adonaiさんの映画レビュー・感想・評価

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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.8

現代アート的と言うべきか、単にアヴァンギャルドと形容すべきか迷うところではあるが、とりあえずグロくてキモいんやけどなんか美しいものを観たような錯覚を引き起こす謎手法。
鹿の死骸が腐敗していくカットがあ
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

映像と音楽が凄ぇ。
SFてのは突き詰めるとこの二点で満足できるんだよなぁという好例でもあり、自分含めて日本人の大半は原作も知らんのでこのスケール感と世界観にハマりきれんやろなあという残念さも。
モンゴ
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.3

ラッセル・クロウの恵まれた肉体と黒一色の修道着がもたらす説得力。
この一点だけで既に映画の美術面として一定の水準を保証されているような安心感。
悪魔の力でできること、できないことの線引がちょっと曖昧で
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呪われた息子の母 ローラ(2021年製作の映画)

3.5

全体通して間違いなくバッドエンドに直行する気満々の雰囲気が存外よかった。
やはり悪魔崇拝カルトものは唆られるものがある。
矛盾した部分というか、脚本の粗さは拭えないし、ミスリードが中途半端で母親がおか
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ良い。説明不要の二人の名主演に監督の映画愛とこだわりを惜しみなく投入した欲張りセット。
黎明期と言える時代のハリウッドが舞台とあって、活気に満ちている中にもどこか哀愁を感じさせる。
ディカ
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.1

キャストの力でガバガバ脚本をなんとか見れるものにしてる感。
ここでいうキャストは俳優陣はもちろん、裏方の演出、音楽やカメラなんかも結構良かったという話なんだけども。
島民に向かって「お前ら何なんだよ!
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.5

コメディ映画としてはかなり楽しい。
人工知能やロボット技術の発展で技術的には近未来で実現できそうなレベルなんだけどとにかく強度が尋常ではなく笑う。
制御装置云々の前にそもそもあの出力出せる構造で製作し
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

2.9

毒親系、というか親ですらねぇという胸糞系。何の薬か分からなくなる場面の食らう感じは割と好きだった。
ストーリーの終盤はありがちなサイコスリラー化していくし、タイトル的に車椅子でもっと逃げ回るダイナミッ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.3

社会派。松本人志の件もあり時流的に今見るのがかなり旬な気持ち。
人によって、というよりあえていうと男女で受取方違いそうな映画。
世界的に権力者が好き放題できる社会じゃなくなってきて個人が幅を利かせ始め
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.1

奇天烈也。
Bgmも一切なく所謂映画的な画作りといったダイナミックさもない、ただその瞬間を切り取っただけの映像をコラージュしたかのような、例えるなら味付けのない淡白な料理に仕上がっているが、肝心の食材
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.6

映像クオリティは現代で最高峰では。
ここまでハチャメチャな要素が違和感なく一つの作品に落とし込めてる世界観と技量は流石としか言いようがない。
ただ現実の方で展開される話がイマイチでもう少しカタルシスが
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.3

伏線が幾重にも用意されている上、劇中音楽が哀愁と不穏さで満ちており、幻覚描写やフラッシュバックも穏やかでない情景が多いのでこの手のオチにしては突拍子もないという印象がなく丁寧な作り。
ただしそれ故に、
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.2

探偵はあくまで私人間取引であり
①仕事を依頼され②それを請負い③遂行する個人事業主であって、刑事や裁判官じゃないからこういうオチもアリなのがロマンよなあ。と
映画としては何とも淡々と各場面を済ませてい
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.7

疾走感のある展開で最早心地良さを感じる程悪い方へ話が転がっていくのが面白い。
韓国映画は主人公にどこか小物感ある人物が多い気がするが、国民性なのか。
(邦画では暗い過去背負ってるパターン多い)
アクシ
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.3

1960年代のイギリス歓楽街をレトロな色使いではなくビビッドな色合いでサイケな華々しい時代としてスタイリッシュに再現しているところが最大の魅力であり、ドレスのデザインもそれ自体は古さを感じるのに魅力的>>続きを読む

カフカ「変身」(2019年製作の映画)

2.6

不条理小説の礎、世界で最も有名な小説の一つフランツ.カフカの変身
あらすじだけで惹き込まれる強烈なキャッチーさは見事というほかないが、あえて悪い言い方をするなら「出オチ」、とまではいかずも竜頭蛇尾とい
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.4

犯人お前なんやろ?
いやほんならお前と違うか
そんなんお前で決まりやんか
いやでもそれはお前と違うかぁ
やっぱりお前やないか!
というミルクボーイ的なストーリー。
湿地の女という立場が日本ではあまりし
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.8

バカうけでお馴染みのやつ。
ジャンルSF/エイリアンものの中でずば抜けて地味な展開ながら、適度な緊張感を保ち、巧みに伏線を張り巡らせて飽きずに観られる良作。
宇宙船やエイリアンの造形、宇宙文字の仕組み
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.1

