ずしたんさんの映画レビュー・感想・評価

ずしたん

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エミリア・ペレス(2024年製作の映画)

3.8

「変わること」と贖罪を描いたお話

音楽の質が高くて、圧倒される
ラストの行進とかすごいよかった

ただ、入り込める話かと言われると微妙…なんでだろう…歌は自然に入ってくるのになんでか物語の流れをぶっ
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.9

ストーリーテリングが完璧

2025アカデミー作品賞をまだ全て観られているわけではないけど、コレを超える構成と脚本は無いのではないか
非の打ち所がない展開、キーワードの回収だった
絵画みたいな映像も凄
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Flow(2024年製作の映画)

4.7

ちょっぴり切なくて可愛さ満点

猫が動くもの追いかけちゃったり、キツネザルに収集癖があったり、習性や仕草がそのままキャラクターに落とし込まれていてとても可愛らしい

たまたま同じ船に乗った動物たちが徐
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ミュージカル映画史上最高傑作のひとつ

歌、ダンス、ストーリー、衣装、色使い、何をとっても最高級
冒頭からとんでもない質のダンスを見られる
80年代っぽい編集もあったりして、当時としてはかなり進んでい
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

自由と孤独の間で揺らぐシャイな男のお話

サントラ全部聴いた、原曲もよいがキャストみんな歌うま!!!
外見も絶妙に似ている

ウディがボブを窓から見つめる場面は曲も相まって印象的、歌詞は別れだけどきっ
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

ジェットコースターみたいな映画

前半は若気の至りではっちゃけまくっていてちょっと痛々しいし恥ずかしくなるのだけど、後半にかけて現実へ向かっていく流れがまさに急上昇急降下急旋回
画面も前半の派手な色合
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ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

4.3

「守るだけに留まらない武力」なんて必要なのだろうか

いろんな歴史を経て自分たちの国を持ちたいという考え方はとても理解できるのだが、この闘争中ほぼ全期間でお互い暴力に訴えているのがなぁ…それゆえ相互不
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.7

とてつもない厚み、圧倒される215分

そりゃ200分もあったら厚みはあるんだが、それがかなり短く感じられるほど質の高いドラマだった
30年を一緒に経験した疲労感を覚えるような没入感

一人称での見下
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聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)

4.6

途中で思わず「えぐ…」と声が出たくらいのしんどさと、直視できないほどの緊張感が漂う終盤が押し寄せる167分だった

イランで実際にSNSに投稿された動画、大画面で観ると強烈
治療シーンもあまりに生々し
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.8

早いですが、2025年全人類観た方がよい映画オブザイヤーです

ロボットが知らないはずの感情を学ぶというのはかなり王道なお話だと思うし、種族を超えた愛や友情なんてのもよくある展開だと思う
でも愛を学ぶ
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インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

2024年の全人類観たほうがよい映画オブザイヤーです

「自分らしさは単純でポジティブな感情だけでは作れない」、というほろ苦いメッセージがぶっ刺さる
実際、前半のライリーはヨロコビたちが嫌な思い出を隠
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デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

90-00年代の洋楽・洋画に触れてきた人々を懐かしさでタコ殴りにしてくる最高の作品

またしてもやりたい放題、ギャグも最高
前作はジョシュ・ブローリンを擦りまくったけど、今回はヒュー・ジャックマン(と
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.8

お、面白すぎる…

ポジティブでいることはそりゃよいことなんだけど、人生悲しみと不安に寄り添うこともとっても大事だってことを教えてくれる
100%ポジティブでいた頃のヨロコビはサイコパスに近かったし…
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マッドマックス(1979年製作の映画)

4.5

マックスと一緒にMADになれる、激アツシリーズはじまりの作品

観客への焦らしが秀逸で、フラグが立ってから回収が意外と長い
それまでに「もうくるか?」な場面が多くて逆にこちらのフラストレーションが溜ま
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.2

相変わらずのやりたい放題ぶりで最高

今作はテンションに反して結構重めの話題が多かった、ヒーロー論とかもちょこっと顔を出すし
やっぱりスパイディといっしょでこのくらいのテンション感でヒーローやってくれ
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.9

こういう映画に弱いのよ!!!
境遇違うけど似た心の傷を抱える人々が補完しあってかけがえのない関係を築く話に弱いのよ!!!

