NIELSEN堀内さんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.8

‪北欧の辺境に誘われるアメリカ人若者達の悲劇を、アリ・アスター監督が「ホラーではなくフェアリーテール」として描いた極彩色スリラー。君臨した主人公ダニーの目は絶望では無く歓びを宿した瞳だった事に心の解放>>続きを読む

特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

4.0

今回は宗教と信仰心がテーマの北欧ミステリーシリーズ3作目。此のシリーズは犯人が本当に残虐な人物で手口が非道なのに、実際は犯人も被害者で有った事が分かると言うケースが多いです。ただ、其処まで歪んでしまう>>続きを読む

妖獣都市(1987年製作の映画)

2.7

作家・菊地秀行氏原作のアニメーション。かなりエログロ度満載でした。此の作品から影響を受けたものが結構あったと言う事も思い出しました。触手系とか。

テルマ(2017年製作の映画)

3.2

北欧の寒々とした空気感。ホラーと言うよりサスペンスかスリラー的な要素が強い作品。意味深なシーンが多く、主人公テルマの謎の正体が分かって来る辺りからは展開がスムーズに。

水のシーンは大抵何かが起こる・
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.7

スターウォーズシリーズが好きな自分でも、劇場公開時にスルーしてしまった作品でした。ハン・ソロがハリソン・フォードでは無く期待値が低かったのも有り、今更ながらスターチャンネルにて視聴。

結論としてはか
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トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

3.5

あのララ・クロフトを演じたアリシア・ヴィキャンデルの心意気が感じられる作品。アンジーに比べると余裕とかセクシーさが足りない気もしますが、あの細身ながらもしなやかな筋肉や一生懸命さが十分に伝わって来まし>>続きを読む

パニック・フライト(2005年製作の映画)

3.2

正直、クオリティはB級感が強いのですが、始終美しいブルーアイのキリアン・マーフィーに見惚れてしまった作品。じわじわと緊張感が漂うフライト内でのやりとりに比べ、レイチェル・マクアダムスが意外と強いのでラ>>続きを読む

特捜部Q キジ殺し(2014年製作の映画)

4.0

副題の“キジ殺し”の意味が判って戦慄を覚えました。上流階級の人達が興じる “狩り” で無力なものを狩る、 所謂快楽殺人の事なんですね。

カールの暴走をサポートするアサドのコンビがひたすら凄いのですが
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スティーヴン・キング 骨の袋(2011年製作の映画)

2.5

スティーヴン・キング原作未読。
前編はゆるやかな展開、後編畳み掛ける様に真実が明らかに成ってゆくサスペンスホラー。ピアース・ブロスナンが主演だからこそ華が有りましたが、割と地味な作品。

キング原作は
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

2.6

うっかり吹き替えで観たのですが余り意味が無い様な気がしました。怖さの有る緊張感と言うより、何かやりそうだよなぁと言うハラハラ感が強い映画でした。家族愛溢れる展開ですが、何か物足りないのはリアリティに欠>>続きを読む

光りの墓(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作初体験。元学校の病院に謎めいた「眠り病」に陥った兵士達を収容し、其の青年を世話をする脚が不自由な年配の女性と纏わる人達とのドラマ。昔、古代の王の墓が有ったとされ、>>続きを読む

特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)

4.0

‪北欧ミステリーシリーズの第一作。曰く付きの刑事カールと優しい気性のアサドが特殊な未解決事件の捜査をするバディもの。残酷な手口と暴力的な犯人像が仄暗い空気と無駄を徹底的に排除した展開に戦慄する。それま>>続きを読む

スティーヴン・キング 痩せゆく男(1996年製作の映画)

2.5

スティーヴン・キングの原作を読んだ身としては此の映画は余り怖くないホラーかなぁと思いました。

原作はじわじわと来る“痩せて行く”恐怖が有りましたが、映画にすると怖さは半減。
呪いのパイが意外と美味し
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.2

初ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーでした。ニュー・ジャーマン・シネマの旗手で幾つか気に成る作品が有ったのでオンデマンドで観る事が出来て良かった。

終戦直後、夫の帰りを待つ美しいドイツ人女性マリア
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ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

2.9

ルーニー・マーラの美しさに見惚れて視聴。ストーリーは何と無く予想通りでしたが、冒頭の運びとかベートーベンのピアノソナタ第14番『月光』の旋律がとてもしっとりする作品。聖書に日記を綴るのも印象的でした。>>続きを読む

ウォッチメン(2009年製作の映画)

3.0

DCコミック原作の映画化。思って居る以上にダークネスな内容。ヒーロー狩りと言う展開も斬新で、キャラクター其れ其れかなり濃い容姿でした。オジマンディアス役がマシュー・グードなのがかなりツボ。

HBOド
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うる星やつら 完結篇(1988年製作の映画)

3.5

うる星やつらの漫画原作最終回『ボーイミーツガール』の映画化でした。ラムちゃんもあたるも意地っ張りで周りがやきもきする感じですが、始まりの鬼ごっこに繋げる所にグッと来ます。個人的には『ビューティフル・ド>>続きを読む

うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー(1986年製作の映画)

2.5

うる星やつらのシリーズはずっと観て居りましたが、一番内容が不思議な映画でした。難解では無く、意味不明と言うべきか。序盤の掴みは良かったし、鬼姫伝説のミステリアスな方向性は面白そうでした。

