hasemaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

3.9

イスラエルの1961年当時の様子がよくわかり興味深く見た。
アラブ系の人との共存の様子や教育現場の雰囲気。

アイヒマンにはユダヤ人は接することがないように配慮していたことも驚きだった。しかし、さもあ
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私たちの声(2022年製作の映画)

3.4

最初ほどよくて最後に行くにつれて、???
事実はやはり強い。最初の2篇は、実話が元になっているので、説得力あり。
見ている人に勇気を与える内容だと思う。

全部で7話だが、最後の2話は正直ここに入れる
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はりぼて(2020年製作の映画)

4.3

いやあ、面白かった!
キネマ旬報の大島新のオススメ映画の一つとして挙がっていたので見たいなと思っていたが、Amazonプライムで見られるとは!ラッキー!

ドキュメンタリーって面白いですねー。嘘をつい
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あしたの少女(2022年製作の映画)

4.7

韓国と日本はよく似ている。
同じ儒教由来の国ということか。
男性と学校と会社と大人の在り方がほぼ同じだ。
家父長制度が厳然として残っていることだけでない。数値目標を掲げてそれに邁進するちまちました体制
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ヴッキー・クリープスやっぱり好きです!
主題から考えて、原題の「コサージュ」の方がよかったように思うけど、日本で「コサージュ」はちょっと意味がずれてきてしまうから仕方ないのかな。

こうやって、自分の
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

3.9

パナー・パナヒ監督のデビュー作。
デビュー作でこのレベル、そして、この監督独自のテイストの確かさは、すごいのでは。

イラン映画を見て思うのは、子どもの「子どもらしさ」をそのまま映し出すよねっていうこ
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ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)

3.3

楽しみにしていたので、終映しそうなのでわざわざ時間を取ってみたにも関わらず途中で寝てしまった…。体調を整えて見るべき映画でした。

娘の死から立ち上がれぬジェーンの姿は、老いていくことの深淵さを感じさ
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アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)

4.0

ヴッキー・クリープスの眼差しはどの映画でも生かされるなと思った。
「彼女のいない部屋」以来のファン。いまだにあの映画のことを思い出すと泣ける(笑)

それはそれとして、ナチス映画は本当によく作られて、
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キエフ裁判(2022年製作の映画)

4.1

前半はまさしく「凡庸な悪」とはこういうものだという例。ただ上からの指示で虐殺をし続けたというドイツ兵たち。彼らはサイコパスでもなんでもなく、ただ普通の市民に見える。

後半は虐殺の目撃者たちの証言。前
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.6

町山さんからスタンドなし、ジャッキー・チェンの後を継ぐのはトムだって聞いてたから、尚楽しめた。
ホントに飛んでるんだー!ホントに列車縦にしてるんだー!ホントに列車の上に立ってるんだー!
ホントに車ロー
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ソウルに帰る(2022年製作の映画)

3.8

フレディ役のパク・ジミョンの演技だけでこの映画は成功しちゃってる。
容れ物は同じでも、中身がフランス人というだけでアジア人は敵わんなというのをまざまざと見せられた。フランス人かっこいいわ。アジア人など
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破壊の自然史(2022年製作の映画)

3.9

「ドンバス」とはまた違った、過去の記録映画の再構成で作られた映画。
前半のモノクロ映像がまるで時空間を移動したかのような錯覚すら覚える体験。
後半の破壊された街との対比が際立つ構成となっている。
やや
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大いなる自由(2021年製作の映画)

4.4

最初の衝撃的な公衆便所の隠し撮りビデオのシーン。
自由奔放で野放図な相手を選ばないホモセクシュアルな性の有様。
自暴自棄ともいえる相手を選ばない醒めたハンスの生き方が何に由来するのか、時間を遡っていく
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バービー(2023年製作の映画)

4.6

怪作!傑作!
見てる人は若い女性が多かった。たくさん若い人たちが女性も男性も見るといいねと見終わって同伴者と話した。
脱力具合も程よくて
「マーゴット・ロビーが言うと説得力無いね」の天の声には笑った。
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

4.0

実在の人物像を前半でしっかりと構築させておいて、最後にホロコーストでの体験を見せると、最後の記憶が強く残るのだなと感じた。なかなか上手い構成だと思う。

時系列はバラバラにはなるが、混乱せずに理解もで
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シンプルな情熱(2020年製作の映画)

4.1

小説を先に読んでからの鑑賞。
小説よりもむしろ映画の方が出来がよいのではと思う。それでも読んでからの鑑賞で正解。
映画の良さを味わい尽くせた感あり。

小説では恋人は東欧出身のAとしか書かれないのだが
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ランガスタラム(2018年製作の映画)

