桂日之石さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

異人たちとの夏(1988年製作の映画)

3.5

秋吉久美子がいい 鶴太郎もいい いかにも昭和という感じの雰囲気がけっこう好きだけど、これたぶん原作を読んだらもっと面白そうだとおもった なんとなくじぶんの母親のことを思い出してしまった

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.0

タイトルは鹿狩りだけど、主人公は戦争に行って命の尊さ感じるようになる とくにロシアンルーレットのシーンは映画だとわかっているのに緊張する ロバートデニーロは繊細な役柄だけどやっぱりいい演技

ロード・インフェルノ(2019年製作の映画)

3.0

子どもがいちばんマトモで両親がおバカだからみていて少しイライラする 奥さんの車の運転シーンとかほとんどコメディ 相手が本気できたらとっくに殺されてるんじゃないかとおもえちゃうとちょっと冷める

市子(2023年製作の映画)

3.5

杉咲花をはじめ役者の演技がいい こういう問題って実際にどれぐらい起きてるのだろう 結果的にどんどんどうしようもなくなってしまい自業自得もあるが、まあ切ない 親ガチャって言葉はあんまり好きじゃないけど、>>続きを読む

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.5

鳥山明の訃報には驚いた 漫画家は短命の人が多いらしい 鳥山明の描くメカの絵は未来っぽさとアンティーク感が両立していてとてもワクワクした記憶がある 漫画のドラゴンボールが終わってからはまったく追っていな>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

4.0

この内容と質のまま120分とかあったらビミョーかもしれないが、66分という尺だからいい それだけの時間でこれだけ展開があって多少はワクワクできるのだから満足です

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

4.5

この辺りの時代に天真爛漫な役をやらせたらシャーリーマクレーンは飛び抜けてかわいい コメディだから都合がよすぎるところもあるし、すこし長めたけど、気にならないくらいおもしろい というかとにかくかわいい

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.5

お人好しは損をするって昔から言われるけど、世の中に悪意のある人間がひとりでもいる限り、やっぱり騙されちゃう 主人公のちょっとお調子者のキャラクターと演技の良さでとっても切なくなる

乱れる(1964年製作の映画)

4.0

25歳くらいならほかが見えなくなるくらい夢中になる恋というのもあるのかな それが義姉だとしても構わないくらいの ツラいだろうな 高峰秀子がとびきり美人というわけではないけどリアリティがある

血と砂(1965年製作の映画)

4.0

コメディっぽいところが多いわりに命の尊さや儚さを感じられる 慰安婦問題的にはとやかく言う人もいそうだけど、きっとなかにはお春さんみたいな人も実際にいたかもしれない

(1960年製作の映画)

4.0

いまだったらこんなに丁寧に穴を掘るシーンに時間を割かなそうだけど、それによってリアルに穴を掘る大変さが伝わってくる これが実話を元にしてるというのは脱獄を擁護するわけではないが、なんだかいい世の中な気>>続きを読む

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.0

登場人物がかなり多めの群像劇だけど、頭で整理しやすいように上手く撮られていて、最終的にきれいにまとめられていて流石 ちょっとふざけた感じもオシャレなので好きな映画を聞かれたときにこのタイトルを言ったら>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

ベラと聞くと妖怪人間を思い出してしまうがそれはいいとして、かなり変な映画でコメディにも恋愛映画にも青春映画にも取れるけどホラーともおもえる エマストーンはそこまで体当たりの演技をしなくてもとおもうぐら>>続きを読む

学生ロマンス 若き日(1929年製作の映画)

3.5

フィルムが現存する最古の小津作品とのこと サイレントなので映像に全集中でみることになる そのためフィルムが古いこともありかなり目が疲れるが、コメディのセンスがいい こういう今で言う肉食系というか女癖の>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

すごくゆっくりと時間が流れて大したことは起こらないけど映像がいい 終盤のやりとりもとてもよくて、ほんとうにそれでいいのかという気持ちもあるが、いずれにしてもやっぱりちょっとダメ男なんだな どっちの気持>>続きを読む

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

3.0

これは踊りなのかとおもったがWikipediaで"踊り"をみると"人間の喜怒哀楽を表すのに適した音楽的な動きであり、舞が専門的技能を有する少数で演じられるのに対し、素人が群れをなす場合が多く、場も特殊>>続きを読む

噂の二人(1961年製作の映画)

4.0

シャーリーマクレーンがみたくてみたものの役柄もあるがオードリーヘップバーンの上品さが別格 いまはLGBTとかよく言われてるけど、たかだか60年でレズビアンに対する見方が違い過ぎて改めて考えさせられる >>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

5.0

こんな片想いの状態はツラすぎる 出てくる人物のイイヤツとイヤなヤツのバランスが良くて、その狭間にいる主人公の立ち位置も絶妙 それよりなにより表情が豊かなシャーリーマクレーンの魅力が凄すぎてもうメロメロ

正しいバスの見分けかた(2015年製作の映画)

