フランケンシュタマチさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

フランケンシュタマチ

フランケンシュタマチ

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マーターズ(2007年製作の映画)

4.7

「胸糞」「トラウマ」「問題作」と謳われてばかりの作品。だけどもそれは表面的で、本質を捉えていないと思う。
目を逸らしたくなる暴力描写と予測不能で凄惨極まりない展開。
それに耐えた先にある「真に繋がる2
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クラウズ 雲の彼方へ(2020年製作の映画)

4.0

「エンドクレジットをスキップ」とかふざけてんのかあああ

ハロウィン(2018年製作の映画)

4.0

「Gotcha!」

オープニングのジャックオーランタンの如く見事に復活したハロウィン新三部作の1作目。
そしてオマージュの使い方が世界一素晴らしい作品。
「完璧な続編」とまでは行かないものの、ブギー
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

4.3

ランボーが孤独ではなくなり、人を救う仕事をしているだけで涙が出る。
「もうこのまま平穏に終わってくれ!」と願う自分を横目に、不穏な地下トンネルを経て、本作は暴力映画の境地に達する。

『ホームアローン
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テリファー(2016年製作の映画)

3.7

かつて量産されまくった中身無しのグロテスク低予算ホラー映画をあえて今再びやってみた。みたいな感じの力作・怪作で自分はかなり好き。

力の入ったゴア描写と、何より素性・動機不明でとにかく殺しまくる、さな
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

5.0

凄まじい余韻。
『スリー・ビルボード』的な「時代の変化」「ポリコレ」を素早く理解した作り手による極上の暴力映画。大傑作!!

本作は2時間39分と長尺な上、ド派手なアクションは用意されておらず、会話劇
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

4.4

「ゾンビ像とジャンルの確立」の功績や資料的な観点を抜きにしても良く出来た作品だと思います。
ゆったりと近づいてくる食屍鬼達とその捕食シーンはモノクロの映像も相まってかなり強烈。
終盤の無慈悲な展開の連
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

4.8

邦画はハリウッドや韓国映画のレベルの高さには到底辿り着けないという絶望の中、阪元監督はやってのけた...

荒削り感が否めない前作(それでも傑作ではある)からかなりのブラッシュアップ。
切れ味抜群のア
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ウェアウルフ・バイ・ナイト(2022年製作の映画)

3.9

最近のMCUは作品の量産化の傾向になってしまい、各作品のVFX等のクオリティの低下と過剰なカメオ出演・ファンサービスで熱が大分下がっていました。

なので、本作のように気軽かつ異色な単体作品(しかも古
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ドラッグ・ウォー 毒戦(2012年製作の映画)

4.6

香港映画の素晴らしさを今の今まで知らなかったことを反省。
贅肉を削ぎ落としドライなタッチで警察と麻薬組織の対立のみを徹底して描く。こんな渋くハードボイルドな傑作があったとは...

麻薬捜査班の各人の
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毒戦 BELIEVER(2017年製作の映画)

3.6

近年の韓国らしいハリウッドにも迫るエンタメ路線か、はたまた暴力性を押し出すのか...
とにかく期待していたのですが、オリジナル版には及ばずでした。

テンポの良さと俳優陣の熱演、本作独自の展開等のおか
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泣く男(2014年製作の映画)

4.0

暗殺の最中、誤ってその場に居合わせた少女を殺してしまった男。
さらに、その母親まで殺す羽目になってしまう...

『ジョン・ウィック』的スタイリッシュアクションとプロフェッショナルさ、韓国映画の暴力と
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.7

中学卒業間近の内気な主人公。
彼氏はもちろんのこと、友達もいない。
SNSではいいねは1つもこない。
そんな彼女が、最後の一週間で青春を取り戻すべく、奮闘する。

という、共感と感動が出来る分かりやす
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.8

前作のホラー要素は失われてしまいましたが、ジャンルの転換が見事で、単体の作品として満足度は保証出来ます。ブラインドマンの"やばさ"にしっかりと向き合っているのも好印象でした。

バイオレンスアクション
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AVP2 エイリアンズVS. プレデター(2007年製作の映画)

4.4

「画面が暗すぎるのは分かったから!何とかそこは目をつぶって他の要素を評価してくれませんか!?」
と、つい魂の叫びが出てしまうぐらい自分は大好きな作品。

プレデリアンとかいう出オチみたいな名前に反して
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ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(2013年製作の映画)

4.6

「金!成功!筋トレ!」
この3つが映画の9.9割を占めている恐ろしい作品。しかも実話。勘弁してくれ!
本作を一言で表すなら、ステロイドを注射した『ファーゴ』

マイケル・ベイの「爆弾魔」的な面が鳴りを
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ザ・バウンサー(2018年製作の映画)