押井守監督
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.2

不気味なのですが、シーンひとつひとつ拘りが有る映像。『ミッドサマー』の監督なんですよね。グロテスクな中にセンスを感じる作品でも有りました。

とても怖い映画との先入観で観たので、意外と驚きは有りません
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あるメイドの密かな欲望(2015年製作の映画)

2.4

レア・セドゥが主演と聞き、視聴。
若くて美しい小間使いと雇い主たち、雇われて居る人たち。かなり赤裸々な情事も有りますが、フランス映画らしい淡々とした描写が多いです。レアの衣装が(小間使いなのに)かなり
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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

3.2

17世紀のアムステルダムが舞台なだけにフェルメールの絵画や其の当時の生活などの描写が素晴らしい。何よりアリシア・ヴィキャンデルのフェルメール・ブルーな衣裳が美しい。デイン・デハーン、クリストフ・ヴァル>>続きを読む

隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)

3.4

観終わってみてこんなにもタイトルが不気味な意味を持つ事が分かりました。親しげに近づく隣人がただただ怖い。結構グローバルな展開になったけれど、じわじわと迫り来る恐怖には戦慄でした。

全てが計算尽くだと
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.7

今日は壮大なサーガの終焉を見届ける為、TOHOシネマズにて『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を鑑賞。J.Jはスケールの大きなシリーズをかなり慎重に纏め上げたなぁと言う心境。個人的にはカイロ・>>続きを読む

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

2.6

‪美しい患者と精神科医、双子、左右対称、二匹の猫、鏡、エログロ満載のオゾン流サスペンス。マリーヌ・ヴァクトの痩身と病的な目線。バニシング・ツインと言う人体の神秘とクローネンバーグ監督の『戦慄の絆』を彷>>続きを読む

マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!(2017年製作の映画)

3.0

俳優マイケル・ケインが案内役に成り、60年代のスウィンギング・ロンドンのカルチャーを振り返るドキュメンタリー作品。音楽・ファッションが好きな方には特に興味深い内容に仕上がってます。個人的にはビートルズ>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.0

キング原作とキューブリック版に対して配慮しリスペクトをして作られた映画でした。個人的にはタイトルの「ドクタースリープ」についての描写がもっと欲しかった(きっとキングは其処大事に描いて居る筈)。其してユ>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ 最後の5年間(2017年製作の映画)

3.8

デヴィッド・ボウイが亡くなる最後の5年間の活動に焦点を当てた貴重な映像と関係者のインタビューのドキュメンタリー作品。『The Next Day』と『★ (Blackstar) 』の時に関わった関係者か>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ 最初の5年間(2019年製作の映画)

3.8

デヴィッド・ボウイの活動の最初の5年間にスポットを当て、ボウイ本人の姿・肉声・関係者の声を編集したドキュメンタリー作品。ボウイが普通に喋って居るだけの映像でも胸が熱くなる。其処には如何にオリジナリティ>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

‪18世紀初頭のイングランドを舞台にアン女王からの寵愛を受ける為に泥沼化する女性同士の対決を描いた作品。高圧的なサラ演じるレイチェル・ワイズの実直な姿や女王役のオリヴィア・コールマンの名演技。サンディ>>続きを読む

19 ナインティーン(1987年製作の映画)

2.6

昔TVか何かで観たのですが、所謂アイドルグループの主演映画ではかなりしっかりと作られた印象。

少年隊は特に好きな訳では無かったけれどスターウォーズみたいなSF要素たっぷりの設定とフードの衣裳、刹那く
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告白小説、その結末(2017年製作の映画)

3.7

スランプに陥った女性作家デルフィーヌと彼女のファンだと主張するエルと言う女性との出会い。最初から胡散臭さが充満して居るのにミステリアスなエルに気を許して行く主人公。何せあのロマン・ポランスキー監督なの>>続きを読む

蝉しぐれ(2005年製作の映画)

2.8

余り邦画を観なくなったので評価するのが難しいのですが、とても良い映画でした。蛇に噛まれた時のエピソードを語るシーン・台詞は本当に胸が熱く成りました。

静かなる情熱 エミリ・ディキンスン(2016年製作の映画)

2.0

生前はほぼ無名で死後詩人として評価されたエミリー・ディキンスンの人生を映画化。生涯殆ど家を出ずに病気と闘いながら執筆したエミリーは世間や家族に対しても辛辣な言葉で自分の価値感を吐露する。会話は始終詩的>>続きを読む

インモラル物語(1974年製作の映画)

2.5

耽美で淫靡な短編のオムニバス形式の映画。ある意味、背徳的なエロティシズムと見映えの良い美術で構成されたものなのでストーリー性は皆無。透ける素材の衣服を裸体に纏うフェチズムさ、意外とあっけらかんと女体(>>続きを読む

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

2.9

デヴィッド・フィンチャー監督版が至高なのでどうしても比較せざるを得ないのですが、ミステリー要素よりアクション重視が高めの印象。クレア・フォイのリスベットは何処と無く上品で危険な香りがしない。スウェーデ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

JOKERが凄すぎた。ホアキン凄すぎた。アーサーのマインドとリンクする音楽がとても素晴らしかったです。

負のオーラを爆発させ、狂気と踊るホアキン・フェニックスのJOKERは、今までの得体の知れない不
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