ゑさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

4.9

濱口竜介、色んな人から勧められてはいたけど時間長いものが多いから面倒でずっと敬遠してて、これはサンクスシアターの期限切れるし駆け込みで38分ならいけるか〜と思って見た。セリフといいカットといい見逃しち>>続きを読む

ハル・ハートリー短編集(1991年製作の映画)

3.8

surviving Desire
詩的なのに小難しさがなくてユモーアとロマンスを忘れない。世の女性を虜にするのが分かる。
恋する文学教師と女生徒の話。ふたりの浮かれ具合がアホかわいい。
無音ダンスのシ
>>続きを読む

長距離ランナーの孤独(1962年製作の映画)

-

イギリスニューウェーブの代表作というイメージがあって見た。
リアリズム調作品・イギリス文化と自分が好きなものの根源がここに詰まってるんじゃないかと期待して見たけど、ここは"流れの中の一つ"として捉える
>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

"退屈"がこんなに意味を持つ映画を初めて見たかもしれない。今でこそこの国でも議論され始めてることな気がするけどこれを約50年前に主張する姿勢と手法のかっこよさがやばい。正気の沙汰じゃない。スタッフにも>>続きを読む

落下の王国(2006年製作の映画)

4.2

石岡瑛子展きっかけで見た。
あまりにも各所から美しいと聞くからアート系の映画かと思ってたら意外にそうでもなくてエンタメとしても普通に楽しめる映画だった。洗練された御伽話。
中東?西洋?みたいな感じでど
>>続きを読む

PORNOSTAR ポルノスター(1998年製作の映画)

4.7

当時オードリーがこれ見て千原ジュニアは強いし怖いしやばい、テレビのヘタレはビジネスだと思ってたらしい。わかる。そのぐらいの説得力がある。ジュニアの魅力をここまで引き出せる人なかなかいないと思う。鬼丸さ>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

3.8

エンタメとジャーナリズムを両立させている邦画作品で近年稀に見る最高打点の興行成績なのでは!?この内容で資金集めてきたプロデューサーの手腕が本当にすごい。日本映画史きちんと知らないから、過去にそういった>>続きを読む

アイアン・ジャイアント(1999年製作の映画)

4.7

手書きのタッチもお話も好きアニメ。けど今見たら眩しくて色々キツそう。泣きたい時に見るか〜

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

これは意図的に二重構造なの?それとも偶然?
見る人によって純度100%のラブストーリーだったり、皮肉たっぷりの嫌味映画だったりと印象が変わるのがおもしろい。
何も手に入れられなかったふたり。ふたりで綺
>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

特に私の1世代上のための映画なんだろうなこれは。とはいえアメリカの広大な景色がずっと心に残ってる。母親に見て欲しくなった。

白いリボン(2009年製作の映画)

4.9

この人の画角の割り方大好き。嫌な部分をずっとネチネチ描くからそれも好きだけど、見る時を選ぶ。元気な時にだけ見たい。

カラスが多すぎる(2016年製作の映画)

3.7

序盤エドワード・ゴーリー…?と思ったけどゴーリーより説教じみている点では希望があるかもしれない。カラス=人間みたいなことなのかな。人間が多すぎるから憎しみの連鎖も終わらない。この思想が強く伝わるのも怖>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.8

女子高生妊娠中絶ロード?ムービー。主人公といとこちゃん2人の距離感がベタベタしてないけど信頼はある感じですごいよかった。
ただクソ男しか出てこんから、男性が見たらどう思うんだろうとは思った。(ナンパ男
>>続きを読む

No Return(2021年製作の映画)

3.0

吉田大八の脚本作品初めて見た。原作ありきの商業監督ってイメージだったから、彼のパーソナルな部分に少しだけ触れられた気がする。錦戸亮が歌も楽器も芝居もできるマルチプレイヤーだから、あまり制限がなくていつ>>続きを読む

8 Mile(2002年製作の映画)

4.8

まじでいいなこれ元気出る。1人だけ進路決まってない、友達全然いない、袴もドレスも着れない、でもlose yourselfがあったから卒業式行けたの思い出した。エミネムかっこいいのほんとの意味がわかる。

哀れなピエロ(1892年製作の映画)

3.0

世界最古のアニメ?(アニメの定義がむずい)。絵が動く!ビックリ!時代の作品なので動きとかそこまで滑らかではないけど、ビジネス的な発明というよりもレイノー本人が動く絵をどうしても見たかった、作りたかった>>続きを読む

BLUE ブルー(1993年製作の映画)

