レニーくんさんの映画レビュー・感想・評価

レニーくん

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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

4.2

運命的な、でも明日には自分に起こりうるかもしれない出会いと別れを描く90分。すっごい良かった。ケータイをなくした彼女も、彼女をなくした彼も、赤い帽子も、もう潰れてしまったあのお店も、コンビニのカップラ>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

3.5

久しぶりにこういう映画見たけど悪くなかった。

ラストシーンがなかなか痺れる。
テレーズは結局振り切りきれず、あの夜の寂しさを埋めるために会食へ向かったのか。
それとも愛ゆえの行動だったのか。

想像
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あるいは、ユートピア(2024年製作の映画)

3.8

最初のあらすじで見る気しなかったけど、いい感じ。この手のワンシチュエーションモノで展開させるための手法がずっと使われてる。トラウマだとかそのホテルでの時系列の入れ替え、拳銃の存在、生物の音、ダンス、抽>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.8

仮面ライダーの知識全くないからか知らんけど全然おもんなかった。

今作品のドキュメンタリーは公開当初見てたけど、庵野監督がアクション監督とクソ揉めててめちゃくちゃアクションシーンにこだわってたから相当
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

3.6

オモロかった流石園子温。
着眼点自体はよくあるんだけど、そこを普通の物語にさせない努力と温度感がとてもいい。群像劇としても各パート卒なくまとまっていたけどイマイチパンチばかりを求めたところが少し残念。
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金で買える夢(1947年製作の映画)

3.1

飲みまでの時間が空いたので急遽ユーロスペースへ。シュルレアリスムとしては大成功だろうがシンプルに話の筋が面白くない。当時かき集め技術で撮ったのはわかるが現代で観るにはあまりにチープすぎる。

それぞれ
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転校生 -さよなら あなた-(2007年製作の映画)

4.2

最高にイカした映画。子供たちが必死に「性」と「生」にしがみつくこの映画はとても美しく、見応えが半端じゃない。
監督本人によるセルフリメイク版らしい。大林監督の情報過多、それでいてしっかり綺麗に整理され
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.4

公開当時話題になってたがあまり観る気が起きず今更鑑賞。

コロナが奪っていったモノはたくさんあるけど、その中でも社会的弱者は希望も残らないほど影響を受けていた。もちろん分かっていたが僕自身想像力が足り
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HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.5

個人的には「悪は存在しない」に並んで今年ベスト映画。

爆音のエレクトロから始まるディストピア青春物語。圧倒的な空気感と主張と青春のフルコンボ。

高級日本車逆立ちテロを始めとする芸術的描写が映える映
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.3

西川監督大好きなんだけど、この作品だけはビミョーすぎた。

退屈ではないけど、ものすごく単調な物語に感じてしまう。
なんとか平和だった家庭が父親のリストラが原因で崩壊していき、そこに勘当した兄が戻って
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.4

音楽と子供達の笑い声が印象に残る映画。
ベルファストという街への強い想いと、宗教情勢の中生きる人々の葛藤がうまく描かれてる。

割と単調な物語の運びも好み。盗人のお姉ちゃんとバディが終始可愛い。

劇場版ブルーロック –EPISODE 凪(2024年製作の映画)

2.6

映画としてはかなり酷い出来。これを映画館に足を運んで観に行った人がいると思うと、なんとも言えない気持ちになる。

アニメが面白かったし、ネトフリ配信されてたから観たけど、後半があんな残念なら初めからわ
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

3.5

黒沢清の最新作という情報だけで観に行ったからちょっとびっくりした。

黒沢版バトルロワイヤルやないけぇ!
ホラー要素はお手のもの、見せるべきキモポイントを外さないのがすごい。
人物の描き方は蛇の道に近
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上海バンスキング(1984年製作の映画)

3.3

この時代設定のジャズ作品は世界共通で暗い話が多い中、今作はやけに明るい足取りで進んでいく。とはいえ深作作品の反戦映画。戦争描写の切り口がかなり大味なので少し雑多見えてしまうのは仕方ない。

個人的には
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

4.1

大林監督の鑑賞はこれで2作目。

とにかくもうずっと演出がすごい。どうやって作ったんだよコレって感じ。寺山修司作品をかなりマイルドにしたような作風。本作で扱われる日本語の美しいことといったらない!!!
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

4.3

久しぶりに映画見て震えたぜ...。
暫くぶり!傑作を見たときの快感アザス!

