ちょこまどうしさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ちょこまどうし

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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

性をテーマにした映画のなかでも、極めて暗喩に富んでいる作品。チタンへの性愛をもったアレクシアからは、一方で人間に対する非常に冷淡な情が感じられて、あたかも人間が機械に対しておこなう反応を逆転させたかの>>続きを読む

モービウス(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます


『ダークヒーロー』という事を強調していたので、悪と正義、二面性に関しての葛藤が主題かと思っていたがしかし、思いのほかしっかりと正義であった、というのが率直な感想。最初の事件はもとより、それ以降は、暴
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

全体を通して、自然をはじめとした世界や事象そのものをシャーマニズム的な感覚の網で捉えている。その観点では、記憶は言語としてではなく、感覚そのものと、その反応へと抽象化されて保管されているようだ。
あの
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

本編中、ザ・ペンギンやファルコーネなどの、分かりやすい悪役に隠れるように根底で流れ続けているのが、「ゴッサムシティという街」が作り出してしまった負の構造の物語だ。この観点では、「悪役」「正義」といった>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

難解な科学で構成された映画ではあるが、その表層とは裏腹に、根底に愛があるのがよい。
この映画の登場人物は、親子愛や人類愛など、種類は違えどおおよそ愛を動機として行動している。一方で、演繹的に導かれた選
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なるほど、このシリーズはこういうシメ方をするのか、と感心。最も陽気なスパイダーマンだと思っていただけに衝撃だった。
マルチバーストは賛否両論ありそう。衝撃的で魅力的、革新的だが、純粋に「シリーズ」で作
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.0

前作と比較して、なかなかシナリオとしては保守的かもしれない、と感じた。なによりも、続編を想定した作りが感じられて、ひとつの作品としての出来はすこし疑問なところがある。

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

なんとも好きになれない。表層的な「ストーリー」意外のものを、何も感じることができなかった。

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やはりマーベル系統の作品とは、どこか空気感が違うな、と強く感じさせられた作品。DC系統はどこか現実的で絶望的で、暗くて、一方で大人の色気があると感じる。
本作で際立つのは、なんといってもスーパーマンの
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レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

4.5

「羊たちの沈黙」は好きだが、「ハンニバル」はなんか違った...。って人に強くオススメ。ハンニバルほど盛り上がりは強くなく、またハリウッド的なストーリー展開はやや控えめだが、「羊たちの...」時代の、冷>>続きを読む

アリス(1988年製作の映画)

4.0

「夢を観ているかのよう」と評価される作品ですが、正しくその評判のとおりです。ひとによっては、不条理すぎてツラいかもしれない。ただ原作が「不思議の国のアリス」とあれば、むしろこれくらい奇想天外なほうが私>>続きを読む

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

4.5

ゴッホの純心を書籍で知って以来、ずっと観たかった映画。「ギャップ」に苦悩しつつも己の純粋さに真っ当であった彼の精神性が、音楽やレイアウト、瞑想のようなリズムを用いて好く表されている。
テオの、ゴッホへ
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メインストリーム(2021年製作の映画)

4.0

不気味な映画。表層上は人間ドラマが繰り広げられるが、世界観のベースに流れる現代風刺がなかなか辛辣。話の流れ自体は分かりやすいが、深く考えるほどドロドロしたものが見えてくる。なかなか謎も多いので、次回作>>続きを読む

クネクネ(2010年製作の映画)

1.0

まごうことなきB級なので、
B級ホラー好きの紳士にオススメ。

マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(2019年製作の映画)

3.0

「マルジェラって何...?」という人には、どうしてもとっつき難いかもしれない。ただ、マルジェラをぼんやりとでも知ってる人とか、そのコンセプチュアルな世界に少しでも疑問を感じたりする人には、オススメ。幼>>続きを読む

ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.5

海外らしいホラーの解釈である一方、演出はかなりジャパニーズホラーに通ずるものがあり、「ジワジワしていて怖い」。
「海外のホラーって、怖いわけではないよね」という感覚をもつ方でも楽しめると思う。