mygさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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この窓は君のもの(1995年製作の映画)

3.0

サンドレスとボブと扇風機の相性のよさ、つんつんしながらの畳に甘える体ぐるんぐるん、ホースの水掛け合いのエロティシズム、俯瞰の葡萄畑の追い掛けっこのエモーショナル、リミットありの感情体当たり、花火みるの>>続きを読む

ベレジーナ(1999年製作の映画)

4.0

ベレジーナはいつでも最高。えらい方との変態プレイ中の目隠し布も戴冠ドレスの柄もエーデルワーイス♪ビバスイス。

薔薇合戦(1950年製作の映画)

3.5

一番不幸な女と一番くせのない(ある意味つまらない)男が結ばれてよしよしの幕引き

修道女(1966年製作の映画)

4.5

過酷な運命に振り回されるアンナ・カリーナに咎があるとしたら、鏡を直視できない己の美しさについての無知なんだろうか。無駄のない演出、寄り添わない冷徹さ、テンポ、閉鎖空間の陰影。厳格/ゆるゆるどちらに振り>>続きを読む

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.0

柳楽優弥の狂気に加速的に反比例してゆく菅田将暉の矮小さ。暴力の伝播やそれと並列する喧嘩祭りのうねりとか好きなんだけど、やっぱり「その男、凶暴につき」の圧倒的な衝撃には至らず

友だちの恋人(1987年製作の映画)

4.5

リズムと省略の妙にこれでもかの色彩設計がたまらない。友だちの恋人と歩いて喋って泣いてキスして躊躇して、そのあとの背徳感込み込みのセックス超気持ちよさそう。キャミソールの肩ひもの下から撫でるのほんとエロ>>続きを読む

血槍富士(1955年製作の映画)

4.0

併映でみた「十一人の侍」のお侍的な忠義死より、町民の裏表のなさに己の封建的立場に鬱屈して禁忌の酒飲んで無駄死にする酒乱お武家様の大局的な不条理の方が好きだな。月形龍之介また好きになっちゃった。

十一人の侍(1967年製作の映画)

3.0

忠臣蔵な正統派の仇討ちに感情の交錯或いは重厚さが足りないとちょい辛めに。それでも杉並木のもやもやに豪雨の中に西村晃の姿を探してたのと人間爆弾おっかぶさりに+。

あらくれ(1957年製作の映画)

4.5

「驟雨」にフェミニズム持ち込むひとがこの成瀬なら!とほめそうでこわい。こないでJ2(?)。

江戸川乱歩の 陰獣(1977年製作の映画)

3.0

香山美子のおっぱいが無駄になりそでならなかったのでよかった。昔、宅観したときはそれほどでもなかったけどスクリーンでみると窮屈さと暑苦しさが倍増。そこはかとなく笑えていい。

現代人(1952年製作の映画)

3.5

泥酔して怒鳴り込みにきた池部良。洗髪したばかりの山田五十鈴が良さんをカウンターに座らせてドライヤーで乾かさせる。小僧あしらいしてるのに際どい構図で、その倒錯加減に、もう、うひょひょ~となっちゃう。全体>>続きを読む

コレクションする女(1967年製作の映画)

4.5

プロローグでアイデの肢体をなめまわすアルメンドロス最高。寝そべる彼女の斜め後ろ、ショートカットがめちゃ活きる角度からの振り向き微笑みがまたまた最高。女一人男二人の感情やモノローグのズレはどうしようもな>>続きを読む

おかあさん(1952年製作の映画)

4.0

三島雅夫の葬式の台所、寡婦らが戦死者の話するのと並列で干瓢足りない話するのたまらないな。今川焼/アイスキャンディ/次女の髪の長さなどで連綿たる流れを見せながらどうしようもなく死や別れがあること、でも受>>続きを読む

稲妻(1952年製作の映画)

4.5

高峰秀子が姉の開く喫茶店で懸想される男と遭遇する。長姉に比べまだ仲の良い次姉・三浦光子の中に忌み嫌う母のだらしなさを見てしまう衝撃に、ゲス男の権化・小沢栄太郎に直線的に言い寄られる、この作品のエッセン>>続きを読む

鶴八鶴次郎(1938年製作の映画)

4.5

いつも新鮮にみる。吊るされる施しようもない足袋、用水路に流れる紙舟。愛に似た、あるいはそれの、エゴの行く末、脱力するしかない

ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

2.5

キリスト教やら資本主義/共産主義やらハリウッドの歴史やら知ってる知らないに関わらず映画としてそんな面白くないのでは。皮肉や映画愛が活きるほど本筋にうねりがないし。テイタムたん萌えに逃げるの許さへんで~

