けけさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

戦争ほんとに嫌だ。どうしてこんなつらい目に遭わなきゃいけないのか。戦争さえなければ。戦争が生んだ物語だけど、大前提、こんなことが起こる世界いやだと改めて強く思った。
松田が母への遺書を暗誦するシーン、
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

よくここまで小劇場的な展開のお芝居を映画化しようと思ったな!?と後半は笑いを堪えながら観ていたけど、映画だからこそ描ける各部屋、暮らしぶりのディティールを加えることでよりこの展開を「現実からの超越」た>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.8

こんなの泣かない人いないよな…。
優しい歌と、静かだけど騒がしい家族と。必要とされて居場所があるというのも家族の特権だし、それもまた愛だな。かわいそう!搾取!と思わせすぎない絶妙な家族たちが良かった。
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

無邪気に方向転換できたり、恋人が途切れなかったり、その点で見れば羨ましいと思われるような人生でも、「何者かになりたい」という思いを持つ以上はそこを達成しない限りずっと何かをひきずるし、結局自己満足は得>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.6

物語が回り出したな、って感じてからラストまで気持ちよくまとめられてて、時間も短くてサクッと観られて良かった。んだけど、多分これ作るの相当難しくて、めちゃくちゃ緻密に計算してて、それをこんなサクッと見せ>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

5.0

冒頭からエネルギーに圧倒されて涙。音楽もラップも格好良すぎて。物語も人もファッションも本当に好きしかなかった…。
悲しみを孕みながらもそれが全てにはならない芯の強さというか。なんでこんなに泣けたのかよ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.7

いつの時代も何かしら悩んでるから戻りたい時なんて無いよとずっと思ってきたし、これからも思っていたかったけど、この映画で描かれてる20代前半の、友人や恋人と過ごす夜から明け方だったらもう一度戻りたい。ず>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.1

原作の流れやイメージはそのままに、より深くシスターフッドというか女性同士の連帯やその楽しそうな様を描いていて良かった。地方都市の実家の様はまるで我が実家の風景すぎて寒気がした。とにかく(小間使い的に)>>続きを読む

桜のような僕の恋人(2022年製作の映画)

3.8

こういう泣かせます!系のラブストーリーをいつからか観なくなっていたけど、思い返せば中学生の頃にはしっかりセカチュー、いま会いにいきます、あたり劇場に観に行って大号泣していたんだった。自分が何をかっこつ>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.9

高円寺とか、クリープハイプとか、自分の20代後半の思い出を凝縮したような場面が多くて、それをこうやって映画で観せられることで、もう過去なんだなって認めざるを得なくなった。7/26って私の誕生日の翌日だ>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.7

悪夢!もうやだわこんな世界!笑うに笑えないけど笑うしか無い。最悪だけど面白かった。唯一の救いはげっそりボサボサのシャラメ。ケイト・ブランシェットは最初全然わかんなかったよ…あとあの社長気味悪いのに現実>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

これ最初から最後まで彼の話なんだな….と徐々に見せていきいつのまにか主役が交代しているかのような流れすごかった。
男であるための様々な儀礼や態度、だけど本当の部分はか弱いウサギのように木の中に隠れてい
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こうやってRENTが産まれるのか、という節々の予感に震えつつ、ラーソンの歌とピアノが爽やかで伸びやかでそれだけで涙が出た。自伝的ミュージカルを上演しているその様を演じるという層の構造がおもしろい。
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.9

実際あんな上司も社内政治も嫌だし高野さんの気持ちが辛すぎて悔しい!クソ!って思ってたけど、結局世の中自分の仕事を自分で面白くしたもん勝ちなんだよなとラストは気持ち良かった。
冒頭の走る犬の勢いと原稿読
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.8

オープニングのばかばかしさ!おもしろかったしまとまりがよかったなー
ハーレイの脱出見せ場シーンはかっこよすぎ爽快だった…

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった!主演2人の魅力すごかった。エロイーズがサンディになりたくて垢抜けてく様、上京ものならではのワクワク感高揚感があって、だけどホラーでサスペンス?なんと説明したらよいかわからないこの感じ!>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.6

俳優二宮和也を久々に観たかったので。あの取り調べのシーン凄かった。涙目とか良かった。ラストのアングルは沖野が最上のストーリーにすでに取り込まれてることをあらわしてるんだろうな

