saru55さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

saru55

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ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

記憶の構築ができなくなり、見たこと、聞いたことが混線していくさまは、老いの定めとはいえ、恐ろしさとともに切なさが湧き上がる。壊れていく理性に抗い、慄き、打ちひしがれる姿に胸が詰まった。何気ないシーンだ>>続きを読む

テスラ エジソンが恐れた天才(2020年製作の映画)

3.0

これはつらい。多分、2週間後に内容を忘れる映画。テスラの業績を知ったことだけでもよかったと考えるべきか。

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

異食症のスリラー映画かと思っていたが、実は一人の女性の再生のストーリー。
「本当に幸せ?
幸せなフリをしているだけ?」
義母のこの言葉が刺さる。

21世紀の資本(2017年製作の映画)

3.5

100分でわかる現代の資本論。本は苦手な人は是非。

時代への適応力と思考し続ける意義を痛感させられた。

天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.9

画面の構図やとぼけた感じがジャック・タチのようにも見えるが、独特なテンポにブラックを込めた洒脱感がこの人の真骨頂。このこだわった演出にハマる人はハマるんだろうなぁ。
ゆめゆめ夜中には鑑賞しないように。
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ボクシングから離れられない、まさに"ボクシングの沼にはまった青春"。松山ケンイチはこういう「受けに徹する役」が本当にうまい。
そしてラストの彼のシャドウボクシングがあまりに美しすぎた。

ミナリ(2020年製作の映画)

3.3

ストーリーの合間に織り込まれる美しい自然、次々に訪れる困難を家族で一歩ずつ乗り越える緩やかな話の展開。既視感があると思ったら、あの『北の国から』だった。
おばあちゃん役はどうも演技過多な気がする。

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

3.5

セピアがかった独特な色調、印象に残るカットの数々。公害問題、住居を巡る出来事を描きながらゆったりと進む展開はまるでおとな向けの上質な絵本を紐解いたかのかのようだった。ラストの余韻もいい。
日本人移民の
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.7

切なさをまとい、親子、友人、好きな人など、「人との距離」を強く感じる映画。グザヴィエ・ドランらしい空気感と映像美を堪能できる。

パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

3.4

登場人物の言葉一つひとつに重みがある。

嫉妬心が敵意を生み出し、出る杭を同性が叩き潰す。抑圧された女性たちの敵意が内に向かず、未来への扉が少しでも開かれるように。

難点を言えば、主人公の怒りの沸点
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8


まさに90年代の空気感が堪能できる。当時のロスの少年たちのありのままの日常を淡々と描くことで逆に彼らの感情がストレートに響き、心を揺さぶられる。
おすすめ。

カポネ(2020年製作の映画)

2.5

周りにいい役者を揃えているのだが、トム・ハーディの熱演が悲しいくらい空回りする映画。実在の人物のリアルな晩年を描くのが如何に難しいか、ということ。

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

善悪の杓子定規の定義に疑問符を明示しながら、見ているものを突き放すかのような強烈なラスト。鋭利な刃物を振りかざしたフェードアウトに言葉を失った。この監督、注目です。

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

伊藤沙莉見たさで鑑賞したが、恒松祐里の今後の化けっぷりが予感させられる一作だった。連打であがる打ち上げ花火のような怒涛のラストはコッポラの『ゴッド・ファーザー』のよう。
ただ、まひるの妹への襲撃は必要
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ダニエル(2019年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

イマジナリーフレンドが主軸のスリラー映画が話が進むにつれてオカルトに…。これでラストにダニエルが次の標的を決めたらまるで『悪魔を憐れむ歌』になってしまう。一貫性がなく、ただただハリウッド2世を売りにし>>続きを読む

フロッグ(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

視点が入れ代わると同時に今まで点で見えていたものが次々に繋がり、線となり、全貌が浮かび上がるミステリー。あっぱれなストーリー構成のうえに、細部やカメラアングル、光の取り入れ方にもこだわりが見られ、久々>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

2.8

舞台のような肩に力が入った台詞回し、感情移入できない中途半端な人物描写。難しいテーマに挑みながらうまくさばけなかった感が強すぎて、しごく残念。

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

戯曲が元になった作品。ミステリーではなく、ヒューマンドラマ。アメリカ人になって人生をリスタートしても出自に関わる虚しさはなくなることなく、ずっと澱となって彼を苛むのではないか。
小品ながら強いインパク
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フライト・オブ・フェニックス(2004年製作の映画)

3.0

ついつい最後まで見てしまったが、飛行機からさらに飛行機が作られるのか? 翼に乗ってどれくらい耐えられるのか?ばかりが気になってしまった。 これはオリジナルも見てみたい。

ヨコハマ物語(2013年製作の映画)

2.5

ベタすぎる設定。奥田瑛二と市毛良枝がいなければ本当に目も当てられない。横浜観光映画とみればいいのかも。

フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.1

世界最古で最大のイギリスのガーデン・ショーである「チェルシー・フラワー・ショー」で最年少で優勝したランドスケープのデザイナーの実話を元にしたストーリー。安直な展開もあったけれど、ガーデニングの歴史を変>>続きを読む

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.1

ストックホルム症候群の語源の元となった銀行立て籠もり事件をモデルにした映画。実話ベースだからか、特に大きな話の展開もなく、警察の無能っぷりと犯人逮捕の荒すぎる対策ばかりが気になった。実力派の俳優を使っ>>続きを読む

魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーは子供向けだけれど、映像はちょくちょくグロテスクで小さい子ならトラウマになりそうなレベル。原作に忠実とはいえ、画面で見せつけられるとインパクトは大きい。そして問題になった魔女の造形もやはり気>>続きを読む