かほさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.1

孤独を知っているからこそ、唯一無二の魅力が輝くのかもしれない。他人の違いを許容できるのかもしれない。
孤独になってようやく自分になれる、自分の強さや弱さを知ることができると思う。孤独は埋め合わせるので
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

16ミリフィルムから漂う街の匂い、夜の列車や街灯が織りなす光、マニキュアの青、生活の音。細部まで美しい。没入感があり、感覚を研ぎ澄ます時間を持てた。
手話はできなくても、ケイコに目を澄ませてコミュニケ
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.8

被災状況よりも人間的な関わりが強く描かれていて、乾いた情緒を感じる作品だった。
地震で壊れた街を淡々と掃除し、サッカー観戦のためにアンテナを立てる。何があっても、生活はつづく。自分が生きていくことに精
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.3

時間とは命そのもの。時間を捧げることは、本当に好きな人にしかできないと思った。
眼福。古川琴音ちゃんだいすき。

カランコエの花(2016年製作の映画)

3.7

「守る」って難しい。
LGBTを理解できるに越したことはないけれど、自分事として想像できない理解の範囲外であるならば、無関心でいるのも一つの寛容だと思った。

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

大声の演技がとても良かった。安心感を与えてくれる居場所がなければ孤独、友達と一緒にいても、ずっとずっと孤独だよなあ。他人の孤独は救えないという絶望感で、気が滅入りそうな話だった。

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

-

もはやどこからつっこんだらいいのかわからないカウリスマキ節。面白すぎる。マッティ・ペロンパー!

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.0

ウディ・アレンのテンポに飲み込まれる。映画好きの夢と憧れ。「運命の人」という虚像だとしても、一時的な幻想だとしても、現実と切断されたもうひとつの世界にどっぷり浸りたい時ってある。

愛なのに(2021年製作の映画)

3.8

浮気は、暴力に等しい。そもそも、「好き」という感情自体、ある種の暴力性を孕んでいて、相手も自分も傷付ける可能性があるものだと思った。
高校生の恋や不倫、どれも愛だった。

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.2

今泉監督の「好き」って、尊い。
茂巳は、感情が薄いわけではないと思った。「君はどうしたい?」について、なんて身勝手で便利な質問なんだろうと思いつつも、繊細で他人の気持ちばかり考えて自分の気持ちを時には
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過去のない男(2002年製作の映画)

3.9

「記憶など無くても困らない。人生は後ろには進まないのだから。」という台詞が好き。過去にこだわったり、未来でごまかしたりしていたら、現在を本当に生きることはできないなと思った。

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.1

楽しいロマンチック・コメディ。アパートの鍵を貸すことと嘘ばかりの愛人に想いを寄せることは、相手に利用されているという意味で、ほぼ同じ。自分を見つめ直し人生を輝かせていく姿が、気持ちいい。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.2

どの人もまともには見えなかった。あみ子を肯定したくなるシーンもたくさんあった。おそらく私の中にもあみ子がいる。
あみ子の世界に応答できない周りの人々と寄り添うお化けの対比がいい。夢と現実を分けることは
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海の上のピアニスト(1998年製作の映画)

4.2

「何かいい物語があって、それを語る相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない。」
この監督が描く深い愛とモリコーネ氏の音楽が本当に好きだなあ。心が震えた。
お互いがお互いを思いやり、自分よりも相手
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.7

別れるには、エネルギーが必要。恋人関係なら別れる理由になるようなことも、夫婦なら乗り越えてしまうのかな。
だらしない登場人物を憎めないのは、少なからず自分にも重なる部分があるからだと思う。

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

-

シーで一番好きなアトラクションがこういう話だったとは。予想以上にグロかったけど、終始ワクワクドキドキした。トロッコの臨場感も最高!

僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

3.7

しあわせの形は人それぞれで、好きな人と恋人関係になることが必ずしもしあわせだとは限らないから、友達でいる方が永遠に大切な人でいられると考えること自体は、自由だと思う。ただ、ある程度モテる相手に対してそ>>続きを読む

罪と罰(1983年製作の映画)

3.7

待ってました、マッティ・ペロンパー!
音楽の使い方は、デビューから確立されていたんだなあ。スープのシーンで、間髪入れずにガム吐き出して飲み始めるところ、吹き出した。

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.7

無駄を削ぎ落とすことで、センチメンタルなものを禁じているように感じた。観ている自分の心までだんだんと冷え切っていって、ゾクゾクした。
「お前はブスだと、他の奴らは言うけどな。俺は構わねえ。好きだよベイ
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白い花びら(1998年製作の映画)

3.7

音楽が大げさで全然サイレントではなくて笑う。独特の間はあまりなく、結末もいつもとは異なるテイスト。
感情はまなざしで表現されていたように思う。

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.6

特に印象的だったのは、ジェンダーに切り込み、身体のリアルな部分まで映し、女性は産む性であることを強調していたところ。
自由奔放で移り気だけど、他人の感情に無頓着ではない知的な主人公のこと、最悪だとは思
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.3

重たいテーマを軽い冗談や器用な繋がり、皮肉なオチを織り交ぜながら扱うカウリスマキマジック。英語かつロンドンとは珍しい!
生きていれば死にたくなる時も、生気を取り戻すようなきっかけが突然訪れる時もあるよ
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トラスト・ミー(1990年製作の映画)

3.7

「知性」について経験主義的な立場をとっているけれど、あまり表現されない。
「知性」とは自己の外に出て自己に立ち返って自己を認識してようやく獲得できるものだと感じた。新しい知識を得ると、同じものを見ても
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サッドティー(2013年製作の映画)

4.0

初期作品もいいな〜交錯する群像劇と覗き見感が面白い。
テーマ「ちゃんと好き」とは?何度恋をしてもわからないものな気がする。好きな人がいる時にしか生まれない、その人だけに向けた唯一無二の気持ちだと思うか
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リスボン物語(1995年製作の映画)

3.7

リリカルな言葉や音楽、映像がヴェンダースっぽい。何かを見守るような、人間がそこに存在していることを愛おしむようなまなざしが好き。
リスボン恋しい。

ハムレット・ゴーズ・ビジネス(1987年製作の映画)

3.7

悲劇なのに、ハムレットがハムを食べだしたり、突然すごい勢いで髭を剃りだしたりして所々喜劇になってた。相変わらず。あのシーンは、ステレオ側もびっくりだわ。