3.8

こんなにシリアスなのに、踊りは必須なんだな。前半と後半は別の映画のようだった。

カーストを前面に出した映画を世に出すことができて、スター俳優が演じることは希望。
選挙に関しては日本も学ばなくでは。

幾春かけて老いゆかん 歌人馬場あき子の日々(2023年製作の映画)

3.7

馬場あき子さん、95歳!
うちの母より元気なおばあさん初めて見たかも(笑)
あらゆる妙齢の方々の希望の星です。

短歌も素敵でした。歌集買おうと思う。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

賛否あるようなので全く期待せずに見たら、あらまあ、面白かった〜、のでラッキー。
これは見る方がお得かと。









ここからややネタバレ






















千と千尋系
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サントメール ある被告(2022年製作の映画)

3.0

私にはあまり刺さらず。

1日に2本見たのだが、先に見た「遠いところ」が予想外にすばらしく、あのインパクトと役者の熱量と比べてしまった。
キメラ細胞に関しても、裁判の材料として成立するのかどうか?

遠いところ(2022年製作の映画)

4.3

これは、渾身の一作だな。
見終わった後の充実感ハンパない。

沖縄のリアル(この言葉使うのも恥ずかしい言葉だが)、まさにリアルな沖縄。

全ての正義が打ち壊される貧困。
殴られた顔を海音と写メするシー
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

おとぎ話だなあとは思うが、主演の演技が聞きしに勝る凄さで、最後までグイグイ見せる。

最後は泣いちゃったなあ。

でも依存症ってこんなに上手く治らないよ、とは思いつつ。

キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(2021年製作の映画)

4.0

ポーランドのいう国の難しさを知る。
そこに住むポーランド人、ウクライナ人、ユダヤ人家族が、ドイツとロシアの支配のもと、引き離されていく。
実話ではないが、おそらく当時のポーランドではどこにでもあった話
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プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(2022年製作の映画)

3.8

名古屋シネマテークで見る映画。
あと何回ここに来ることができるのかな。

今日もほぼ満員。
人生は無常、でも作品は永遠というテーマの映画をここで見ることができるのも感慨深いね。

アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

カタルシスを期待したけど、なかった(笑)
告発しに行ったのに人事の優しそうな担当の人にどんどん絡め取られていくシーンで胃が痛くなった…
こういう会話、よくある。真実はわかっているのに、結論ありきなので
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

3.9

名古屋シネマテークが満員!補助席も前の座椅子も二列とも人で埋め尽くされていた。
その状態に感激した(涙)

さて、映画はベルファストの私立男子小学校。なぜ男子校?とは思うが、難しい状況を抱える国の、難
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.5

これを映画にしてくれたことにまず感謝。
実話からインスパイアされた小説だという。しかも、作者はこの宗教集団にかつていた女性!
実話かあ…辛い。

学問に価値を置かず、質素な生活に宗教的価値を置くという
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

是枝監督の作品はどうしても「万引き家族」の完成度と比較してしまう。
今回は脚本が坂元さんだったというのが、どうだったのか、ということだが、カンヌで評価されたとはいえ、是枝監督自ら書いた方がよかったので
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最後まで行く(2014年製作の映画)

4.0

日本版を見る前にオリジナル版を鑑賞。
息もつかせぬ展開とは聞いてはいたが、気持ちいいくらいのスピード感。

これは日本版を作りたくなる気持ちもわかるなあ。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

デビュー作にしてこの完成度。

カメラの構図とカメラワークがとにかく素晴らしい。父の子の会話も、あくまで「ふつう」でセンス抜群。質のいい文学作品を読んでる気分。

この後、父が自死するとは限らない(と
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オマージュ(2021年製作の映画)

3.8

期待値高めで見てしまった。
フィクションなのだから、もう少しファンタジー色を強くしてもよかったのでは?
あるいは、ファンタジー色を一切排除するか。あるいは最後の影だけに抑えるか?

女性の映画界で置か
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

全く飽きることなく、映画に没入。ものすごく面白かったのに、しかし、どうしても上滑りにしか解釈できないもどかしさに、町山智浩さんの助けを借りた(笑)
note200円で購入。
そうかー、そうかー、と気持
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

前半のカメラワークに酔いそうだった。前半は大袈裟で、役者が一生懸命演技しているのが空回りしてるようでかわいそうな演出。と言ったら言い過ぎかな。

最後はさすがの役所広司の演技で泣かされたが、菅田将暉(
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

オルガ・ヘブナロヴァーって名前、絶対覚えられないだろうなと思うが、今回の映画を見て、人に話すうちに覚えるだろうか?

モノクロの映画がさほど陰鬱でなく、チェコのこの時代の雰囲気をうまく演出してると思っ
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

4.0

レア・セドゥに魅せられる人が多そう。少し年齢が大人なのが、とても好感が持てるし、さすがフランスという感じ。

お父さんの書庫の整理がよく出てくるのだが、選ばれた書物がその人の人間性を表すという台詞はよ
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