカット。あれもこれもミスリードを狙
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

3.5

フレンチお下品かつ、あのシリーズからもこのシリーズからもお叱り受けなかったか心配になるくらい堂々たるパクリ具合なのだが、最後まで観てしまった…。
途中からネタ探しが楽しみに。
で、最後はなんかええ話や
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とらわれて夏(2013年製作の映画)

3.7

この邦題どうにかならないかなぁ。
確かに原題は日本人には馴染みがないけど、もうちょっとさぁ…。

作品は息子ヘンリーの視点で描かれ、彼の語りが入れられている。
離婚で精神的に落ち込み機能しなくなった母
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クジラの島の少女(2002年製作の映画)

3.6

変えられるものと変えられないもの

マオリの一族の族長一家に生まれたパイケア。母は出産時に死亡。双子の弟も出産時に死亡。父は悲しみからか国外へ。
族長である祖父は「おじいちゃん」としてはパイケアのこと
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.6

障壁を乗り越えていくには、ものすごいエネルギーが必要だ。そしてそのエネルギーが通り抜けて行くときに周囲と摩擦を起こしてしまう。
ナイアドの言葉にもあったとおり、「個人競技と思っていたけど、チームスポー
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

3.6

人は信じたいものを信じるものなのよ

詐欺師にペテン師、潜入捜査官。男と女。
妻と愛人。
誰が一番ウソがうまいのか。
実話ベースとはねぇ。事実は小説より奇なりってやつですかなー。

見どころは全員のヘ
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大河への道(2022年製作の映画)

3.7

伊能忠敬で大河ドラマを!!

そうなのよ、私もそう思ってたの。だからこの作品みてよかった。忠敬さんは全然出てこないけど。
忠敬さんの出身地香取市の役所の人が街興し頑張る作品かな、と思ったら全然違ったけ
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アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

3.9

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のなかでおきたスレブレニツァの虐殺。
二次大戦後最悪の戦争犯罪とされている。
人間とはなんと愚かな生き物だろうか。

作中、説明パートに当たる部分はとても少ない。主人公アイ
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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

3.8

ファッションはアートたり得るのか

メット・ガラとメトロポリタン美術館での特別展「鏡の中の中国」開催までの過程を追ったドキュメンタリー。

恥ずかしながらハイブランドに関心がなく、何にも持ってない私で
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.6

今回は雪原での闘いではなくて、炎迫る森での闘い。

コンパクトにまとまったストーリー。モンタナ感はよくわかんないけど、きっと人より木の数が多い土地なのはわかった。
サスペンスとしてはシンプルだし、何が
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バビロン(2021年製作の映画)

3.7

バビロン、富と悪徳で栄える街。偶像崇拝の街。そして、退廃の街。

1920年代のハリウッドは無声映画時代。もちろん、モノクロ。そこには現実から色を抜き取り練り上げられたセリフを当て込まれた夢の世界があ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.7

血は水よりも濃いのか?

是枝監督はまたしても家族とはなんぞや、を問う。
そして、善悪の境界線の曖昧さを語りかけてくる。
誰かの幸せを無条件に願うとき、家族っぽいものが出来上がる。この家族っぽいもので
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87分の1の人生(2023年製作の映画)

3.8

神よ変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.9

8歳くらいの少年がお友達のノートを間違えて持って帰ってしまったので、返すためにお家を探すというある意味ロード・ムービー。

この作品、「とにかく」がたくさんある。

とにかく子どもたちがめっぽうかわい
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オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.6

公開前にNHKBSかなんかで、この作戦を取り上げた番組を観た。それを観てなかったら、ちょっとわかりにくいかったかも…。
007シリーズがお好きなら、原作者イアン・フレミング氏がネタを仕入れた作戦なので
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.7

若い頃に観て、途中でやめてしまった作品。
再鑑賞。今回は最後まで観ました。

実力派の俳優陣、演技合戦といってもいいかも。若い若いコリン・ファースが霞んじゃうくらい。ジュリエット・ビノシュの瑞々しい美
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ペイン・ハスラーズ(2023年製作の映画)

3.6

Netflixドキュメンタリー「ザ・ファーマシスト:オピオイド危機の真相に迫る」とあわせてご覧になると良いかも。
内容的に重く観ることもできるし、キャスト重視でサクッと観ることも出来る作品。

これ、
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マイ・バッハ 不屈のピアニスト(2017年製作の映画)

3.6

破滅的な探求

ピアノのことはわからない私でも解るくらいピアノの音か凄い。と思ったら全て本人の音源を使用しているとか。圧倒的な音。これだけでも一見の価値あり。

ここまで来るとピアノが好きとか嫌いとか
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チャーリング・クロス街84番地(1986年製作の映画)

