ティム・バートンのタッチで描かれる父と息子の物語。虚構と現実を行き来しながら、父の半生をたどる。何度も聞かされた空想話に、何度も語りすぎて現実に侵食する物語。
サーカスの仲間たちが集う終盤、父の真実>>続きを読む
猫にすべて持ってかれないように
心に厳しく言い聞かせてみてきた。
なんでもない景色のなかで起こる
言葉の応酬やら、白黒はっきりしない
人びとのかわいいダメさや優しさが
そこかしこに散りばめられてた。>>続きを読む
『偶然と想像』があまりにも良くてこちらも鑑賞。先週は空いてたけど、映画館混んだらいいなぁ。
ドライブマイカー。
確かめられない真実に向かっていく登場人物たち。ドライブという物理で進み、往復し、とき>>続きを読む
淡くてささやかな、気をつけていないと、ふっと手をすり抜けてゆくような事。さっちゃんの周囲にいるのは、自分たちの分けられる優しさをそれぞれがそっと置いていくような、距離感の心地よい人たち。
さっちゃん>>続きを読む
色々展開はやくて1.5倍速で見てたのかと思った。等倍だった。その体感時間は彼がその生を、まさに生き急いでたことを思うと、後からズシンと響く。とはいえ、やっぱり言葉や間をしみじみと感じたり、静けさが語る>>続きを読む
人類のことを、自分も含めてもう一度大切に思いたくて鑑賞。映像的な美しさを越えて、人と人のあいだで遣りとりされる、あたたかな感情や仕草があまりにも目映い。
やっと確かめあえた夏の終わり、遠くへ旅立つ想>>続きを読む
そう、ちょっと思い出しただけ。
そうした断片が戻らない過去を、より美しく、切なく、尊いものとして、現在を成り立たせている。これからも続く今を、作ったあの人たちもまた観ているのかも知れません。映画をはじ>>続きを読む
大人になれてるような気もしたけど、どうなんでしょう。40代ってこんな感じかのかな。友達や知り合いが増えていく時期を過ぎ、自分の物語から去っていく人を数え、思う時が来るのだろう。それはエモじゃない。あた>>続きを読む
人間の仄暗い性を、じっくり現像していくような7時間でした。ネガフィルム(陰画)に光を透かして目の当たりにする、と言っても過言ではない色彩のない世界。
目に喜びのない状況はなかなか苦痛。世の中はたいが>>続きを読む
言葉にした瞬間、実態を失って霧散してしまいそうな日常でありえそうなこと。名前のないあの感覚を映画として繋ぎ止めてあるような、そんな3つのオムニバス。などと時間をおいて湧き出てきた感覚を、忘れまいと筆を>>続きを読む
なんて瑞々しく、からっとした、純文学的な愛。何年も埃をかぶることのない、鮮やかな恋愛映画でした。原作を一度読んだきり仕舞い込んだままでしたが、言葉、音楽、衣装、なにもかもが映画で見れて心から嬉しくなる>>続きを読む
ベストバックミラー賞を授与したい。
最初から最後まで、バックミラー内のドラマが胸に迫る。あの狭い視野が、現実世界のメタ視点かと思うとゾワゾワする。(民主主義の崩壊に対するのんきな態度とかさ)
タク>>続きを読む
チビ猫がうごいてる…!
人の姿で描かれながらも仔猫の愛くるしさが溢れてくる。感性好きな友人から大島弓子作品を数冊借りて、一番心がシュガーになれた一作。目黒シネマで復刻してたので駆け込みました。
チビ>>続きを読む
聖杯戦争してたようなしてなかったような
クリスマス特有の孤独に寄り添う、御守のような1本。愛する人と一緒にいても、心はひとりぼっちでも、いいのかもしれない。
1952年代のニューヨーク。絵に描いたような幸せな家庭を築くキャロル。別居はし>>続きを読む
人が歴史のなかで手に入れた
価値のあるもののひとつに
福祉があると思う。さらに
それを機能させるためのシステム、
例えば役所や、公務員、制度etc...
誰もが人らしく、
幸せに生きられるように。>>続きを読む
曖昧で孤独で、いつかそれぞの終戦を迎える青春時代。大人がほとんど登場しない終わりかけのネバーランドのクライシス。
好きな人にだけ見せたい傷みたいなものを、抱えて生きていたことを思い出させる装置。