くさむすび

Shirley シャーリイのくさむすびのネタバレレビュー・内容・結末

Shirley シャーリイ(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

想像以上に面白かったけど、シャーリイ・ジャクスンの著作、特に『絞首人』を読んでないと作家性と人間性のリンクする所や、最後の二つの結末(飛び降りるポーラ/フレッドと共に旅立つローラ)の解釈はかなり難しいように感じる。自分は不勉強ながら彼女の作品を一つも読んだことがないのだ、どう取るべきなのかが分からなかった。
それでも、表面的なストーリーを追いかけているだけでも十分に楽しめる。作家の産みの苦しみやシャーリイの頭の中のビジョン、シャーリイに次第に心を開いていくローズ、パワーバランスが変わっていく夫婦関係、「途方に暮れて正気を失う」という台詞が象徴するような某キャラクターの変容といったものが一つ一つ複雑に絡み合っていて、ここがかなり面白かった。
彼女の著作を知った上で見たらもっと面白いんだろうなぁと。
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