芝居道(1944年製作の映画)

4.0

目新しい話ではないけど、山田五十鈴と長谷川一夫、恋仲のふたりがラストまで相対さないのがいいな。故にロッパが五十鈴に身を引くことを頼むシーンの濃密さが増し増しになってるような。ひとりの役者を世に出す周囲>>続きを読む

乙女ごころ三人姉妹(1935年製作の映画)

4.0

流れる浅草の喧騒。だんだん人間に焦点が合ってきて、最初は漂うがごとく、二度目のフォーカスでやっと明確になる次女。恵まれた三女の華やかな登場も相俟って、この冒頭だけでグッとくる。彼女の、すべての負を引き>>続きを読む

秀子の車掌さん(1941年製作の映画)

4.0

高峰秀子と釜足が夏川大二郎を見送るのは踏切。この距離感が好き。

追撃者(2014年製作の映画)

3.5

どうでもいいけどfilmarksのあらすじの濁点が変

定職/就職(1961年製作の映画)

4.5

カフェでの見よう見まねにラッキー手つなぎ、社会人初日の明け方の列車(どんな郊外だ)の車窓の薄い太陽、パリパリのトレンチコート-そんなキラキラしさを鮮やかに切り取りながら有象無象ひしめくオフィスにいきな>>続きを読む

フレンチ・コネクション2(1975年製作の映画)

4.0

ハ「あん?何チョコ買ってきてんだよ、ヤクくれよ。いや、せっかくだから持っていくなよ。(板チョコ割りながら)やろうか?やんねーよアスホール。やるよ」
フ「うんうん(しょうがねーな)」というハックマンとフ
>>続きを読む

若草の萌えるころ(1968年製作の映画)

3.5

連続する吊り橋効果みたいの絡めつつ夜をさまようシムカスの無防備さをひたすら眺める。青春と死が隣り合わせということを恐れることで生まれたような浮遊感は夢想の中の階段を上ることで重心を得たんだろうか。でも>>続きを読む

晴れた日(2001年製作の映画)

4.0

お散歩というにはワクワクはなく即物的だと落としこめるほど単純でない愛の謎。視線絡んで視線反らして追って追われて歩いて話してまた歩いて、それでも謎は深まるけど実践あるのみ、と。地上ホームのベンチに真っ黄>>続きを読む

休暇(2007年製作の映画)

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夜に窓が浮かび上がる好きなシーン、寝てて見逃してしもた、不覚。

売人(1999年製作の映画)

3.5

地味ながらショットがいちいち印象的。冒頭の不協和音の模様たち、主人公と町、受け渡しの仕草。恋人なんか、部屋にいると目鼻立ちがことさら美しいのに職場だと彼女だけ撮ってるのに埋もれる不思議。アルスランの屋>>続きを読む

ナイトムーブス(1975年製作の映画)

4.0

うらぶれた探偵にけだるいスコア。元アメフトの花形選手と老スタントマンの中年ファイト。海原で操縦不能になったボートが象徴するような、どこにも行けなさや居心地の悪さを登場人物みんなが抱えている。過去の断片>>続きを読む

子供の四季 秋冬(あきふゆ)の巻(1939年製作の映画)

4.5

欄干遊びの反目/仲良しの見せ方の自然さとかウキウキしちゃう。もちろん弟さんぺーは伸びやかでしなやかでいいんだけど、兄ちゃん善太の大人の階段の前に立った感が切ない。

U・ボート(1981年製作の映画)

3.0

久々にみたけど、大画面大音量であの勇壮なテーマのさまざまな表情みられるのはやっぱ楽しい。狭小空間限定で人間関係の軋轢もたいしてなく、ディテールの楽しみもさほどなく、あれだけ長いのよくやりおる。テーマ待>>続きを読む

踊子(1957年製作の映画)

3.0

ドロドロ物でも「金色夜叉」のようにクールに徹底しながらもその中にメリハリ効かせる感じはなかった。京マチ子の盗癖の病理はないし淡島千景がお人好しすぎて話が勝手に流れていった。役者的に飽きはしないけど物足>>続きを読む

扉をたたく人(2007年製作の映画)

3.5

ある日突如として惰性のツケが回ってくるのは組織も個人も一緒ということを冷静に語りながらもリチャード・ジェンキンスの孤独を丁寧に解きほぐす描写が温かい。バケツセッションを聴きながらランチをとる画がいいな>>続きを読む