れさんの映画レビュー・感想・評価

れ

FEMME フェム(2023年製作の映画)

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すげ〜〜〜
傷付けられるのもジリジリと身体の関係を持っていくのも、肉体的描写のシーンに暴力的な惨さがあるのだけど…とにかくそれらが描写として丁寧に作られてるから、(一切の共感は出来ないけど)キャラクタ
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シンシン/SING SING(2023年製作の映画)

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それぞれの事情をかかえる収監者たちの諦め葛藤あがき自己開示もさながら、役を演じることで「頭の中では脱獄できる」という束の間の自由さが映っていた。
フィクションとして演じたものが現実に作用してくるという
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片思い世界(2025年製作の映画)

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坂元さんがファーストキスより先に作ってたというのなんか納得感ある。
土井さんと組むと、カルテットや花束〜みたいに“共同生活”の型があるのかもと思って見てた。暮らしの中で何かを一緒にすること(ゴハンとか
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イレイザーヘッド(1977年製作の映画)

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砂嵐なのか暴風なのか壊れた機械なのか何かの鳴き声なのか、ずーーっと気持ち悪い音が絶えず流れ続けていて(((これは映画館での箱詰め鑑賞でしか観られん作品の力がありすぎるな…)))と思った。

あのノイズ
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ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

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マジで最初から最後まで完璧でびっくり!カッッッッッッコ良すぎてドキドキしちゃった。開始3秒でタイトルバックから引き込まれちゃって、映画の中で何が起きてんのかまるで分からんのにずっと釘付けだった。

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HERE 時を越えて(2024年製作の映画)

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もう少し入れ替わり立ち替わりで住む人が変わっていくのかと思いきや、家と共に時間が流れて、成長や老いが映し出される家族の話だった。
となるとここに原始とか恐竜とかって逆にいらんくね?という気持ちにもなる
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ミッキー17(2024年製作の映画)

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あまり事前情報なく観に行ったけど、途中からのクリーパーターンでかなり盛り上がった。このタイプの“先住民”を扱うのアメリカ映画として作るポンジュノ作としてすげぇなという感じ。めちゃくちゃナウシカではある>>続きを読む

ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

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とにかく世に出たことに意味がある。見ながらずっと、リアルなフィクションであれ…と思ってた。
表現や編集よりも“記録”の意味をもつ映像を目の当たりにすると、本当にびっくりするものが映り込んでいるものだよ
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

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な、長い〜。この映画の長さは“必要な長さ”なのか疑問、もう少し削れる箇所もあったように思う。
建築部分の画に持ってかれて(それこそが見せ場だったとも言えるのだろうが)、話に置いていかれちゃったな〜あん
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ゆきてかへらぬ(2025年製作の映画)

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う〜〜〜〜ん。彼らの中にあるコンプリケイテッドな感情は、単なるメロドラマ展開じゃないだろうよ、と思っちゃった。
己れのプライドを差し置くくらい相手へのリスペクトが存在していることと、“そうするほかない
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シンパシー・フォー・ザ・デビル(2023年製作の映画)

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ニコラスケイジの怪演さながら、ラストひっくり返してくれるジョエルキナマンの目付きが最高にゾクゾクして良かった。怯える目も冷徹な目もどっちもうますぎる!!!
ニコラスケイジの狂いっぷりが、怖さと面白さ同
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聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)

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長いし重そうだしで結構気合い入れてったつもりだったけど、かなり面白く楽しめちゃった。厳格で保守的な親も、学校・友達の影響で革新的な考えを持ち始める娘たちも、妙にリアル。家族の在り方についてを、ずっとや>>続きを読む

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

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シャラメのボブディラン寄せ具合に大拍手だった。話し方も目つきも似てるマジで。誘って一緒に観てた父と、劇場でて最初に「似てたね…」「うん似てた」という会話をしたくらい。
もちろん良かったのだけど、正直、
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キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

要素もりもりなのに、2時間で収めた&新フェーズ開幕の説明パートにしすぎないのすごかった。
〈ファルコン&ウィンターソルジャー〉をEP.0とする継承ストーリーでもあるけど、これまでの超人ヒーロー・宇宙大
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愛を耕すひと(2023年製作の映画)

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マッツミケルセン、冷酷顔も愛情態度も良すぎてびびった。得られたものより失うものが遥かに多すぎて観てる間ずーっとしんどかった。なんやねんデシンケル…と何度も思うのだがケーレンの屈しなさといい、擬似家族の>>続きを読む

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

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観た後にめちゃくちゃ味濃いものを食べたくなる映画ってジャンルがあると思ってんだけど、これは完全にそれ。もう映画館を出るタイミングで口が焼豚丼を求めていた。

九龍城へのリスペクトさながらの大セットなだ
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

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塚原監督×坂元脚本はもう“テレビドラマ”なんだよな〜!と思ってしまい、もしこれが10話で作られるとしたらきっと後半の15年が丁寧にハートフルになるのかと思うとそれはそれで観たかったかもとなる。

カル
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セブン 4K版(1995年製作の映画)

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間に合った〜
ストーリーは覚えてたけど初見の記憶が薄れてたからIMAXで観れたのめちゃくちゃ感動。こんなに面白かったんだ、この映画…ってなった。たぶん初見ではショッキングな描写への気持ち悪さだけがあっ
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大恋愛(1969年製作の映画)

