凛太郎は元柚彦さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)

3.8

隠れた傑作。アクション映画というより、秀逸なアクション文学を読んでいるような味わい深さ。冒頭のモノローグから心を掴まれた。
またいつか見直してしっかりレビュー書きます。

名も無き世界のエンドロール(2021年製作の映画)

3.8

ひたすらに切なく報われないプロットがきつい。原作の中村文則がやっぱり凄いのかもしれないが、邦画の中ではかなり面白い部類に入る。
この映画全体に流れてる悲哀なムードは半年経った今でも頭に焼きついてる。

太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年製作の映画)

3.0

アクション、ビジュアル、物語に秘める哲学性、知る人ぞ知る伝説的なアニメ作品だというのはまさしく感じたが、なぜかノレなかった。
歴史資料を観察する感覚で見ちゃったからかもしれないが、当時を考えると凄いセ
>>続きを読む

ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

3.8

手の込んだ〝死んだフリ〟をしては親を困らせる19歳の坊ちゃんハロルドは、何にも縛られず人生を好きなように生きる80歳のモードに出会い恋に落ちる。
トンデモ設定のラブロマンス映画だが、この作品は社会的モ
>>続きを読む

ドリームスケープ(1984年製作の映画)

2.8

人の夢に侵入する装置を使って、悪夢の根源を消すというSF映画。
80年代って感じのVFXが楽しい。ストーリーは大衆向けの王道展開のため期待を裏切るような要素は一個もないし、SFファンが期待するようなセ
>>続きを読む

キル・リスト(2011年製作の映画)

2.8

殺し屋のバディがキルリストに載っているターゲットを殺していくうちに、なんかヤバいカルト集団に接触してしまう不条理ドラマ。
こう聞くと面白そうだが、半年前だから色々忘れてるし、当時かなり拍子抜けしたのだ
>>続きを読む

不屈の男 アンブロークン(2014年製作の映画)

3.2

1936年のオリンピックで脅威的な記録を叩き出した陸上選手が第二次世界大戦に派兵され、日本軍の捕虜になってしまう。果たして彼の行方は…。
こういう少年漫画的な粋な演出が多く、激アツ展開が待っている映画
>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.5

シャマランの当たり枠。ホラー表現は全くないのに、そこら辺のホラー映画よりゾッとする絶望と恐怖が待ち受けている。特に妊娠が発覚してから…の一連のシークエンスは鳥肌が立つ絶望感だ。
そしてオチも面白い。シ
>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

2.5

また富裕層vs貧困層の階級社会風刺かよ。あの手この手のシチュエーションアイデアと宣伝だけで暇人を釣り上げようとする戦法はもはやYouTube。そうだ、クソB級映画だけどそれなりに暇つぶしになるからYo>>続きを読む

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)

4.2

ストーカー男の変態映画と思いきや、とんでもない傑作だった。
〝孤独〟の本質がここまで生々しく描かれている映画は滅多にない。
食わず嫌いせずに、ぜひ見てほしい隠れた逸品。

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.2

ゴールドラッシュに翻弄される四人の男を描いた西部劇映画。とにかくキャストが豪華だし、脚本は地味だが見せ方が巧いから楽しめた。酒場に乗り込むシーンは痺れた。ホアキンかっこよすぎんだろ。

ベルファスト71(2014年製作の映画)

3.0

住民全員が命を狙ってくる外国の街ベルファストに取り残されてしまった兵士の恐ろしい一夜を描くスリラー映画。
ワンシーンワンシーンの緊迫感や恐怖が尋常じゃない。めちゃめちゃ怖かった。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

マジで、、、すばらしき映画だった。
元殺人犯のヤクザが出所して社会で更生できるのか…?を描くストーリーだと思いきや、それどころの話じゃなかった。
真っ直ぐにしか生きられない男のレンズを通して見た社会が
>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

20分でここまでのものが作れてしまうのか。脚本、演出、メッセージ性、どれも圧巻のクオリティ。
〝人種差別〟という社会問題よりも、人間が本来持つ暴力性。そしてその全ては当人の環境に依存する。という強烈な
>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

5.0

危ねえええ。とんでもない傑作を見逃したまま2021年の映画を総括するところだったわw
もしもこの世界がコンピュータ上に作られたゲームだったら?
そして、我々がモブの役割を担うAIだったら?
この映画で
>>続きを読む

こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

4.0

突然、流行病によって世界中の人々が過去を思い出せなくなっていく。この物語の夫婦は、お互いを忘れないように過去を語りながら思い出を作っていくが…。

忘れるというのは、つまり自分の一部が死ぬことである。
>>続きを読む

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.0

舞台は西部開拓時代。広大な砂漠を西部へ向かう白人の3家族は、近場を知っているというマークを雇う。しかし、何日歩いても目的地に辿り着かない。やがて、食料と水が尽き不穏が最高潮に達したとき、彼らは一人のイ>>続きを読む

リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.5

「犯人を逮捕したい。だが目的は被害者のためじゃない。自分のためだ。」
主人公であるディーコン保安官は、事件を解決したいという正義感からではなく、事件に取り憑かれ強迫観念から逃れるために事件を解決しよう
>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.2

すごいなこの映画。
とある交通事故が引き金に人生を大きく変えられ、翻弄されていく人々。全員どうするのが正しいのか自分に問いかけながら行動していく。その過程で観客は、一体正義とは何なのか?と考えさせられ
>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.5

また大好きな西部劇映画が一つ増えた。
西部劇にしては珍しく淡々と人間の内面を炙り出していくタイプの地味なストーリー展開だが、とにかくメタファーや人物の感情表現が素晴らしい。
人間の内に潜む多面性や二律
>>続きを読む

新宿スワンII(2016年製作の映画)

2.0

まーたどうでもいい事件に巻き込まれてそれなりに解決して終わる続編。
マジで何も得るものがない映画だった。

新宿スワン(2015年製作の映画)

2.0

歌舞伎町で働いてる側の感想としては、歌舞伎町はこんな世界じゃねえよとツッコんでしまう。
原作が漫画ということもあって、ファンタジー映画として割り切って見たらそれなりに楽しめるかもしれないが、それにして
>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.8

子供から大人へ。
利己心から利他心へ。
力を得た人間からヒーローへ。

スパイダーマンが20年かけて描いてきたテーマへの答えを出した究極のエンディングだった。
なぜ彼らが出てきたのか?
監督は、ただプ
>>続きを読む

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

1.5

今年ワースト1位。クソ映画になってしまった理由を真面目に考察してみる。

まず、わかりやすいダメな部分をざっと挙げてみよう。
何といってもストーリーがとにかくわからない。とにかく冒頭から説明を省いて匂
>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.2

ガチでおもろいなこれ…。
タラちゃんの中ではワンスアポン〜、ジャンゴに並ぶ傑作の一つだと思う。
特に会話シーンの緊張感が凄まじすぎて結末がわかってても息を呑む。クリストフ・ヴァルツの演技も至高。
これ
>>続きを読む

記憶の夜(2017年製作の映画)

3.5

最初30分ぐらいは凡作で心配だったが、中盤の衝撃の展開がきてからはのめり込むように見れた。
そしてまさに韓国映画らしいゾッとするラスト。見応えある韓国サスペンスだ。

マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

3.0

ウォン・カーウァイ作品らしくいい意味でも悪い意味でも〝何も起きない〟恋愛映画だ。
エモいカット割りや小説のような男女の台詞が好きな人には刺さると思う。
眠れない夜中に一人でココアでも飲みながら見たいし
>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.2

ストーリー自体は平凡なのに、演出のセンスだけでここまで傑作に仕上げてしまうエドガー・ライトの手腕をまざまざと見せつけられた。
カメラワーク、光の演出、音楽、美術、全てにおいて鮮烈で凝り尽くされてて字幕
>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.5

まるでサイのようなゴツゴツした肉体を鍛錬に鍛え上げ、多種多様な活動を展開し、メディアを使って自由自在にブランディングしていく。当時の日本のミスターダンディランキングでは、俳優の三船や伊丹十三を抜いて堂>>続きを読む

TRANSPORT トランスポート(2005年製作の映画)

3.0

舞台は貧困、売春、ドラッグが蔓延する町。ドラッグの過剰摂取のせいで昏睡状態になってしまった彼女のため、主人公はタイムスリップする。しかし、何度時間を遡っても彼女の末路を変えることができない。最後に彼が>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

前作のロブスターの時も思ったけど、どうやったらこんなシナリオ書けるんだよ。
しかもそれに加えてカメラワークもキューブリックを彷彿とさせる秀逸さ。不気味な音響もキャスト陣の演技も素晴らしい。
特に主演の
>>続きを読む

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.5

いや、クソワロタwwwwwこれコントとして見たら面白すぎるだろ。
観客が全員「いや、それは無理でしょ…」って思うであろう作戦を決行して「クソォォ!やっぱり無理だったー!!」って叫びながら散々な目に遭う
>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

2.8

またありがちな設定で富裕層と貧困層の風刺をやってるB級映画かよ…。
さすがに見飽きてるし、真新しい要素もなくストーリー展開も可もなく不可もないので一週間で忘れるタイプの映画。
登場人物も全員バックボー
>>続きを読む

シンデレラマン(2005年製作の映画)

4.0

ボクシング映画といえばこっちもかなり面白かった。

大恐慌のアメリカが舞台になっているため、リングに立つ者たちはみんな命懸けで家族や友人の人生を背負い戦っている。
生きるために相手にパンチを打ち込まな
>>続きを読む

ウォーリアー(2011年製作の映画)

5.0

全ての男が見るべき映画。続けて二回見たし、後半45分はずっと泣きっぱなしだった。
またトムハーディが無敵の男を演じてるし、ジョエル・エドガートンの泥臭いかっこよさもたまらない。
生き別れになった兄弟が
>>続きを読む