ピカルさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.8

見させる力があって、一つ一つの出来事は、興味深く見た。映像も美しい。もちろん退屈はしない。しかしどういうことを描きたかったのか、わからない。これから、メイキングムービーとネットで語っている方々のご意見>>続きを読む

霜花店(サンファジョム) 運命、その愛(2008年製作の映画)

3.9

遂げられない純愛。地獄でも天国とはこんな感じみたいな、性描写。官能も切なさに向かって行き、最後は抒情的なのは、すごい。

ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

3.5

退屈はしなかった。韓国の俳優は、それも仕事の内とはいえ、よく身体を鍛えていて感心する。格闘家と悪魔祓い組合わせが、面白かった。

犯罪都市(2017年製作の映画)

3.8

マ・ドンソク、なんだかまた見たくなる俳優だ。圧倒的なパンチ力も、タフな演技も、あの腕の太さや、ボディを見ると納得がいく。スゴミも、優しさも、可愛さも出せる本当に魅力的な俳優だ。元カレは天才詐欺師、新感>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.7

暴力で圧倒して奴隷としての自覚を植え付け、新しい名を与える。私達が手に入れたペットを名づけるように。千と千尋も今日からお前は、センだって名づけられてたっけ、支配の第一歩は、名づけることだったんだな。そ>>続きを読む

ライアー×ライアー(2021年製作の映画)

3.6

結末まで、どう引っ張って行くのかと、逆に心配したが、さすがに、うまく見させるものだと感心した。韓流好みの設定。よく似ている別人にはどうしても見えない。何でわからないのかって視聴者は思いながら、そこはお>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.9

深刻な映画かと思ったら、コメディだと思い、コメディだと思ったら、現状への風刺だった。風刺だと思ったが、やっぱり意外とこんな風に、それを迎えるのが、リアルなのかと思えてきた。しかし、軽い現実逃避から空を>>続きを読む

過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道(2020年製作の映画)

3.7

常に撮る。撮り続ける、芸術家は、撮り続ける。飽きずに。画家はとにかく描き、音楽家は、ひたすら奏で、詩人は常に歌う。費やした時間というか、費やさずにはいられない。まず、それが、一つの才能という気がした。

音楽(2019年製作の映画)

3.9

’火がつくっていうか、叫びたくなるというか、手段は何でもよくて、ドラムでもギターでも生歌でも、音楽の衝動、パッション、トランス状態、2度目はないメロディ。音楽の原初的な姿を見たきがした。

浅草キッド(2021年製作の映画)

4.1

師匠との絡みは、すべてよかった。笑いながら涙した。タクシーで帰る場面、釣りは返しに来いって師匠が車代渡すとこ、なんだかジーンと来た。末っ子への愛情という感じ。東八郎とか、欽ちゃんとかがいて、フランス座>>続きを読む

居眠り磐音(2019年製作の映画)

3.5

前半は、意表をつかれたが、後半はお約束どおりの展開だった。それなりにスカッと感はあった。あの剣法はどんなメリットがあったのだろう。久しぶりに刀傷に焼酎ブッと吹きかける治療を見た。もう少し霧状にした方が>>続きを読む

トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.1

見なければいけない映画だと思う。死に行くことにも、生き抜く事にも、尊厳を感じた。あの母親の言葉とか、あまりの尊さに涙が湧いた。体制維持の妨げとなる疑いがあれば、自国民にもあんな事ができてしまう。また、>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

どれが真実の認知で、どれが妄想なのか、見てる私にも分からなくなって、この不安や苛立ちが、まさにファーザーの頭の中だって、体感できるところが、この映画はすごい。

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.8

初めて見たが、ただのファイト映画じゃ無かったんだ。それにしてもあの廃屋。真夜中のカウボーイのダスティンホフマンの家を思い出してた。そういう展開は、今では、珍しくないけれど、まさかね、とは思わされたので>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.7

面白かった。どの役者も一生懸命減量しているボクサーに、見えた。描きたかったのは、あんな言われ方をしても、現役選手でいて、コーチ出来る強さかな。面白かったのは、皆ボクサーから、普通の人に戻っていくところ>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

人の気持ちとか痛みの共有や、自然との一体化の方法が、西洋風だ。怪しげなドリンクで幻覚を求めたり、生命の捧げものを求めたりする。東洋の掛け軸の絵に、よく見ると薪を背負った爺さんが、歩いていたり、釣りをし>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.1

セリフ回しが、速くて、内容も面白い。専門分野に、一途で未発達な部分を持つ男の演技が、上手い。女子高生の人を好きになったかも、という瞬間の描写が分かりやすかった。すごく面白かった、というのは、きっと普通>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.0