4.1

ヴァンダムには思い入れはないのですが、渋くてドライな犯罪劇でかなり好みの作品でした。90分でバシッとまとめられているのも素晴らしい。

派手なアクションは用意されておらず、ほぼ暴力映画に近いアプローチ
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ザ・プリンセス(2022年製作の映画)

3.7

図らずも絶賛公開中の『ブレット・トレイン』のプリンスと重ね合わせて鑑賞してしまいました。

女は結婚し、男子を産む。
そんな男性優位社会で剣士を目指す異端児が、国の支配を目論む悪に孤独に立ち向かう。
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アントラーズ(2021年製作の映画)

3.6

田舎町で先住民の伝承の怪物"ウェンディゴ"が目覚め...
そこに児童虐待を組み合わせるという面白い試み

全体的に陰鬱とした雰囲気で、それを捉えた撮影が素晴らしいです!

ルーカス役の「何か抱えてる」
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.8

不気味な絵作りは良いが、静かで恐怖演出は抑えめ。

「ホラー映画としてどうなんだ」と呟きそうになるも、それでも本作を単なる凡作ホラーに位置づけられないのは、「老化」「家族」を切実に描いているから。
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サマリタン(2022年製作の映画)

3.7

貧困層で不良行為に走る少年と、死んだかと思われた伝説のスーパーヒーローの交流というコンセプト。

それは良いが、少年よりもスタローン演じるMr.スミスを主人公に置いた方が明らかに面白くなっていたな、と
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ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

4.8

タイトル通り「暗くて邪悪」なホラー。
とにかく性格が悪い。
静かなトーンでゆっくり、じわじわと進むので、分かりやすいジャンプスケアやゴア描写が抜群に光る。
難解という訳ではないですが、明確な答えや解決
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ヒート(1995年製作の映画)

5.0

何もかも完成度が高すぎて、他の作品が見劣りしてしまう危険な名作。

至高の銃撃戦はもちろんのこと、本作の魅力は何より、プロフェッショナル同士の対決と共鳴ですよ。

コーヒーショップでアル・パチーノとロ
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アウトロー(2012年製作の映画)

4.1

トム・クルーズ作品の中でも割と凡作扱いされていますが、それが理解出来ない程ハードボイルドな傑作!

『ミッション:インポッシブル』シリーズでのイーサン・ハントのようなアクロバティックなヒーロー像に慣れ
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

5.0

暴力と裏切りに塗れた陰惨で恐ろしきギャングの世界をスピーディーに、楽しく描く。
この疾走感と堅気の自分では到底踏み入ることの出来ない未知の世界の描写は、ギャング入門にぴったりでした。

燻し銀の俳優達
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.4

「監督の好きなようにさせる」
「作家性をちゃんと出させる」

これが出来れば長期的で複雑化したシリーズ作品でも絶対に面白くなるという事を昨年の『ザ・スーサイド・スクワッド』ジェームズ・ガンに続き証明さ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

「やばい映画」として消費するには美しすぎる作品。とはいえ好き嫌いはっきり別れるタイプの作品なので容易に勧めるのが難しい…
色々な意味で今年一凄い映画。
完全唯一無二!
苦手でなければ、「一体何を観たん
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

5.0

ビヨンセの歌詞がどうの巨根がどうのチップを払うか払わないかとか、特に後の展開に活かされるわけでもない謎の会話劇で幕を開け、「Little Green Bag」に合わせて始まる超イカすオープニング。
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モービウス(2022年製作の映画)

3.4

Rotten Tomatoesの批評家スコアが20%を切るというマーベル作品では前代未聞な評価にビビり散らかしながらも鑑賞。
オーディエンススコア60%が示す通り無難な面白さ。
とはいえ「ヴェノムと同
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.9

今でこそ原作も一般に浸透しつつありますが、スパイダーマン3でしかヴェノムというキャラクターを知らない日本人に衝撃を与えた1作目の待望の続編。

カメレオン俳優トム・ハーディとヴェノムのドタバタコメディ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.7

今みるべき作品枠。
『チキ・チキ・バン・バン』を劇場で鑑賞するシーンは特に印象的。
子供の頃の純粋な映画体験が蘇り、思わず涙が出そうになりました。
カトリーナ・パルフ演じる母親の素晴らしい演技も必見!

アンネ・フランクと旅する日記(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

悲惨な過去の教訓とその受け継ぎ方に対してさらに1歩踏み込んでいました。

序盤で原題『Where is Anne Frank』の意味を明らかにし、まるでそれに回答するかの如くキティの大胆な策略。

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