ktyさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ハウリング(2013年製作の映画)

3.5

『リバー、流れないでよ』のヨーロッパ企画のタイムトリップ11分短編。

面白いかどうかはさておき、低予算の短編でも作品の世界観が成立するのが素晴らしい。子供の頃母の三面鏡で遊んでたの思い出した。

友達の家(2013年製作の映画)

3.0

『リバー、流れないでよ』の山口淳太監督の五分間ホラー。

家屋の不穏な雰囲気を孕んだ正統派ホラー。階段とか廊下の向こうに何かいると思わせる演出が巧み。

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

旅館でタイムループ?86分。
午後の一定の二分間が延々と繰り返されるタイムループに会話と行動が多重録音のように重なるアイデアが斬新。

旅館の造りに見るたびに発見のある美しさと、人々の慌てふためく姿に
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パワー・ゲーム(2013年製作の映画)

2.9

産業スパイの若者が、依頼元の企業社長役のゲイリー・オールドマンと、先入先の企業社長役のハリソン・フォードの二人に翻弄される。

ゲイリー・オールドマンがIT大企業の社長さんの風格に欠けてた。またハリソ
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前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

3.5

マジンガーZがアニメで出撃するシーンに出てくる、水面が割れる地下格納庫を前田建設という実在する会社が設計した実話の映画化。

まるでプロジェクトX。
マジンガー愛溢れる台詞と
土木工学に携わる熱い技術
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水を抱く女(2020年製作の映画)

3.6

原題ウンディーネは湖または沼に住む美しい女性の精霊。人間と精霊の悲恋物語は現代も繰り返されるのか?

バッハのもの悲しい旋律で始まり、甘い物語に戦慄が走り、余韻を残して終わる。その統一感が味わい深い。
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Valimo(2007年製作の映画)

3.0

鋳物工場の労働者が昼休みに映画を観に行く4分間。

工場で働く人々が皆つまらなそう。
それがカウリスマキ監督作品らしいといえばらしい。

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.7

ゴミ収集車の運転手の主人公は無愛想なスーパーマリオみたい。『マッチ工場の少女』のヒロインが相手役で嫌な予感。1986年73分。

カウリスマキ作品の役者達はなぜか笑わない。虚ろな表情でゴミ収集をする重
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ロッキーVI(1986年製作の映画)

3.7

ロッキーのパロディー1986年8分。

何級?そして試合の展開、ボクシングを舐めてる。相手国がどこを意味してるか劇伴で遊んでるのも笑える。

真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

北部の炭鉱で失業し、コンパーチブルの白いキャデラックに乗って、南部に訪れ仕事を探す面長の男の物語。1988年74分。

色彩と心情の変化、緊張と緩和が淡々と進む。これが心地よい。

登場人物達の不器用
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Bico(2004年製作の映画)

3.5

過疎化の進むポルトガルの農村の5分のドキュメンタリー。
見たことのない村とお婆さんたちと家畜の暮らし。ただそれだけ。

関係者の話を聞く機会があるのでu-nextアキ・カウリスマキマラソン始めました。
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シン・タイタニック(2022年製作の映画)

3.0

『タイタニック』のパチモン。その名は「タイタニック3号」アサイラム制作。

丁寧な船内のしつらえ、ケイト・ウィンスレットより美人のヒロイン、船長の名前がローズ、客船の外観の再現度など元ネタを知ってると
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

4.5

テーマ曲の最初の二小節、ターン、タタ、聴いた瞬間、脳内でアチョーの叫び声が聞こえそうな素晴らしいサウンドロゴ。

エピソードが次から次へと繰り出される巧みな編集。すべての格闘シーンに名シーンがある。
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アポカリプト(2006年製作の映画)

4.4

16世紀前半マヤ文明の美術、衣装、全編マヤ語の拘り。アメリカ作品なのに英会話がない。メル・ギブソン監督。

アメリカの観客が字幕を読む苦痛を減らすためか、台詞が最小限で、顔芸、特に眼力で語らせる説得力
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ハーフ・ア・チャンス(1998年製作の映画)

3.5

アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドと同時に恋に落ちた若かりし母😮、顔が見たい😆
娘役の高級車泥棒ヴァネッサ・パラディに翻弄される二人。どちらが父親かで揉めるシーンが可笑しい。

高級車盛りだく
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バンクシー・ダズ・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.0

2013年10月1日。一ヶ月ニューヨークの街で毎日ストリート・アートを出品するバンクシーと、それに反応する人々のドキュメンタリー。

作品の追っかけをしスマホで撮影する人々。作品の質より、ただバンクシ
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バンクシーを盗んだ男(2017年製作の映画)

3.5

バンクシーの絵をパレスチナで切り取った男から始まるドキュメンタリー。

パレスチナとイスラエルの分離壁のパレスチナ側ベツレヘムヨルダン川西岸地区、2007年に作画したバンクシーら14人の芸術家がいた。
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バンクシー 抗うものたちのアート革命(2020年製作の映画)

4.3

本作は、いかがわしい違法な街の落書きが、小さな街のクラブイベントで紹介され、画廊から展覧会、美術館へのゲリラ展示という権威への挑戦、そしてセレブの作品購入が美術界も無視できない大きな潮流となり、最後に>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.7

