12章に区切った構成、女性の受難劇ということもあり、最初に過ったのは、ラース・フォン・トリアー監督への影響です。そんな事を考えていたら、トリアー監督と同じデンマークのドライヤー監督の『裁かるるジャンヌ>>続きを読む
内容は難解過ぎて、理解が追いつきませんでした。
しかしながら、シネスコのアンナ・カリーナさんのアップが印象的で、この頃のゴダール監督作品はこの女優さんによって何十倍にも魅力的になっているような気がしま>>続きを読む
物語が観客を抜き去り、ドンドンドンドン進みます。気がついたら、映画は終わってました。
悪い『300』が『マッドマックス怒りのデス・ロード』の美女たちを奴隷にしたり、手下にしていたのは面白かったですが!
ひとりひとりの背景をかなり詳しく描くため、所々で映画が、物語が停滞するところが弱点です。
その弱点を補うのが、ジョーカーとハーレイ・クインの狂気。二人の背景も出てきますが、映画を面白くさせるのは、理由>>続きを読む
『気狂いピエロ』のデジタルリマスター鑑賞で、ゴダール監督+アンナ・カリーナさんブームが私の中で到来中。
学生時代の時は難解さを理解しよう必死でしたが、今観るとアンナ・カリーナさんの素晴らしさだけが印象>>続きを読む
悪魔的なものを集めてモンタージュした映画なのでしょうか。
ゴダール監督の難解さはありますが、本屋の店主が「我が闘争」を朗読して、お客さんに本を配っているシーンが訳がわからなすぎて、何故か笑ってしまいま>>続きを読む
ヴィジュアル派のターセム・シン監督、デップーことライアン・レイノルズさん主演のアクション映画ですが、みどころはマシュー・グードさんの怪しさです。
『イノセント・ガーデン』でも出てきた瞬間から怪しさ全開>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
時間との葛藤が狂おしいほどの感情をかきたてます。
これまでの映画が、特に日本映画が語ることの出来なかった生きることの肯定的な感情。
大自然やエコロジーへの懐古でもなく、絶望感から世界の終わりへ想像力を>>続きを読む
観念的でエロチック、超絶に面白い映画でした。
この作品の翌年『スター・ウォーズ』が公開され、SF映画が娯楽的な大作になったことを考えると、今は主流ではなくなった『2001年宇宙の旅』など哲学的なSFの>>続きを読む
神々しいアンナ・カリーナさん、犯罪とラブストーリーの普遍性、ゴダール監督の映画が最後に共感出来る映画だったのではないかと思いました。
何度観たか、数え切れないほどですが、初めてスクリーンで鑑賞。
かつての映画革命も今では古典となりました。全く古くならないのは、斬新だった映像表現を超えて、普遍的な人間の、男の、女の感情の葛藤が描かれる>>続きを読む
NYに出て遊びたい、人間になれる薬など、亀たちの葛藤も描かれますが、ほとんどがチームワークとノリで知らない間に解決します。ウジウジ悩まず、清々しい亀たちです。
前作と違い、復讐する相手が主人公の直接の上司ではないので、面白味は異なります。
しかし、見所はジェイミー・フォックスさん、ケビン・スペイシーさん、クリストフ・ヴァルツさんというアカデミー賞俳優(世界最>>続きを読む
古典的な物語を見事な映像美で、見せてくれます。『ブルックリン』『シング・ストリート』そして本作とアイルランド映画の波が来てます。
サミュエル・L・ジャクソンさんが開始早々「ターザン」と呼ぶシーンと声が頭から離れないです。
記憶より、感情で共感することをテーマとして物語が展開し、その姿勢に感動しました。
ジェシー・オーエンスだけでなく、ゲッペルス、レニ・リーフェンシュタールまで登場する盛りに盛ったドラマをテンポ良くみせます。
ジェシー・オーエンスが金メダルをとるたびに、ヒトラーのリアクションがさらっと>>続きを読む
『ブライズメイズ』チームの見事な娯楽徹底主義に脱帽です。
それにしても、『シン・ゴジラ』といい、本作のホルツマンといい、理系女子が最高です。
それに比べて、どちらも男性キャラクターの間抜けさといったら>>続きを読む
二時間半、極限にまでドラマを投入した、ハリウッド映画史上類をみない力業が堪能できます。
3部作の完結とはいえ、それぞれのキャラクターにしっかりと見せ場があるというのは、勉強になりました。
観賞後に押し寄せてくる感情に、自分が驚きました。映画は感情の芸術と言いますが、その意味ではこれほど映画的な映画もないのではないか、と思います。
良く言えば重厚、悪く言えば重々しい社会派の映画です。最後の最後に映画らしい希望が見えます。『最強のふたり』もそうでしたが、フランス映画の安易ではないけど、ささやかな希望を見出だそうとする映画への姿勢は>>続きを読む
今年はジャーナリズム映画の豊作の1年です。ケイト・ブランシェットさんがある人物に屈伏するシーンに、胸が張り裂けそうな気持ちになりました。
内容もゴジラ像もいろいろありますが、市川実日子さんは文句なく素晴らしかったです。日本映画の新しいヒロインをみたような気がします。
最初の10分ぐらいのショーからアクションに続くファーストシークェンスが一番楽しめました。
『オースティン・パワーズ』の監督と『ブレイキング・バッド』の主演という異色の組合せです。この異色さが成功したのか、赤狩り時代のハリウッドの狂気を笑い、個人の悲劇で泣かせる映画になっています。
理想と現実が埋められない中年の男を演じさせたら、現代でベン・スティラーさんの右に出る人はそういないのではないでしょう。
この作品から、『ワイルドスピード』のレベルが、それまでのシリーズとは格段に上がりました。