行動を伴わない知。物語に決着をつけた死。美しい熱情のまま決着をつけることをせずに、老醜を晒す人々。天皇と一言口にしてくれれば、共に闘えたのに。大国の思惑にとらわれない真の独立国家を築くために。三島由紀>>続きを読む

象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.6

明日を見失った人達が、救いか、希望かを求めて、ずっと座った象を見に満州に向かう。ところどころ絡んだり、絡まれたりこの場面は、どう対処するのか、国民性を示すような言葉の騒ぎはあるけど、暴力を振るうシーン>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.8

初めて見た。機関銃を積まなければ、性能が上がるって言うとみんな笑うシーン、本末転倒だから笑うのだろうけど、目が悪くて操縦士を断念し設計士になり空への憧れを満たそうとしたなら、機関銃積む方が、本末転倒な>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

ネットの解説を読み、半分くらい理解した。しかし、祖父殺しのパラドックスが起こるかどうかは、賭けだとすると、過去を終わらせるのは、度胸がいる。それを気にしていられないほど差し迫た未来は、どんな未来だった>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.6

世にも奇妙な物語みたいな話だった。差別もテーマなのかと思ったが、そうでもない。終わりに、テロップが出て来るのだが、それぞれの暮らしの一場面の見出しのような。意味が有るのかもしれない。冒頭の肖像画とかに>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

撮影の合間に、女優魂のある子役と話していて、なんだか自分の境遇に泣けてきて、デカプリオが、眼を潤ませていると子役の美しい少女に慰められるというシーンが良かった。足るを知るということなのか、ブラッドピッ>>続きを読む

グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

3.8

詐欺師のロイが、ベティに見せる分別のある優しい老紳士の顔と素の詐欺師の澱んでいて、冷たいう眼の顔とのギャップに、演技の上手さを感じた。ベティの危うさとそれを嗜める、視聴者と同じ目線の甥の描写も結末への>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

4.1

面白かった。最後まで目が離せなかった。なぜ、そこ一人で行くか、とかその類いの言葉を心で何度叫んだことか。目の見えない人の気づきと確信が、見える人々の無関心を掘り起こし陰惨な事件を明るみに出していく。そ>>続きを読む

僕の中のあいつ(2018年製作の映画)

3.9

面白かった。入れ替わりのありきたりな話なのだけど、高校生とおばさんの恋愛みたいな景色。それもおばさんが、振り切ろうとして、それにすがりつくイケメン高校生という絵面が面白かった。太っていた時の高校生役の>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.9

あの事件から、こんなストーリーを作り出せる、原作者の創造力に敬服した。全てが、真実のような気がする、一体どこからが、取材による真実ではなく創作なんだろう。あの頃カートに、完全包装された自社の菓子を、ス>>続きを読む

男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

3.9

どこを切っても、涙。こんな風にどの俳優も同じで、回想シーンで、若き頃の凛々しかったり美しかったりした姿を見せられると、終始、泣けてくる。何のために生きるのかという満男の問いに、本当に時々、生まれて、生>>続きを読む

最も普通の恋愛(2019年製作の映画)

3.3

復讐のために、みんなのホコリをたたいて、よくある泡のような、酒席の情熱的なわかり合いムードをぶち壊す場面がよかった。しかし、その復讐さえ泡のように、日常に流されていく。椿の女優さんは、やはりチャ〜ミン>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

即座に撃たれる。弾に当たらないはずの人がいない。誰が、生き残れるのか、わからない。あのためらいのなさは、相手が異教徒だからか。テロも、戦争も異なる人々には、ごく普通の人が、残酷になれるところが、怖い。>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.8

一途、ひたむきだけど、爽やかさはない。熱いというか熱苦しい。あれが愛なんだか、分からない。ためた怒りをはらす負けられない喧嘩のあとのスカッと感もない。会話が急に、熱を帯び聞いてると、疲れる。しかし記憶>>続きを読む

エンディングノート(2011年製作の映画)

4.1

いつかは迎える、その日をどう迎えよかうか。自分物語のエピローグを、どう描けるか。死への恐怖、苦痛、孤独、別れ、どうやって受け入れよう。私の母は、どこかで私を見ているのか、どこにいるのか、無だったらどう>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.4

最上検事の描くストーリーには、ついていけない。右京さんなら、検事側の罪人の罪を暴き、頬を震わせて叱るだろう、決して許されることではありません、プルプルって。木村拓哉だから、決まるスカした会話も聞き飽き>>続きを読む