3.0

ただかわいいだけならまだしも、中条あやみのような綺麗な人がクラスの目立たない子になるはずがなくて、現実にいたらクラスの男子全員が新学期初日に自分のことを差し置いて一目惚れするとおもう もうそれだけで無>>続きを読む

メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.0

当時を語れるベリーゴーディやスモーキーロビンソンたちが健在なうちにこうやって話を聞きにいって残すことはとても重要なこと 素人目にみてもスティービーやマイケルはやっぱり才能があって、当時のステージでのパ>>続きを読む

情婦(1957年製作の映画)

5.0

脚本も演技も素晴らしく、悲劇と喜劇のバランスも絶妙でいまみてもとてもおもしろい エンドロールでネタバレ禁止みたいなアナウンスが入るが、たしかにこれはなにも知らないではじめてみるときにちゃんと集中してみ>>続きを読む

狂猿(2021年製作の映画)

4.0

デスマッチって映像でもあまりちゃんと見たことがなかったけど、見てるだけで痛い 身体のタフさもあるけど、精神的にもそうとうタフじゃないととてもじゃないが出来ない それを何十年も続けてるのだから生粋のエン>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

4.5

余命いくばくもない海を見たことのない男が最後に海を見にいく こんなのいくらでもお涙頂戴な雰囲気にできるけど、そうしないところがいい こんなに上手くいくはずないけどコメディとしてみてるからイヤな感じがな>>続きを読む

Nas タイム・イズ・イルマティック(2014年製作の映画)

5.0

CDやレコードで買って聴いてた時代の音楽って歳を取ってまた聴いてみると懐かしいものになっていて、それだけでも素敵なことだけど、こういうのをみてから聴くとまた厚みができる サブスクで聴いてる最近の曲だと>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.0

こういう風刺の効いたブラックコメディは時代を越えてもおもしろい 人類が滅亡するかもしれなくても結局は自分のことばかりを考えるのはいつの時代でも変わらなくて、きっとこの先なん十年なん百年経ってもそうな>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

一作目の新鮮さはないけど同じくらいいい 若い娘がイマドキっぽい会話をしながらバイト感覚みたいに人を殺す感じが、ギャップがあるけどそこまで嘘っぽくなくて、とにかく主役の二人の演技がすごく自然でアクション>>続きを読む

幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.0

落語のネタを使った組み立てがうまいが、なによりフランキー堺のキャラクターがよくて、こういう機転のきく無責任な男って憧れる 憧れはするが、周りの評価にとらわれ過ぎない生きかたってむずかしいし、やっぱり>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.5

ほとんどが会話の約2時間だけど、5つの話に分かれてることもあって長さを感じない それぞれの日常を生きる人間同士の喜怒哀楽 人間の内面がなにげなく描かれていて、どこか哲学的なものがある

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.0

100年近く前の白黒でサイレント映画の作品だけど、いまみても意外と古臭い感じがそんなにしない それにしてもたかだか宗教の違いで19の女子を大人が寄ってたかって言いくるめて、しまいには火炙りにして殺すっ>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.5

いまみると娘を嫁に出す出さないの話なのでいまではフェミニストの怒りに触れそうなところもあるが、言葉がキレイでそれだけでもみていて飽きない もっとお涙頂戴にもできそうだが、あっさりしていて逆に深みがある>>続きを読む

名もなき人々の戦争(2021年製作の映画)

3.5

当時を知る人々の言葉は貴重なので、みる価値はある でも検索してもぜんぜん出てこないがこの監督はどういう人なのだろう 全体的に当時の軍国主義批判の色が濃く、日本はアメリカに負けることで幸せになったみたい>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

2.5

最初のアイアンマンからみてるから気になってみてみるが、ドラマを追ってないのでミズマーベルにはなんの愛着もなく、映像的にも目新しさは感じられず、シリーズでいちばん好みではなかったかも そもそもマルチバー>>続きを読む

ウーマン・キング 無敵の女戦士たち(2022年製作の映画)

3.5

マーベルのブラックパンサーの元になった人たちだとおもうので重ねながらみてしまったが、このダホメの女性軍団って日本の明治時代ぐらいまで本当に実在した人だというのがすごい 主演のヴィオラ・デイヴィスの演技>>続きを読む

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.0

人の内面を表現するのがうまい 相手のために良かれとおもって何かをしたからといって、必ずしも相手が喜んだり嬉しがるというわけではなく、ありがた迷惑ですらもなく単なる迷惑になることがある だれも悪くないの>>続きを読む

戦争と人間 第三部 完結篇(1973年製作の映画)

3.5

予定のない休日だったので三作まとめてみたら疲れたが、すこし当時をみてきた気になった 太平洋戦争についてはいろんな本とか読むと意見はさまざまで思うところもあるが、でもやっぱりノモンハン事件は無謀だった

戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河(1971年製作の映画)

3.5

中村勘三郎が数年経ったら北大路欣也に成長していて、おなじ人間だとしたら何があったらこんなに顔が険しくなるのだろうとおもってしまう 吉永小百合も出てるけどキラキラ度合いでは浅丘ルリ子に軍配が上がる