4.0

ああ、なんて素敵な作品なんだろう。
どうしてもっと早くに観なかったのだろう。

1950年頃のニューヨーク🇺🇸とロンドン🇬🇧の往復書簡で構成された物語。
古書店のフランク🇬🇧と作家?脚本家?のへレーヌ
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ミリオン・マイルズ・アウェイ 遠き宇宙への旅路(2023年製作の映画)

3.6

未知なる宇宙に行くには、移民ほど適している者はいない。

謎解きは本編にて。移民労働者初の宇宙飛行士ホセ・ヘルナンデスの自伝映画。
作中にもあったが、何世代にも渡って目的地にたどり着く蝶のようにヘルナ
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ザ・テキサス・レンジャーズ​(2019年製作の映画)

3.6

「俺たちに明日はない」を観とけば良かったーーー!

ボニー&クライドの話はなんとなく知ってる程度。
たぶん視点を逆サイドにした脚本なんだろうなと思いながら鑑賞。面白い構成だ。
オジサンふたりのロード・
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.6

持たざる者の絆

大阪弁ってホント難しい言語なのですね…。
がんばったはるけど、気になって気になって…。ストーリーになかなか入っていけんかったです。
とはいえ、知ってるところが写ってたりすると嬉しくな
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.8

モノクロの人生と色つきの人生

「幸せなひとりぼっち」が好感触だったのでしばらくこの作品を観るのは避けていた。
でも、トム・ハンクスはやっぱり凄いねぇ。
期待を超える作品だった。

これからの時代、「
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

ドイツ人観光客に気をつけろ。

シンプルなのに面白い。絶妙な緊迫感の具合に虜になる。
新たな独り言系殺し屋ヒーロー誕生。

15

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.5

トーベ・ヤンソン、なかなか尖った人ですね…。
フィンランドでは少数派のスウェーデン系フィンランド人であるとか、彫刻家の父が有名になるまでかなり貧しい家庭だったり、その父との折り合いの悪さとか性的嗜好、
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恋愛適齢期(2003年製作の映画)

3.3

年齢は何年生きてきたかという指標でしかなくて、何歳になったから老化するとか何かを諦めないといけないというものでもない。

エリカも「もうこの歳になって」と諦めていたものが、そうでもないと気づいたり「こ
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

3.8

怒りを露わにしてはいけない

RBGの話し方は穏やかで少し小さめの声だ。
ひとつひとつの単語を丁寧に発音し、全ての単語を聞き手の耳に残そうとするかのようにゆっくりと話す。
マイノリティに寄り添い、「当
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トゥー・ウィークス・ノーティス(2002年製作の映画)

3.4

ウンパルンパへの道程

ラブコメってその時代をよく表現してるなって思う。誰かラブコメで読み解く現代史とか書いてないかな?

2002年のヒュー・グラントはそろそろお得意の頼りなくて軽薄だけど心優しきイ
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フェンス(2016年製作の映画)

3.7

演劇の力

ある黒人一家の物語。舞台は1950年代のアメリカ・ピッツバーグだが、世界中の下町のどこでも舞台として成立するだろう。そして人種も大筋として関係ない。

この脚本のなかで描かれているのは、家
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コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

3.8

無関心が人を殺している

うっすらニュースは憶えてる。🇷🇴ルーマニアでおおきな火災があったこと、ライブハウスだったから被害者も若年層が多かったこと。
でもそれだけの事件ではなかった…。

入院してから
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.8

ジ・エンドのその先。
数々の名作を世に送り出してきたスティーブン・スピルバーグ監督の前半生自叙伝。

スピルバーグ監督の作品のパーツがアチラコチラに散りばめられていて、卵みたいになっていて楽しい。
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白鳥(2023年製作の映画)

3.7

年末に観たのだけれども、どう解釈すべきか考えて今日になってしまった。
皆さんのレビューもいつもと逆に今回は先に読ませていただいて頭の中と感情を整理することにした。
一番ストンと落ちたのは4歳の女のコさ
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(2023年製作の映画)

3.6

顔芸大会。

「なぁーんだ」と最後に思っちゃうことがもう、こっちはやられちゃってんだろうね。
集中して観れる長さとアートワークだからこそ、緊張からの緩和が血清のように広がっていく。
6

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.6

脳ストップ!!

私はエクスペンダブルズが好き。
たから脚本がゆるゆるでも、CGが雑くても大丈夫。楽しめます。大画面でバーニーとリーのイチャイチャを観れたらそれでいいです。
イコ・ウワイスが前半のアク
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私のちいさなお葬式(2017年製作の映画)

3.7

人間はいつ生まれるかも自分で決められないし、いつ死ぬかも決められない。

ロシアの小さな田舎村を舞台に一組の親子を描く。
長く教員をしてきたエレーナは村でも一目置かれる存在。余命宣告をされ、葬式の心配
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