hydrangeaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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インターステラー(2014年製作の映画)

3.6

5次元に関する理解は深まらないが、描写で感じることはできた。
2001年宇宙の旅を踏襲した美しさと静けさ。
でもSFというより父親と娘の物語。息子のティモシー・シャラメが全然冴えなくて草

荒野の用心棒 4K復元版(1964年製作の映画)

3.8

黒い馬に乗っての登場シーンですでに痺れた。

イーストウッドの佇まいのスマートさよ…
帽子、ポンチョ、ムートンベスト、青いシャツ、くわえ葉巻、衣装係が神✨
砂の舞い上がる大地にも、白い漆喰の壁にもよく
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秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

2.6

生きる速度に緩急はつけられず、自然の法則に従うしかない焦ったさ、やるせなさよ…
彼らをつつむ空気、世界、宇宙の悠然さとの対比が常にある。

とはいえハッピーな物語だと思う。だって第一章でふたりは悪天候
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.7

ばら撒く薬瓶も処方箋もフェイクなのがダサいと感じる。パフォーマンスだとしても、今のアートなら本物を手に入れてやるべき。
彼女の作品自体は好きだし、当時のニューヨークのサブカル的な感じよくわかって面白い
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リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング(2023年製作の映画)

3.6

リトル・リチャード無くして現在のポップミュージックはないことは知っていたが、人生そのものが並外れていた。
差別対象の黒人であることに加えて、悪魔の音楽ロックンロールの創始者、オネエ系のゲイ&クイアで女
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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 4K復元版(1966年製作の映画)

3.8

オープニングの切り絵と写真のコラージュ(いちいち発砲付き)がかっこいい。
アップと遠景のさじ加減が、もはや様式美になっている。
善玉、悪玉、卑劣漢の3人ってことになってるけど、主役は卑劣感のトゥーコ。
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インセプション(2010年製作の映画)

3.6

覚醒状態で客観視すると、みんなぐうぐう眠っているだけという…
夢の中に夢があり、さらに…という展開は、合わせ鏡のように無限に続くな…
しかし操作する機械はメカニックだし、みんなコードで繋がれてるし、未
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メメント(2000年製作の映画)

3.7

自分の感情で事実を曲解して記録して、未来の自分はそれを信じて行動する。記憶は自由だけど記録の捏造はいかんよね。

用心棒(1961年製作の映画)

3.6

みんな愛嬌があって、なんだかほのぼの。殺戮場面も全然むごたらしくない。
引きで大勢の男たちがズラッと並ぶところとか、かっこいい。チンピラたちのファッションもオシャレだ。

パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

3.8

フランスが舞台のドイツ語の原作をフランス語訳で読んで、英語で演じられるこの映画を日本語字幕で読むという、私的には脳内4ヶ国語入り乱れての視聴だったが、世界観は貫かれていた。
2時間の映画に収めるのに端
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.8

映画を鑑賞したというより、アトラクションを体験したという感じ。ど迫力シーンが次から次へとたたみかけてくるので、交感神経が振り切った。
砂虫乗りって、水上スキーみたい。ぜひやってみたい。砂歩き、実践した
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

起承転•転・転•転結な、凄まじいストーリー展開。
映像は、都会も砂漠も水中も、徹底的に美しい。
出来事の咀嚼と理解にエネルギーを使うので、視聴後は疲労感を覚えた。

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.0

ホド爺の青年期が賑々しくキッチュな深淵さで描かれている。周りのキャラも魅力的だし、繰り出される詩的な言葉の数々がじわっとくる。何度もでも観たい。流しっぱなしにしたい…
にしても、本人役も父ちゃん役も息
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

設定が複雑そうなので、迷子にならないように、人物や用語や権力構造など予習しからのて視聴(予習の予習?)

古くは岸田今日子の出ている砂の女という映画があったけど、砂丘は人間の底知れぬ不安を煽るなぁと思
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ハンニバル(2001年製作の映画)

2.8

ジョディ・フォスターの透明感や少女性や心の傷が、ジュリアン・ムーアになかったし…
レクターは、牢獄の中で冴え冴えする頭脳に万能感があって魅力的だったからなー
グロいのは、どこがグロいのかよくわからなか
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.8

裁判所の檻に吊るされた警官は鴻池朋子の作品かと思った…
クラリスとレクターの青い目の演技が至高だった。クラリスの碧眼は一抹の暗い過去を秘めつつも純粋性の象徴だと感じたし、レクターの碧眼は深い洞察の眼差
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ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

4.0

ホドルフスキーが考案したサイコマジックという心理療法のドキュメンタリーなのだが、「リアリティダンス」の闇が怖いなら闇になっちゃえ親子とか過去作品のシーンもたくさん出てきて、楽しめた。
結局、彼が撮って
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

主人公は少年と犬!