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願望・妄想・可能性・一喜一憂のラブコメディで可愛かった。草原を移動するベッド、口説き練習する男性二人、広がる噂話。人生は恋愛で、恋愛が生活で、みたいなフランス映画がイッチバンのファンタジーを感じるね

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

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車が移動してるだけなのに、こんなコミカルでテンポの良いもの作れるのなんかアニメ見てるみたいだった

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

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〈リアル・ペイン〉が思ったより良かったので、こちらも観た。
どうしようもない空回りというか頭でっかちな押し付けの狂気で、ほぼホラー。善意や好意って悪意よりも悪な時ある、というのをこうも絶妙な雰囲気でや
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リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

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途中ちょっと意識飛んでたんだけど、ポーランドの景色が素敵だったのと突然シニカルパート入る緩急が良かった。90分なのもgood
“Real Pain”が「どうしようもない奴・厄介な奴」のスラングと、「本
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

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スケールでかいことやってて緊張感ありまくると思うんだけど、映画見てる間はずーーーっと安心感すごくてウケた。
ちゃんとどう考えてもダメな悪役がいるのも、圧倒的な強さでねじ伏せてくれる主人公がいるのも、展
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ベルサイユのばら(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

(ガキの頃から原作ガチ勢、時間は経ってて久々に触れる。)
そこそんなに盛る?みたいな驚きとか、そこそんなに削る?みたいな物足りなさはあったけど、原作愛は伝わってきたワ!って感じだった。
二次創作とまで
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(2025年製作の映画)

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不気味さ気味悪さ、妄想と夢、めっちゃくちゃ面白かった……観たい映像作品ってコレじゃん、、、という気持ちになってる

モノクロでも美味しそうに見える食事シーンの妙。女性陣の都合よさと突如むけられる刃、ゾ
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

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観た時はイライラしてたけど、後から考えると「これは男の子版レディバードだわ」でちょっとだけ落ち着いた。
それにしても作中でのアラナを踏み台のように扱うのは心苦しい。ローレンスみたいな奴は大学でもう1〜
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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

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セバスチャンスタンが途中からマジでトランプにしか見えなくなってきてビビる。なんだろう、身なりや話し方だけじゃない、口元とか身振り手振りとかなんか…?
しかし、ロイコーン役のジェレミーストロングも好演だ
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怪物(2023年製作の映画)

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先日宮沢賢治を読み返していて思い出してた映画。マークしてなかったから書き直しメモ入れておく。

誰しもが誰かにとっての怪物になり得る可能性があるということ。単なる多視点の群像劇に留まらず、もっとずっと
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夏の庭 The Friends 4Kリマスター版(1994年製作の映画)

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張り込みも手伝いも質問も、じいちゃんに対してのこと動機すべてが無邪気さの塊だった。
無邪気さって、微笑ましくもあるし辛辣な鋭さを持つこともあるんだよな…じいちゃんにとっての3人は厄介でもあったろうし救
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お引越し 4Kリマスター版(1993年製作の映画)

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想像以上だった…レンの奮闘がそのまま冒険譚になるのも、逃げて追いかけて追い越しての走り回り劇も、ずっと面白い。ずっと走ってる。
アルコールランプ・花火・五山の火・祭り火と燃え盛る感情の揺れ、雨・ホース
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ブラックバード、ブラックベリー、私は私。/ブラックバード、ブラックバード、ブラックベリー(2023年製作の映画)

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誰かを意識するとどうしようもなくひとりぼっちだし、ひとりで居る心地良さを崩してくるのも誰かの存在だったりして、一人でいても誰かといても孤独なのやんなっちゃうよね〜〜って感じだった
死ぬのも生きるのも恐
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大いなる不在(2023年製作の映画)

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俳優演技が凄すぎて映像作品の枠を超えてるまである。認知症・妄想が進む父を、息子である森山未來が観察する感じもあるけど、やっぱり「話が食い違う」ことを映像で見せる追体験は面白い。〈ファーザー〉の時のドキ>>続きを読む

あんのこと(2023年製作の映画)

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なんとかしてあげたいと思うのも、なんにもできなかったと思うのも、どっちもエゴなのかもしれないけど。やらない善よりやる偽善を突きつけられたような気がした。佐藤二朗の役、しんどいな〜。「悲しいより悲しいこ>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

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疾走感抜群だった。ATMを探して走るあの場面のダサさと切実さ。
音楽と勢いで、モノクロ映画も色付いて見える。

たまたまだけど、これを観た今の自分が27歳で、タイミング〜〜わかるわかる〜〜というのにも
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緑の光線(1986年製作の映画)

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下高井戸のゆっきゅん映画祭で見た後、ゆっきゅんが「不機嫌そうにしてたり要らんこと言っちゃう主人公の彼女の性格が悪いというわけではなくて、そういう時期とかフェーズにいることって誰しもあるじゃないですか。>>続きを読む

ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

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二人のすれ違い(パノラマ)を、土地の高低差(ジオラマ)で見せるの面白かったな〜
橋の上と下、自転車と徒歩、坂道、階段、地下の職場と高層マンションからの眺め。ストーリーの飛び具合はまあアレですが、映像と
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