みづうみさんの映画レビュー・感想・評価

みづうみ

みづうみ

片思い世界(2025年製作の映画)

3.5

思っていた雰囲気とは全然違っていて、色々と個人的な好みとは違う部分が多かったけれど、でも「そういう世界」があれば切ないけれど暖かいかもしれない、暖かく共に過ごせる人がいることはちゃんと心に幸せをもたら>>続きを読む

ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

4.3

愛だった、愛を受け取った。
15年間があったからこその愛だったし、愛だったからこその15年間だった。

(映像の美しさと俗っぽさが混在する「エンタメ」だったし、実際のところ内容がそう重厚であるかと言わ
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.7

アニメに引き続き、こちらも完走!とは言えアニメからの流れだったので、殆どラストを確認する作業になってしまったのが心残り……
暫く経って記憶がぼやけてきたらまた映画から観よう。映画だけのエピソードでどこ
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.4

ちょっと真正面ショットが過剰な印象だったんだけれど、それはきっと彼等の持ち合わせる真っ直ぐさの象徴で有り得るし、何より視線というのは真っ直ぐな「線」なんだなと私は感じた。
直線が3本交わって眼差しの三
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

5.0

傑作と出逢ってしまった、という感覚 あらゆる全体と細部が私を揺さぶってきた

全てが静かで、哀しくも穏やかで、何もかもがその実は少しずつ歪で、どれひとつ取っても美しくて、やりきれなくて、どうしようもな
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.5

ついに挑んだ……「このシーン絶対やりたいです!!!!!!」詰め合わせ集だったな、全部絶対やりたいシーンだけあって楽しそうで良かったよ
ネオン路地裏ゲイシャ漢字ネオン路地裏ゲイシャ漢字、3Dサイバーパン
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きみの色(2024年製作の映画)

4.3

まずは髙石あかりさんの歌声、あまりに良すぎた 心を鷲掴みにしてくる歌声を持っている人、魅力的

トツちゃんは清らかで嘘がなくてまるで太陽みたいに眩しい子で、これからもまっすぐキラキラに生きていけるよき
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.3

ハウリングのほうはすごく昔に観たことがある気がするんだけれど、ドロステをやっと観られた!
相変わらずよく出来ていて唸ってしまった、本当に、タイムリープもの(いやリープはしてないのか??この場合??)が
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アーカイヴ(2020年製作の映画)

4.0

何やねんそのカタカナ何やねんその漢字何やねんそのカタカナ何やねんその漢字……の無限ループをしつつ、意外と質感が好みでウキウキしてしまった、大長編世にも奇妙な物語

夢みたいな自然だったよね、全体的に、
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ラストマイル(2024年製作の映画)

3.7

面白かった、って言うのちょっと語弊あるけれどやっぱりエンタメとしては「面白かった」はひとつ正解だと思うので、面白かった
映画尺のストーリー展開だから物足りないのか?もっとこの世界観を観ていたかったのか
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映画 THE3名様Ω〜これってフツーに事件じゃね?!〜(2024年製作の映画)

3.3

公開2日目に観てしまったな!?
メンツ的には確かに有り得るけれど、いやガチで??ほんま??でもまさかなぁ…と思っていたらほんまやないかい!!!!!母親が私を連れてまで来たがった理由ちゃんとありました。
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.0

がーーーーーーーーーー救いのない 救いのない
だって全部が美しすぎるよな、何もかもが見事に切り取られすぎていて、最早それ故にずっとどこか淡々としていて、何もかも我々にとっては他人事なのに、実は物凄く劇
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図書館戦争(2013年製作の映画)

3.5

原作の「連ドラ感」が好きだったので映像化も気にはなっていたんだけれど、東宝映画だとそりゃあ戦闘戦闘戦闘にはなるよな~~~~~~~~2時間で戦闘戦闘戦闘されても、改めて通常営業の「図書館」と「戦闘」のチ>>続きを読む

KING OF PRISM -Dramatic PRISM.1-(2024年製作の映画)

-

再編成での映像化にあたり、「観客が観ることの出来る側面だけを、観客が観ることのできる映像として提供する」手法の妙に唸ってしまった……大前提として、応援上映の手練たちに圧倒されながらですが

そもそもパ
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ブルーピリオド(2024年製作の映画)

3.9

デカい画面で観たい作品だったから、滑り込めてよかったーーーー!!!!!
何よりも青い渋谷を映画館のスクリーンで観てみたかったんだ、やっぱり渋谷は全然美しくなんてないんだけれどね

結局、自分の内側に組
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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(2005年製作の映画)

4.5

このバージョンとしては初見、2024年2月の到来につき

また全編見返したくなるし、"サイバーパンク"の解像度を以前より多少なりとも上げていたので、また面白かった あの頃の近未来

探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023年製作の映画)

