すっかりSFも進化した時代にあらためて見ると違和感が無いわけでもない。1982年から見た2019年設定の近未来感ではやはり車は飛ぶものであり、そのわりにコンピューティング描写はファミコンの域を出ていな>>続きを読む
シーンごとの長さと余韻がよく効いている。ただそれ以上に、ゴーストが孤独に味わう時の長さを想うと本当に切ない。
韓国で大ヒットしフェミニズム小説とも評される原作だが、社会運動として構えるまでもなく、日常的に会社やカフェや駅や生活いたるところで見られるシーンに置きかえてみれば、共感に満ちた118分。
ちょうど『女>>続きを読む
LOVE & HATE.
印象的なシーンとともにストーリーに絡められたこのテーマ。お互いの差別や憎しみを抱える街で、イタリア人店主がポツリと語っていたコミュニティへの愛情は、とても人情的だった。ただそ>>続きを読む
どのくらいの瞬発力と胆力で決断し、どのぐらい優秀な部下を振り回して利益に変えられるかがダイレクトに報酬に跳ね返る業界の社会科見学作品。
自分の胃まで痛くなりそうなほど見ごたえある。
1997年、自分はその夏にソウル大学へ短期留学していた年でもある。
本作題材にもなったこの混乱を前に、当時見た韓国はたしかにどこか景気に浮かれていた。ただしそれは一瞬で瓦解した。
すでに日本も「失われ>>続きを読む
いかにも監督らしいカメラアングルや90年代中期~後期の渋谷感は今見ればそりゃ気持ち悪いなと思いつつも、2020年代の今もCMしかり「女子高生」にやたらと価値を置くクリエイティブ業界を見ると、本質的には>>続きを読む
いわゆる「リーマン・ショック」がどういう背景・構造で生まれたのか、実際の登場人物とともに解像度高く理解できる良質ドキュメンタリー。
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』では映画の演出として楽しめたウォ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ドラマからの映画化作品なのですね。基本設定の知識無いからかも知れないが、鷲津ファンドの事務所が暗すぎてスタッフも大変そうだなというのと、何の軸もインジケーターも無くローソク足も不自然なチャートみんなで>>続きを読む
これはたしかに胸糞映画だ。しかも事実だからおそろしい。
ただし、レイが初めにマクドナルド兄弟と結んだ契約の分が悪く窮地に立ったことも、兄弟が最終的にした苦渋のサインも、思うところあろうが全て自分たちで>>続きを読む
"異分子"たちが世代や背景越えた創発からチームビルドされていく様は、たとえば『メジャーリーグ』タイプで昔ながらの安定サクセスストーリーなのでわかりやすく楽しめる。
まるでプロモーションムービーのごと>>続きを読む
Facebookの創生期やNapsterのショーン・パーカーとの関係性など「なるほどそういう感じだったんだなぁ」と理解しながら観たが、ショーン・パーカー本人が「完全なるフィクション作品」と述べていたり>>続きを読む
ジュリア・ロバーツで映画の中と外とを倒錯させること自体もトリックになってたりと、あと曲も好き。
イライザと半魚人。不思議とどちらかに感情移入して観るというよりも、周りでサポートする友人たちと同じく、2人を最後まで見届けたような気持ちになれた。あと途中でゆで卵を食べたくなった。
✋👁️が登場した瞬間ダークファンタジーなんてレベルを一気にぶっ飛んだ気がするけど、『だから少女は幻想の国で、永遠の幸せをさがした』という本作のコピーが鑑賞後にぐっと重みを増し、心に残る作品。
暴風雨で家から一歩も出られない日だったので空港から一歩も出られない映画を。
ビクターも空港のみんなもジャズマンたちもみんないい人だなぁーとほのぼのしつつ、グプタのその後が気になる。
徐々に現実離れしていく不気味さの中で、ほどよく挟まれる大衆カルチャーアイコンや音楽も良いスパイスとなりハリウッド版の意義を演出してる。
そしてどうにもこうにもペネロペ・クルスがかわいい。
思い入れ一向に深まらない観客を置いてけぼりで麦わら帽子に頼りすぎ。登場人物の人間関係や時間軸が奇妙な偶然で重なりすぎ。贖罪や後悔を死で解決しすぎ。長すぎ。
一方、豪華出演者やニューヨークロケなどから『>>続きを読む
前半は淡々と進行するものの、ここぞという場で草薙中佐の見せる情熱は見事で、次第に学生たちが中野学校へ命燃やしていく様子が生々しい。
そして怒涛の後半、現代映画ほどの派手さはないがしっかりとスパイムービ>>続きを読む
このどうしようもない男たち女たちを、味わい深い青春群像として観れるかは時代だとして、今はもうそうではないのかも知れない。ただゴローが店長を「オカマ」と罵った上で、個人の自由だとフォローした点だけは救い>>続きを読む
作品としては2.4。当時の歌舞伎町を映像記録に残した功績で+0.5。
再鑑賞で点数つけなおし。
公開当時の安藤希と宮崎あおい目当てで観て以来だけれど、今でも同じように儚く美しく感じたのは、國村隼演じたカズくんと同じような心境なのだろうか。
こらっカツオ!「設定としとけばなんでもかんでも乗り切れるだろう」なんて無茶はよしなさいっ!
このレビューはネタバレを含みます
設定がやはり抜群で、以降のリアリティ番組トレンドにも大きく影響したであろう作品。
そしてラストで観客たちにあの喝采が生まれたことで、結果は皮肉的にもクリストフの番組作りは最高だったことにもなる。
ヒトラーはもちろん、ゲッベルスにヒムラー、ゲーリングはじめ記録映像上でしか知る由なかった彼らの人物像が、脚色考慮としてもたいへん生々しく浮かび感じとれる良作。そしてみんなとても似てる。
このレビューはネタバレを含みます
J.Loにあらためて惚れ惚れする作品。
とはいえ同じくシスターフッドものに分類されるバーズ・オブ・プレイとは違い、「私たち最強だったよね?」で一気に振れる『キッズ・リターン』感。もう友情を女同士、男同>>続きを読む
おそらく30年ぶりくらいの鑑賞。
レナードの最も有名なシーンだけしか記憶に残っていなかったけれど、ハートマンからアニマルからクセの見本市すぎるキャラクターの魅力に引き込まれ、下品・下劣・下種・下世話>>続きを読む