ノラネコの呑んで観るシネマさんの映画レビュー・感想・評価 - 87ページ目

ノラネコの呑んで観るシネマ

ノラネコの呑んで観るシネマ

バルフィ!人生に唄えば(2012年製作の映画)

4.0

耳の聞こえない心優しい青年と、二人の美女との恋と冒険。
どことなく「きっと、うまくいく」を思わせるタッチのヒューマンコメディ。
タイトルロールが聴覚障害者設定ゆえミュージカルは無しだが、他のエンタメ要
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喰女 クイメ(2014年製作の映画)

3.0

良くも悪くも三池監督らしい大珍品。
劇中劇の「四谷怪談」とそれを演じるキャストたちの現実がシンクロしてゆく。
ぶっちゃけこの二重構造のロジックが全てみたいな作品だ。
ユニークだが話自体はよく知られたお
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イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

3.8

本当にタイトルのまんまw
余計な要素が一切なくて、ひたすら巨大竜巻群から逃げ惑うクラシカルなパニック映画。
こちらとしてもストームにイン・トゥした凄いビジュアルを観たくて来てるんだから、需要に対して
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ホットロード(2014年製作の映画)

3.8

絶賛と酷評入り混じってるが、私はどちらかと言えば賛かな。
原作を読んだのは30年近く前だから細部はもう忘れちゃったけど、上手く本のムードを映像化してるんじゃないか。
思うにこの映画、原作を知っている、
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ローマ環状線、めぐりゆく人生たち(2013年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリーとして史上初のヴェネチア金獅子賞。
即ち既成概念からかけ離れた作品と言う事だ。
ローマの周囲を永遠に巡る環状高速道路と、その沿線に暮らす人間模様。
カメラはただひたすら市井の人たちを観
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サンシャイン 歌声が響く街(2013年製作の映画)

4.3

スコットランドの田舎街、リースに暮らすある一家の恋と人生の物語。
両親と息子、娘の三者三様の愛の行方が軽快な80'sポップスのミュージカルナンバーにのせて描かれ、あのピーター・ミュランもダミ声で唄うw
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STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

4.5

面白かったし、泣いたよ。
こんなん感動しない訳無いじゃん。
あざといとか、軽薄な企画とか批判もあるみたいだけど、どうでもいいや。
これはドラえもんで育った作り手たちが、思い入れのあるエピソードだけで作
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ぼくを探しに(2013年製作の映画)

4.3

幼い時両親を亡くしたショックで言葉を失ったピアニストが、魔女的キャラの不思議なおばさんに導かれ、封印された記憶を巡る旅に出る。
シルヴァン・ショメの初実写作なんだけど、計算され尽くした映像設計はほとん
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トランスフォーマー/ロストエイジ(2014年製作の映画)

3.7

司令官殿、カッコ良過ぎ。
いや面白かったよ。
後半舞台が香港に移るとプロットがやや雑になるのが残念だけど、前半部分は文句無し。
新キャストも悪く無かったんじゃないか。
娘の彼氏にライバル心燃やすマーク
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がじまる食堂の恋(2014年製作の映画)

3.5

沖縄の名護を舞台に、ひょんな事から出会った四人の男女の恋と嘘。
奇妙な四角関係は、やがてそれぞれの心に秘められた本当の気持ちをあぶり出してゆく。
主人公の波瑠ちゃんが良い。
ドラマ「BORDER」の監
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るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

4.7

なにこれ!
ムチャクチャ面白いんだけど。
前作からさらにパワーアップして、血湧き肉躍る大活劇になってる。
明治政府転覆を狙う志々雄の陰謀に、幕府御庭番の悲哀が絡んで、侍、悪漢、兵隊、忍者が入り乱れる怒
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ヴァンパイア・アカデミー(2014年製作の映画)

3.5

これもティーン向け小説の映画化だとか。
ヴァンパイアの学園で巻き起こる恋とイジメと陰謀と、要するにちょい百合っぽいハリポタ的世界観の青春ファンタジー。
「スパイダーウィックの謎」の監督だけに、どことな
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VHSテープを巻き戻せ!(2013年製作の映画)

4.1

フィルムを懐古する時代からもうビデオを懐古する時代に。
懐かしのVHSテープに魅せられ、愛をもって語り尽くすエンスージアストたち。
映画会社やテレビ局の支配から視聴の自由と(安価な)制作の自由を齎した
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幕末高校生(2014年製作の映画)

3.1

高校教師と生徒が幕末で勝海舟と仲良くなる映画。
石原さとみのダメ教師が、時間旅行先で教師の本懐に目覚める話としては成立してる。
しかしせっかく江戸無血開城をモチーフにしてるのに、現代人が歴史に殆ど絡ま
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.7

これは小さな愛すべき映画。
とにかく全てにおいてタイミングの悪い女、フランシス。
非モテ系ダンサー志望の27歳が人生の分岐点にさしかかり、自分の居場所を探して葛藤する。
こういう人友達にいる!とか、自
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

4.5

期待に違わぬ面白さだった。
思った以上に東宝チックと言うか、昭和のシリーズからエッセンスを抽出して、現代に組み立て直したという感じ。
特にゴジラのキャラクターをここまで忠実に設定してるとは驚いた。
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エスケイプ・フロム・トゥモロー(2013年製作の映画)