ぐつぐつ煮込まれるスキヤキのシーン大好きやで。めちゃくちゃオモロかった。この映画に出てくる全てのシーンが愛おしい。ノスタル
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ラストマイル(2024年製作の映画)

3.6

「アンナチュラル」も「MIU」も未履修。
ウルヴァリン観たかったけど吹き替えしかなかったので話題の今作を鑑賞する事に。

久しぶりにこういう商業映画を映画館で観たなーという感じで、ビックリするくらい観
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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.0

好みじゃなさそうだなーと思って見る気もなかったが友人に勧められて鑑賞。

みなさん芝居が上手。頭使わなくても見れる映画なので感想もそんな出てこない。
あのちょいちょい入る過去のトラウマのリフレイン演出
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愛なのに(2021年製作の映画)

2.9

この映画はどこの誰に刺さるんだろう。

当時映画館で観るか迷ったけど観なくて良かった。エロい気分になるだけの映画。物語も映画的演出も何も機能していない、と僕は感じた。

着物ババアとエッチ下手旦那がハ
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蛇の道(1998年製作の映画)

3.4

終始ダーキーな雰囲気はこの時期の黒沢監督の最大の魅力。物語は至ってシンプルだが、監督の仕掛けがそこかしこに散りばめられているので見ていて全く飽きないし、夢中でみてしまう。

個人的に「トウキョウソナタ
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

3.8

全く期待せず観たけど良かった。

特に目立った起伏もなく、(友人の死などはあるが)乗り越えるべき障害もイマイチ見当たらないのに面白いし、観ていて心が動く。
オープニング、この映画の空気感がイヤだなと思
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アイデン&ティティ(2003年製作の映画)

3.8

オモロかった。
どんな人でも生きてりゃ理想と現実の相違に悩まされるけど本作はそこをポップに、どこかファンタジーに駆け抜ける2時間だった。

自分の中のロックと求められる音楽と。そこでせめぎ合う峯田(も
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SHIBUYA TOKYO 16:30(2020年製作の映画)

3.1

タイトルで気になって鑑賞。

わっかりやすい設定ではあったけど、主人公が感じたその閉塞感ややるせ無さをしっかり描いていて良かった。
きっしょい権力の感じもリアルに感じた。

それとは別にスタートの会話
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それから(1985年製作の映画)

3.4

森田監督らしさ、を期待してみるとアレになる映画。

明治時代の金持ちニートが一丁前に人を愛する話。マジでこれに尽きる。何を悩んだり、葛藤しているのか、主人公永井の「ぶってる感」がたまらなくムカつく、な
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.2

オーマイガー面白すぎた。沖田監督真骨頂。
どの年代だろうと大衆にはウケるだろうし、僕みたいなクソ人間でも感動する。登場人物が全員愛おしいのは日本監督作品には珍しいね。

またいつかの夏に観たくなる。存
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リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

3.8

フォー!平成!!青臭え〜!!!

ブルーハーツと高校生の一夏。
それぞれが抱える問題も行動も、若さゆえ。
誰が苦手だの、誰が好きだの。それがこの世の全てな気がしちゃうよね。

メインは勿論だけどサブキ
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.8

吉田監督の作品は個人的にハマるモノとハマらないものがあって、「空白」のような質感の作品なんだろうなあと少し敬遠していた。

しかし実際はあらすじから受ける印象とはかなり違くて、どちらかといえばマスメデ
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関心領域(2023年製作の映画)

4.2

こいつァ、グレートに傑作だぜ!!!
「悪は存在しない」に並んで今んとこ今年No. 1映画でした。

ユダヤ迫害関連の映画って基本あんまり好きくない(安易に最近取り扱いすぎだから)

そういうマンネリし
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.6

劇場特典もらえたの嬉しかた。

劇場で音と色彩を浴びたって感じ
音楽めちゃいいし動いてる画も好きなんだけど原作ほどの感動がなかったな。
勿論オモローなんだけど。この作品は1コマと1コマの間を読む、とい
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(2023年製作の映画)

3.1

どうした北野映画。これはあまりにもあまりにもな出来じゃないか...。

歴史物×北野武のユーモア=良さが全部消されている。バイオレンスも無理やり入れた感が否めないし、人物のキャラ立ちに全振りした映画な
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

スッゲェ綺麗にまとまった...。
上京前の話が描かれてなくとも、全単行本10巻分を2時間でこのクオリティでまとめ上げた事がすごい...。何よりまずそこに目がいったけどとにかく最高だった。

音が見える
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.6

皆さんと同じく原作大好きマンです。H2の次くらいに好きなスポーツ漫画。
下書きから描かれていくオープニングはマッジで痺れたぜ...

そもそも山王戦は超名試合だからオモロくない訳ないんだけど、加えて監
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星になった少年 Shining Boy & Little Randy(2005年製作の映画)

3.1

これが実話ってのがすごいな。
YouTubeに哲夢さんの動画残ってるから合わせてみてしまった。
映画だからかなり脚色してるだろうけど、この作品は撮影陣の努力が本当によく見えるからそれだけで一見の価値あ
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呪詛(2022年製作の映画)

3.2

ガッチ怖かった。つーかキショかった。
ホラー映画大っ嫌いやねん!!

怖いの抜きにすると、ストーリーが思ったより時系列バラけさせてたり、関係性が複雑だったりでそのおかげでまだ観れた。

あの顔に文字書
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.9

思ってた10倍良かった!
映画の温度もすごく心地よい。
エロスと秘密と愛情と。それぞれのバランスが程よく、人物も丁寧に描かれてる。
最後の蒼井優のテクノブレイク、なんかわからんけどグッときたな。

ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.0

ティムバートンワールド、な映画。
曲数もちょうどいいし観やすい。映画というより、ある夜の悪夢だと思えばなかなか楽しめる70分。

やっぱアニメーションの方がティムバートンいいよ。うん。