3.9

デレク・ジャーマンの遺作。ブルーの色調は画家イヴ・クラインのオマージュとも言われてるらしい。
終始ブルーの画面という謎映画として認知されてることが多いけど、何故この方法なのかを辿ると謎映画でもなんでも
>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.6

9.11後のNYにとって、このニュースがどれだけ人を勇気づけたかみたいなところ、あえて映像ではなくセリフで伝えてるところが好きだった。映画にしては地味な印象だけど、登場人物たちの激情を静かに描いてるの>>続きを読む

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.1

2000年初期日本の女性が抱える苦しみがじわじわと滲み出てる。弱者という立場に慣れきってるそれまでの女性たちの背景と新しい社会の風潮で折り合いのつかないどっちつかずのモヤモヤしたこの感じ。ただそれを提>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.0

パリジェンヌのような洗練されたお洒落なファッションと小物たち。映像がもう分かりやすくズバ抜けて綺麗。彼のどの作品見てもこれドランでしょ?て誰もが分かるような個性的でロマンチックな世界観。この年齢でこの>>続きを読む

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.8

ジョジョ・ラビットをたくさんの人が気軽に見れてるのはたぶんサムロックウェルに自分を投影しないからだよな、と。自分も戦争時代を生きるかもしれないという考えはあっても、殺し殺される、闘う立場の人間になるな>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

こんな社会能力ある人たちがお金得られないってどんな世界だよ。それが一番怖えよ。私ならすぐのたれ死んでるわ。
モールス信号男、もし日本版するなら麿赤兒にやってほし〜

無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

4.0

京都filmexにて。
台湾の聾唖学校で起こった実際の事件がモデル。監督は女性で初の長編映画。台北映画祭のオープニングで上映された。新人がオープニング上映は異例。

俳優は実際の年齢よりは少し上の高校
>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.8

スケボーカルチャーにも90年代アメリカにも全く縁がないので懐かしさとかむず痒さとか何もなく、ただただ新しいものとして受け入れてしまった。おしゃれでかっこいい〜!レイかっこいい〜!流行って巡るんだな〜!>>続きを読む

華麗なる晩餐(2008年製作の映画)

4.3

ドゥニ・ヴィルヌーヴの各地映画祭からの折り紙付き短編と聞いて見たけどちょっと待ってなにこれ(笑)
セリフほぼ"next floor"だけ、ひたすら続く食事シーンは全く食欲をそそられない、なんかもうめち
>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.0

イリノイ州のラストベルトで生活する若者3人を追ったドキュメンタリー。mid90sのフォースグレイドはここにいたのか。監督ビンが優しくて周囲の人との信頼関係とか愛情が画面越しに伝わってくる。生きるとはど>>続きを読む

(1954年製作の映画)

4.8

フェリーニ最後のネオレアリズモ作品、らしい。ネオレアリズモ、多分私の好きな感じだろうと予想はしてたけどドンピシャだった。無防備都市と自転車泥棒もはよ見ねば。

登場人物たちの異端としての儚さが美しく現
>>続きを読む

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.8

かなり乱暴な言い方すると、いつの時代も女は我慢?
厚い肉のかたまりが強火でも弱火でもない一定の温度で焼かれるのをただジワジワと待ってる、みたいな印象。今まで辿ってきた西部劇のような正義不正義はどこにも
>>続きを読む

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.5

友情の終わり。この2人、多分もう二度と会うことはないでしょう。どこでとは説明しがたいけどそれがわかる映画だった。最後のカートのシーンが残酷すぎる。家族がいないからこそフラフラするんだ。あれこそ多くの人>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.8

ドラムのシーンかっこよさ。ハイウェイのロングショット。なんとなく気怠さを持った南国の風が吹くマイアミ。シーンのつながりを見せるようなブルー。コージーのシャツ、アイシャドウ、リーのパンツ、車、お店。セン>>続きを読む

マルチュク青春通り(2004年製作の映画)

4.3

1978年韓国が舞台の青春映画。韓流ブームにのったアイドル映画として売り出されてたっぽいけどただのアイドル映画じゃないと思う。
監督の自伝的ストーリーらしく、人物描写とエピソードの重ね方がうますぎてこ
>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ノーラン作品のメンヘラキリアンマフィーが大好きなんだけど今回はキャストにいなくてちえーと思ってたら、セイター…お前………!!!世界の命運すら手にできてるのにたった1人の女の心を掴めない不器用さと愛の重>>続きを読む

Barres(1984年製作の映画)

4.5

無賃乗車攻防戦@フランス
しゃれててファンキー