1.6

ネタ映画なのはわかってたけど、恐ろしく退屈な代物だった。
上映時間の大半は、Dワールドの中で子連れのおっさんがスケベ心丸出しで妄想しながら、若い女の子をストーカーしてるだけ。
あとは唐突に変なロボット
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複製された男(2013年製作の映画)

4.2

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督を3O(オー)の作家と呼ぶことにする。
重苦しく、思わせぶりで、驚かされる。
これ、どうオチをつけるのかとずっと考えてたけど、さすがにあの発想はなかった。
確かに伏線としては出
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プレーンズ2 ファイアー&レスキュー(2014年製作の映画)

4.4

前作より数段面白い!
農薬散布機からエアレーサーに成ったダスティが、今回直面するのはアスリートの悲哀。
故障からエンジン全開出来なくなった彼が、ひょんな事から消防飛行機になるのだけど、飛翔感のあるスカ
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

4.7

傑作だよ!
なんと瑞々しく美しい映画だろう。
正直予告編からはどんな映画なのかが全然伝わって来ず、百合っぽい少女たちの友情ものなのかと思っていたが、いやあ良い意味で期待を裏切られた。
コレは孤独な少女
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革命の子どもたち(2011年製作の映画)

4.2

1960年代末から70年代にかけてそれぞれドイツ赤軍と日本赤軍を率いたウルリケ・マインホフと重信房子。
ある人々には革命家で希望、ある人々にはテロリストで恐怖のアイコン。
そして娘を持つ母親。
数奇な
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太秦ライムライト(2013年製作の映画)

4.5

素晴らしい!
日本一の斬られ役、福本清三さん71歳にして初主演。
チャップリンの「ライムライト」をモチーフに、時代劇映画への溢れんばかりの愛に満ちた継承の物語。
決して器用ではないが、愚直なまでにド直
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.5

ホドロフスキーの幻想の故郷は、軍事政権下のチリでの子供時代。
プチ独裁者だった父は、やがて不思議な大冒険へ旅立つ。
作者のトラウマと家族の愛が入り混じり、記憶の中の懐かしい人々との束の間の邂逅は、今は
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ダイバージェント(2013年製作の映画)

3.3

最終戦争後、人々が性格テストで五つの“派閥”に選別される世界を舞台にしたティーン向けSF。
まあ明らかに「ハンガーゲーム」の二匹目の泥鰌で、教科書的にきっちり作られた物語の構造から、ちょいイモっぽいヒ
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オールド・ボーイ(2013年製作の映画)

3.5

原作漫画の、と言うよりパク・チャヌク版映画のリメイクで、お話はほぼ同じ。
筋立ての優れた作品だから、こっちも面白いんだけど、ちょっとディテールが雑なんだよなあ。
オリジナルより15分ほど短くなってるん
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マレフィセント(2014年製作の映画)

4.3

予想以上に面白かった。「アナ雪」でも描かれた御伽噺の魔女は本当は何者か、という事を前面に出して、タイトル通りマレフィセントを描く物語。
基本裏側から見た「眠れる森の美女」というコンセプトで、オリジナル
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パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

4.0

所謂陰謀論ではなく、さまざまな立場からJFK暗殺事件に関わった人々の視点で、何を体験したのかをドキュメントタッチで描く。
大統領を殺されたシークレットサービス、重責を背負わされた研修医、オズワルドを逮
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呪怨 終わりの始まり(2014年製作の映画)

3.2

まあ、筋立て的にはいつもの呪怨。
清水監督作より直接的な描写が多いけど、これはこれで怖い。
お化け屋敷ものとして、安心の納涼クオリティ。
トシオの出現バリエーションが増えて半分ドラえもん化してるのにワ
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.5

実に興味深い映画だった。
近未来、声だけのAIに恋してしまった孤独な男の話。
心って何だろう?コミュニケーションって何だろう?リアルって何だろう?色々な事を考えさせられる。
Siriさんが進化し続ける
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渇き。(2013年製作の映画)

3.8

いやあ爽快に狂ったスプラッター映画だった。
いろんな意味で前作の「告白」の対、静と動の様な関係の映画だな。
登場人物は皆、失踪した女子高生、藤島加奈子の作り出した悪夢の迷宮に絡め取られ、彼女を探す。
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超高速!参勤交代(2014年製作の映画)

4.0

面白かった。
東北の貧乏藩に突如命じられた参勤。江戸まで240キロ、タイムリミットは僅か5日。
しかも行く手には悪老中の刺客が待ち構えているというロードムービーの王道設定。
これでつまらん訳が無いとい
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あいときぼうのまち(2013年製作の映画)

4.0

1945年、1966年、そして震災を挟んだ2011年と12年。
福島県浜通りに暮らすある一家の物語を、それぞれの世代の15歳を主人公に描く。
戦争末期には原爆開発のためにウラン鉱脈を掘り、60年代には
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ラストミッション(2014年製作の映画)

3.3

余命宣告されたスパイの最後の任務。
ベッソンのプロデュースだし、てっきり娘を人質に取られる「96時間」的な救出劇かと思ったら全然違う。
これダメ親父と跳ねっ返り娘の父娘ものと、敏腕スパイの暗殺サスペン
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サード・パーソン(2013年製作の映画)

4.3

ニューヨーク、パリ、ローマ、三つの街で並行に展開する三つのストーリー。しかしある時気づく。何かがおかしいと。やがてその違和感ははっきりと姿を表し、観客を混乱に陥れる。ちょっと貫井徳郎の小説を思わせるス>>続きを読む

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