TVシリーズは飛び飛びで観ており原作は履修済みということで前提は抑えたうえで、というよりむしろ抑えているからこそというべきか、ちょっとテイストがさっぱりし過ぎてる気がして物足りなかった。
世界で最も黒
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.7

間違いなく傑作。音楽も映像も最高。
とにかく展開が熱くて、メインテーマが流れたあの瞬間には思わず打ち震えた。
批判的な意見として台詞の臭さというか、話の構成含めて全体的に劇場型にハマり過ぎているきらい
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ヨコクソン(2018年製作の映画)

1.8

シンプルにホラーとしての出来が悪い。
登場人物が見分けづらい上にそもそもの配役が分かりにくく、なおかつ掘り下げも特にないので思い入れがが持てず、あまつさえ唆られない時代劇風の舞台が輪をかけて、悪鬼がパ
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犬王(2021年製作の映画)

2.4

うーん、いや、うーんていう。
画風や作風に対して内容が俗っぽすぎるというのが率直な感想。
女王蜂好きなら数倍は楽しめるんだろうが、個人的には声があまり心地よく聴こえずちょっと五月蝿いという気持ち。
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.3

ジャケと予告の雰囲気からすっかり破綻した電波映画かとの懸念もあったが、案外シンプルなプロットでジャンルダークファンタジーに偽りない内容。
いい意味で、とにかくごッさキモイ。
日本にあまりそういう表現は
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.9

聖なる鹿殺しに続き超不条理系ダークファンタジー。
共通項を通してしか互いの愛を確認できないシュール過ぎる世界観だが、マッチングアプリへの痛烈な皮肉と言うべき仕掛けとも取れてなかなか笑わせてくれる。
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ショック・ドゥ・フューチャー(2019年製作の映画)

4.1

これはもう最高過ぎた
言ってしまえば電子音楽黎明期のバカ高いコックピットのようなモジュラー機材とリズムマシンを使って若い女性作曲家が曲を作ったり作らなかったりするだけなんだが。
個人的にはパーティでお
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

流石のジョーダン・ピール、ハリウッド期待の新星。
社会問題と皮肉とオマージュ・リスペクトを絶妙なバランスで配合し上質のエンタメへと昇華している。
あらゆるものを支配しているつもりになっている人間の愚か
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.6

村上春樹の描く世界観を具現化したロードムービー。
透明度の高い人物、難解ではないが抽象的なナラティブを脚色せず、小説がそのまま映像化されたように無機質かつ淡々と舞台俳優家福の孤独が表現されている。
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

現代的な複数の題材を絡ませ、天才マエストロの悲劇を描く。上映時間は長めの2時間40分。
これだけの長時間だが、ベルリンのオーケストラが世界最高峰という知識すらない庶民には欠片も理解できない文化的な会話
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なかよくなれたらいいな(2015年製作の映画)

2.7

低予算ワンシチュエーションでもアイデア次第で長尺いけちゃうのがホラーの良いところ。
役者の演技力の低さも一周回って不気味で良い。
前半の気味悪さと得体のしれなさを演出する導入は楽しめたが、中盤辺りから
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ホテルローヤル(2020年製作の映画)

3.2

原作未読のため、本筋はあるものの群像劇の色が強いことに途中まで気づかず、色々消化不良気味に話が進んでいくなぁと感じていた。
予告編より雰囲気重めで湿っぽい、その割に心中までの過程に悲壮感があまりなかっ
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ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

3.7

昼間に劇場でマリオ観て夜にこれを観たからテンションの落差しんど。
原因も分からず、何が相手なのかも不明確で、逃げても駄目、関わってもアウトと、救いがないというより母の日記に記されたとおり、「既に死んで
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

別にマリオシリーズに特別思い入れはないし、任天堂のファンでもないが、見知った映像と音楽はそれだけで嬉しい気持ちにさせてくれる。
ピーチ姫のキャラはただ捕まってストーリー進行を促す舞台装置ではなく、奔放
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.8

なるほどわからん系映画でおすすめ教えてと言われたらこれを推す。
ヌメリ気と湿っぽさがエグいんだが、少なくとも嫌いではなかった。
中世の写実主義に見られる美しくも暗く、静的で生気のない絵画のようなシーン
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.6

初の轟音上映で鑑賞したが、毎度音響凝ってるから映画館で見応えあるんだよなあコナン。
紳士に嬉しい灰原回で、シナリオに関してもここ数年で最高の出来(ボジョレーヌーボー感)。
映画オリジナルキャラとしてガ
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潜る(2018年製作の映画)

2.0

アマプラ適当字幕シリーズ
その中でもとりわけエログロ低予算ホラーとの科学融合により、かなり上質の奇天烈な世界観を産んでいる。
もう全てが糞の愛すべき糞映画と言いたいところだが、クリーチャーデザインとい
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