人数の町(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

設定とかディテールすごい良いのに、起承転結以外の、特に人の感情的な部分が雑な気がしてしまって残念。
物語としてこういうオチ、っていうのはまあ納得感あるんだが、急に愛してるとか言うかいそこで…?なんか見
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39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)

4.0

不穏で静かに緊迫感があって一瞬も安心できない映画だった。森田芳光の映画を初めて観たけどこんなにごりごり作家性が出てるのか。カメラワーク揺れまくりでちょっと酔った。俳優陣の演技もみんな過剰なほどリアルで>>続きを読む

火口のふたり(2019年製作の映画)

3.8

どこまでも引きの視点で撮られてるからか、ふたりの感情に飲み込まれることはなく、やってるふたりをずっと客観的にみ続けるという不思議な映画。当のふたりはめちゃくちゃ昂奮してやってるけど、客観的にみたらなん>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.8

その場その場の正解は絶対他にあるし、ほんとに女側の気持ちとして理性で考えれば最悪なんだけど、全部ふっ飛ばして圧倒的自分勝手の宮本になぜか最後は泣かされてしまった。守るよ、って一度は言われてみたいな、ほ>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.8

映画館で観ないと魅力が半減しそう。アトラクションか?ってくらいの迫力と、音のインパクトがすごかった。そしてシャラメの圧倒的主人公感が最高だった。詰め襟の正装かっこいい。衣装とか美術とてもよい。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

恋は分け合うものじゃなくてそれぞれひとつ、それぞれ見てるものも考えてることも実は違うということを、分からないうちはパーティーの最中なんだろう。
二人のような恋をして、二人が選ばなかった結婚という道を選
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

この頃の気持ち、恥ずかしいし痛いけど分かってしまう、そしてそれがもはや恥ずかしいのではと思ってしまう(30歳既婚子あり)
そんなこと忘れちゃうくらい大人にならないといけない。娘が18歳になる頃私はどん
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.4

娘に、産まれた季節の一瞬の風景を思い出せるような名前をつけた。こんな子になってほしいとかこう生きてほしいとかこちらの要望は入れなかった。生きる意味があってもなくてもなんでもいい、産まれてくれただけでも>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.8

絶賛評聞きすぎてその期待を超えられなかったのが正直なところ。
だけど、自分もはしっこにいる側の人間だから余計なこと考えすぎちゃうあの4人の気持ちはとても分かる。なんでも持ってる人を妬む気持ちもわかる。
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.5

見た目やイメージだけで判断して学ぼうとしないことのもったいなさ。人ってみんな違うから面白い、と思える世界はこんなにワクワクするんだなと。
ジェンダー、国籍、そういう前時代的な差別はもう乗り越えた上での
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後妻業の女(2016年製作の映画)

3.2

小夜子は女から見たらこわいけど、対象男性から見たらすごい魅力的なのだろうなと分かるんだけど、もう少しそこに納得感が欲しかったかな…。凄みは常にあったけど。

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.4

人同士で裁く、裁かれるシステムはたしかに社会の中にあるけど、真実全部を見据えての裁きなんてなくて、そもそも真実なんてあるのかどうかもわからない。人は見たいようにしかものを見ない。それは咲江もそうだ。わ>>続きを読む

おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

4.8

おばあちゃんは全てわかってて、あとは死に向かうだけという勝手なイメージがあるけど、おばあちゃんだって寂しくて、悩んで、不安で、ガッカリしたりやけ酒したりもする。私も私のままでおばあちゃんになっていくの>>続きを読む

エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.5

ファミリー向けだけど時代に即したフェミニズム的な書き方。エノーラも候爵も若さがかわいくて良かった。ホームズの変人ぽさはだいぶ抑えられてイケメンお兄ちゃんだった。マイクロフトはやなやつ……

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

3.8

エンドロールの幸せな風景泣けた…。よくできたお話だった。キャラ達が喋るわけじゃないから苦手なアニメっぽさもなくてよかった。

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

家族の中だけならささいなことでも、勝ち負けのために持ち出すとあんなに悲しいことになるのか。勝つための演技というか、いい家族に見せるためのあれこれが切ない。家族3人で作り上げてきたはずのものが第三者に介>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

原稿を採用されて街を駆けるジョーの喜びも、夫と分かりあえたベスの喜びも、どちらも大切で、女性の人生の正解はひとつじゃない。ここで泣けた!とか思い出せないほど全編とおしてずっと涙がにじんで止まらなかった>>続きを読む