映像や構図に少しクラシカルな香りが漂う雰囲気がどこまでも好き

セリフも(若
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

4.5

「品行は直せても、品性は直せない」
最新作かと思うほど物語が現代的

コメディとシリアスのバランスが本当に絶妙
シリアスになりかけるとクスッとできる場面が入ってくるので、ポップで観やすい

立ち姿を後
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.4

無邪気な愛を全方向に捧ぐ天才と、深い愛を1人に注ぐ強き人の物語

前半は人物の入れ替わりが激しくてちょっとついていけなかったものの、後半にかけては面白くなっていった

聖堂での指揮シーンと終盤ではブラ
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

面白すぎるだろ!!!
冒頭の「ドゥーン、ドゥーン、ドゥーン…」だけで身体中が熱くなるあの感覚を思い出した

フュリオサがなぜフュリオサたるのか、彼女の強さが描かれる激アツ映画
ディメンタスへの復讐方法
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宗方姉妹(1950年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

新鮮で繊細、そして構図が美しい映画
本当に1950年の作品か疑うほど面白い

モテ男に翻弄される姉妹の話かと思いきや、価値観の変容や自分らしく生きることを説いていて、現代にも通じる大事なことを教えてく
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

5.0

クレイジー激アツ映画、何食べたらこんな面白い映画作れるんだろう

ビジュアル、キャラ、世界観、全てがクレイジーで設定盛り盛りな上超絶面白い最高の映画
レビュー欄で書ききれないくらい面白いとこいっぱいあ
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マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.5

いまこの瞬間にも起きている地獄を見た

やるせなくて辛くて、目を背けたくなってしまう…でもこれが現実で、本当にこういうことをやろうと動く人間がいる事実に苦しくなる
生死が常に渦巻く戦線の現実は想像なん
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関心領域(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

画面に映らないものがいちばん怖い映画

線路が近い家に住むと電車が通って家が揺れることをその内なんとも思わなくなるそうだけど、彼らが収容所に抱いた感覚はまさにそれと同じなんだろうな
観ている私たちも、
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.8

胃がキリキリするけど全く目が離せない、めちゃくちゃ面白い

学校という場所と生徒を守ることに集中しようとするカーラにこれでもかと降りかかるストレス、並の人間なら死んでしまいそう
多分校長先生が一番よく
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

壊れた心で伝える最大限の愛が切なくて刺さる

過去の行動は相当なクズムーブだしそれが原因で全てを失ってしまったわけだけど、最後まで自分を許すことができなかったが故の行動だったんだなぁ
適当に忘れたとか
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

人間讃歌を128分使って詩で伝えてくる

業に深く踏み込む前半と、人間のできることの素晴らしさを語る後半
人間をちゃんと表裏どちらからも見て人間らしさを伝えている
視点の切替もカラーと白黒で棲み分けて
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

切ないだけじゃない、なんだか不思議な感覚になる映画

인연(イニョン)は「因縁」が一番日本語として近いようだけど、「縁」や「運命」みたいな意味も内包しているらしい
前世(8,000層の積み重ね)で恋人
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

観るとピュアな気持ちになる

ホリーって今でいうパパ活女子みたいなものだし、浮世離れしているけど、心が澄んでいて美しい女性だった
そんなホリー、全く自分に正直でいられないところが可愛らしくてもどかしい
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

エンタメ業界に生きる全ての人に感謝とリスペクトを送りたくなる

毎日毎日苦しくて辛くて痛くて、それでも闘って観客に感動を届けるっていう仕事、並大抵の精神じゃできないことなんだよね
それは全てのエンタメ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

想像を遥かに超える緊張感と圧倒的な没入感

wiki程度でもよいから予習する方が時系列の解像度が上がると思う
音響すごいので没入感も凄まじい、3H一瞬だった

人間、学者、アメリカ人、政治家…
ロバー
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

深い、しかし面白い

サンドワームサーフィン楽しそうだなぁ、耳に砂入って苦労しそうだけど
今回も変なシステムの機械がたくさん出ててよかった

宗教的な要素がかなり押し出されていて、世界史勉強していなく
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

一冊小説を読んだかのような作品

散りばめられた矛盾、若干曖昧なそれぞれの記憶、「アレってそういえば…」と思いたくなる出来事…
人って単純じゃないんだよな、いろんなことが組み合わさると綺麗にも不気味に
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

4.0

ブラックスパイディのビジュだけでご飯が食べられる