3.0

人間のどうしようもなく滑稽な部分を描いている、その切実さはたぶん間違いないんだけれど、笑える滑稽さではないばかりにおもしろ演出とどう向き合ったら良いのかわっかんねぇなこれ!!という気持ちになったね。酷>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

5.0

ほんまかいな ほんまかいな

言いたいことは色々あるけれど、私の角度で言う感想なら、中3男子で混声合唱で"あの位置"にいるというのは、本当に特別なことなんだ そんな彼が部長の合唱部……混声4部………
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空に住む(2020年製作の映画)

3.1

全て何もかもが「絶妙に現実の我々とは相容れない」シチュエーションと登場人物と展開で、
フィクションとして描かれるのは正直どのパーツもアリなんだけれど、絶妙な想像の外側の連続で
どうやって共感や解釈を見
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くれなずめ(2021年製作の映画)

4.1

かなり演劇。構築的演劇。個人的にはファンタジーじゃなくて演劇。
コメディと、人生のたわいもなさ及びやるせなさへの肯定としての。

涙の溢れるコメディが、いちばん観客を包んでくれるジャンルだと私は思って
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.4

美しく鳴っている映像だった、そしてあどけない天才少年が似合うこと……

詩的で牧歌的で浮世離れした、音楽を愛し音楽に愛される者たちの音楽対話、といった感じ
手放しで「美しい」が沁み入ってくる作品だった
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

3.5

予告や冒頭の印象では不穏系スリラーかなと思っていたけれど、不穏系ヒューマンSFでした(本当に??)
大西流星さんがここに出ているのが何とも言えず「良い」な、本作は間違ってもアイドルホラー枠作品ではない
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嵐電(2019年製作の映画)

3.6

こう、嵐電と京都を使った、御伽噺とB級単館系と小劇場演劇の煮たやつ、みたいな空気の作品だった 嫌いじゃない
先日、初めて念願の嵐電乗車をしたので舞台に親近感が持てていっそう良かった 江ノ電と嵐電は似
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.5

がぁーーーーーーーー
阿呆すぎてスピンオフから観ちゃったのでこう、驚きは得られなかったんだけれど
逆に「知っている」状態で観るのもアリだな、と思った だってふたりとも最初から知ってたんだし
知っていた
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ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.8

わーーーーーースピンオフから観ちゃったスピンオフから観ちゃったスピンオフから観ちゃった!!!!!!!!!!!!

あまりに文学的なモノローグとお伽噺のような人生だな、と思いつつ、でもそんな洒落た人生は
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.9

2024年を最高にアゲるべく年始をこれで始めてしまった なかなか良かった
普通にサムくなりかねないテーマとストーリーなんだけれど、絶妙にダサさとスタイリッシュさが融合していて、むしろフラットささえ感じ
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

3.8

終始静かな映画なのかなと思っていたが、クロエが身を置くコミュニティはなんにも静かじゃなかった 基本的にティーンノベルのお下品なコミュニティだった
煩さと対比で静けさは際立つが、それはそれとしていやな
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コーポ・ア・コーポ(2023年製作の映画)

3.3

倉悠貴さんが、とにかく良かった 良い役者だしハマり役

あとは何やねんと思うところのほうが多い作品だったけれど、原作未読だからか「判断しきれないなぁ」という部分が多すぎたからなのかも
それが映像的演出
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劇場版 STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)負荷領域のデジャヴ(2013年製作の映画)

3.5

前にも観たような気がめちゃくちゃする、あのシーンもこのシーンも知ってる気がするんだけれど、いつどこで観たかあまり覚えていない
つまりこれが…デジャヴってコト!?()

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.5

映画を観なさそうな生活帯の人々を描いた映画って、どの高さから観るのが正解なんだろうなと思いつつ、映画を観に行くシーンはあったね

ラストシーン、なかなか良いなと感じた

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

緩やかに、でも確かに、かなり受け取った。
根本はファンタジックな現代SFなんだけれど、リアルに丁寧に描かれていて、あまりに「有り得る」質感に圧倒された。
この現実世界では生まれないはずの感情の機微を、
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.4

そっか~~~~~~と思ってるうちに終わった
進学校?のわりに日本史の授業内容が薄くないですか??部活動の気合いの入り方との落差がすごいぜ(そこ?)

河合優実さん、直近で別作品で初めて知ったのだけれど
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.3

映画だったね、徹頭徹尾映画だった
3時間、映画館のスクリーンと対峙してこの物語を心へ落とし込んで流し込んでいく、そういう時間だった
物悲しさと、力強さと、居た堪れなさと、気高さと、愛おしさと、そういう
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