どうして検事があんなにサンドラを犯人にしたがっていたのかがわからない。弁護側にとっては、自殺説しかサンドラを救う方法がないわけで、息子が話をその流れに持っていくのは、人生の自衛策
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マルタの鷹(1941年製作の映画)

3.4

ブリジットが全然魅力的じゃないし、主人公もそれほど彼女に惹かれている感じはなかった。ので、ファムファタールって言うのは大いに疑問。秘書のエフィの方がずっと素敵。
とはいえ、主人公スペードの淡々と落ち着
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現金に手を出すな(1954年製作の映画)

3.8

来客用のパジャマやタオルや歯ブラシが用意されているところ、フランスだなぁって思う。
フランスのラスクは食パンを焼いたようなもので、ナイフで塗って食べているのはパテ。
ダメな友達を見捨てない、全力で守る
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.2

チャーリーの首がぶっちぎれたところがクライマックス。あとは兄ちゃん、気の毒だなとしか。
ドールハウスは素敵すぎる!

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

よくわからないという感想が多いが、振り返って考えれば、辻褄はピタッと合う。
全ては福祉事業を営む母親の仕組んだことでしょう。
この母親の愛が恩着せがましさで構成されている点、考察に値する。
今までの作
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

1回目は感無量という感じで見終わってしまったので、今回冷静に二回目。
脇役の人たちがすごく良い。映写技師のマックスや、高齢者施設のシスターや、海辺のコミュニティの友人や。エリセ監督というと、風景や少女
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夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

3.5

最後、夕陽に向かって歩く男と、まだ青い空に向かって死体山盛りの荷台を引っ張る馬車で去る男。
タイトルからして主役はリー・ヴァン・クリーフ。若きクリントも腕利きの殺し屋なんだけど、優しい眼差しと甘いマス
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コンサート・フォー・ジョージ(2022年製作の映画)

3.5

エリック・クラプトンの壮大なグリーフケア的ライブ。
私の心の中の、音楽でしか高揚させられない部分が、大いに温められた。
ポールがギターを弾いて、リンゴがドラムを叩いて、ビリー・プレストンがキーボードを
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ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

3.5

暗闇の演出が印象的。
ある時は人物がスポットライトを当てられたかのように浮かび上がり、ある時は画面内で重厚な額縁を作り、ある時は風景全体に心象を映すような深みを与えていた。
ラ・トゥールの絵のように。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

1度目は美術と衣装の豪華さに圧倒されて終わったが、2度目の今回は余裕をもって堪能できた。
確かにストーリーはやや駆け足感があるけれど、ベラの成長が加速していく様子は爽快だ。
その一方で、親に人体実験さ
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.5

ヨルゴスの世界の通常運転がこれ。
我々普通人と共通の感覚は、舐めてもらうと気持ちいいということに尽きる。

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

3.5

香川照之がリストラされるサラリーマンなんて、狂気しかない
いちいち挙動不審だし
線路沿いの家も落ち着かないし、くすんだ色調と不穏な空気でハラハラ感が煽られ…
役所広司の場面はもはや喜劇でしかなく…
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

ショーとしての完成度の高さに、アメリカンユートピアの原型を観る。
40年近く前に観た時は、スタイリッシュさ、楽しさ、可愛さに目を奪われたが、今回はバーンの詞の世界観にも意識が行った。厭世的というのでも
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.5

独身番長のレア様、内通者と話す時はフランス語って、フランス人にはバレても良いのか?

設定が荒唐無稽なので、その世界観に合わせて観ていくわけだが、無理設定すぎて、記憶に残りづらい。だからと言ってダメな
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光の旅人 K-PAX(2001年製作の映画)

3.4

宇宙の生命体、もしかしたらこんな形で、すでに我々と馴染んでいるのかも?

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

3.7

ティルダ様、本当に昔の絵画で描かれた人物みたいだった。美しい〜。
モロッコでのインテリアや衣装が素晴らしい。モロッコといえばダニエル・シュミットの『ヘカテ』だが、ジャームッシュの方がずっとスタイリッシ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.6

観ながら何度も寝落ちしては巻き戻し。どんだけ癒し系ゾンビ映画なんだ。
ティルダ様は未確認飛行物体が似合う。
いろんなジャンルを撮るジャームッシュはえらい。どの作品にも彼のこだわりが細部に宿っている

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

娘を嫁に出す父親の物語を繰り返し小津が描いたように、カウリスマキは冴えない男女が出会う物語を繰り返し描く。
登場人物らはおしなべて無愛想。主人公のふたりも、ほぼほぼ仏頂面。しかし行動の節々に感情は表れ
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