足を洗ったはずの一流の殺し屋が、事件に巻き込まれる。キアヌ・リーヴス主演シリーズ第一作。

キアヌ・リーヴスが一人で、沢山の敵を相手に銃を撃ちまくり、格闘技の技を決める。その清々しいまでの圧倒的な強さ
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.3

宮沢りえが地方の国会議員の一人娘として、老いた父親の地盤を引き継ぎ、立候補するものの世間知らずで空回りする。

最初に宮沢りえが政治家としての理念を述べると、秘書から政治家みたいと言われるシーンが興味
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.2

モディリアーニの肖像画を薄幸にしたような地味なヒロインの静かな怒りにつきあわされる。

マッチ工場で働く姿が生き生きしてなくて、薄給でつまらない仕事のオーラがふつふつとたぎる。

『ダンサー・イン・ザ
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大いなる陰謀(2007年製作の映画)

4.0

9-11同時多発テロ事件後敵国アフガニスタンに侵攻した共和党政権のアメリカについて問題提起したロバート・レッドフォード監督主演、トム・クルーズ、メリル・ストリープ共演の社会派ドラマ。

原題のLion
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チェイサー(2017年製作の映画)

3.2

息子を誘拐された母親役のハル・ベリーの必死の顔芸の前には犯人も警察も無力に等しい。

こんな奇麗なお母さんにしては息子の顔が父ちゃん坊やみたいで残念。

ザ・シネマ 録画

ザ・フォッグ(1980年製作の映画)

3.5

ジョン・カーペンター監督が音楽も手掛たせいか、映像と音の親和性が高い。

ローカルラジオ局がある海辺の部屋の雰囲気。
そこでDJがレコードをかける様子がDJの原型で新鮮。昔のオールナイトニッポンの糸居
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世界の終わりという名の雑貨店(2001年製作の映画)

3.0

西島秀俊と高橋マリ子の美男美女が佇むオフビートな90年代の静かな作品。
高橋さん美しいけど16歳?
二人が生き方を模索する過程に酔いしれる環境ビデオみたい。
中途半端な質感が好きならおすすめ。

日本
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.2

被害者より熊に同情するのはなぜだろう?

どこまでが実話かわかりません。
脚本のバカバカしさと、安っぽい惨殺シーンにB級のこだわりと現場の楽しい雰囲気が伝わるようでした。

遠い夜明け(1987年製作の映画)

3.9

アバルトヘイトの実話。警察が罪もない市民を殺戮してたとは救いがなかった。

本作公開の一年前、1986年冬神宮球場にいた。Japan Aid2日目Peter Gabrielのステージの最後の曲が「Bi
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アルファヴィル(1965年製作の映画)

4.0

銀河系星雲都市アルファヴィルは人工知能α60が支配する無機質な都市。そこでは人々は感情表現を許されない。

諜報員レミーは、亡命したブラウン教授を探しにアルファヴィルに訪れ、教授の娘ナターシャと出逢う
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劇場版 荒野に希望の灯をともす(2022年製作の映画)

5.0

中村哲先生がアフガニスタンの山岳の無医村に赴任し、病院の建設、貧困の根本的原因である荒野を蘇らせるための用水路の建設へと向かうドキュメンタリー。

「暴に対して暴を以て報いるのは我々のやり方ではない。
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キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

4.3

1945年イギリス軍のドイツ兵捕虜収容所に収監された主人公のドイツ兵の実話。サッカーのゴールキーパーの能力を見込まれ、戦後イギリスサッカー界にデビュー。戦争犯罪の罪を背負い、英国民の非難を浴びながらも>>続きを読む

カラビニエ(1963年製作の映画)

4.0

ゴダールの戦争映画80分。フランス人の戦争観は日本人の感覚と異なることを実感。

フランスは地政学上の大陸国家。大陸国家は、ユーラシア大陸上隣接する他国を制圧して国家を拡張する。略奪、虐殺は頻繁に行わ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

役所広司さんという最高級和牛をヴィム・ヴェンダースという料理人が清貧の味のソースで仕上げたステーキみたいな作品。

70年代の台東区のモルタルアパートとスカイツリー、くたびれた高速道路にハイセンスの公
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ボブという名の猫2 幸せのギフト(2020年製作の映画)

3.4

肩に猫!矢口高雄の漫画の鷹匠みたい😉

クリスマスのロンドンの雑踏でギター弾き語りをするジェームズのそばに寄り添う猫のボブ。

クリスマスの衣装を着た猫のボブの甲斐甲斐しさに人々は心を動かされる。
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.8

匂いを調合する専門家の女性と、彼女の車の運転手の交流。都会の喧騒だけではないフランスの様々な景観も楽しめる佳作。

映像でいかに匂いを観客に伝えるか?
匂いの元になる物資の存在のアピール、その名称を交
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ボーン・アルティメイタム(2007年製作の映画)

4.0

ボーンシリーズ三部作の三作目2007年。
記憶喪失の殺人機械ボーンと、彼を生み出した国家組織との闘い。再鑑賞。

群衆を捉える複数のカメラのスピーディーな切替で、追うもの達を手玉に取るボーンが痛快。
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ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)

3.8

記憶喪失一匹狼のイケメン殺し屋マット・デイモンの第二作2005年。再鑑賞。

一作目の成功の重圧を物語の方向性でかわし、かつアクションの質を落とさないのが見事。

前作のヒロインが寄り添う華やかさに欠
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