笑ってくれるのならば
笑ってみようかな
大事なものを
いつまでも
大事にできるように
新しい涙にだって
芳醇な苦み
透き通っていたとしても
いつかは誰もが
橋を架ける
自分だけの国へと
道を見つけ>>続きを読む
そんな幸せが
遥か彼方
見慣れた星の隣り
座り込んで
物憂げな点滅に沿って
何かしら
届けようとする
裸で嘘をつく
夜だったら
目を合わせなくても
息は合う
平気で夢を見る
夜だったら
手を伸ばさ>>続きを読む
温もりならば
足りている
なのにどうして
泣いている
ただ一度の過ちを
まるで伝説かのように
奉って
いつまで見惚れているの
全ては少しずつ
敢えて時間をかけて
変わってゆくのに
瞬きも忘れて
そ>>続きを読む
たった数十メートル
永遠に似た散歩
あの信号機までは
まだ夢の中
誰かが勝手につけた字幕で
誰かが勝手に涙すれば
誰のせい
あたしはまだ何も
知る由もなくて
空っぽの癖に
ただ重たいだけの体を
あ>>続きを読む
きらりと光った
あの星は未だ
瞬くことを止めない
もうきっと止められない
届きそうなほどに
伸ばした指の先
風が掠める
優しいなんて
知りたくはなかった
冷たいからって
泣いたりはしなかった
沈ん>>続きを読む
手書きの文字に
泣きそうになりました
まだあなたが
そこにいるようで
こんなことを思うのもきっと
歳のせいだといいのだけれども
それにしても
青いままの空に
似合う虹がないように
時と場合によって>>続きを読む
グラスを落として
汚したカーペットには
広がってゆく
歪なシミと
砕け散った硝子
もう今さら
慌てるようなことはない
起こったことに変わりはない
時の流れは正直で
それだけは
ただ一つ信じられる>>続きを読む
道端に捨てられた
吸い殻が唄う
はぐれ者たちのサボタージュ
続きは知らない
そこで終わったのならば
それまで
それも美しさ
巻き込まないでと
嫌がってみても
涙は出ない
嘘になるから
むしろ
ほっ>>続きを読む
笑えばいい
こんな泣きっ面を
笑えばいい
せめて大袈裟に
咲いた花の名も知らず
綺麗だからって
小さな手で摘めば
もう二度と咲くことのない
美しい花になる
忘れられない
美しかった花になる
あわよ>>続きを読む
数えそびれた
幸せが一つ
忘れられたように
ぽつんと笑った
まだ空が高かった頃ならば
憧れたままでもよかった
だから
隔たることで
救われた
そんな話もあって
懐かしさのせいだけに
奪われてたまる>>続きを読む
風が泣く
どこまでも
行けるはずなのに
今日もここで
転がる
押されてというよりは
追われて
逢いに来るのならば
もっと嬉しそうに
懐かしさばかり
独り占め
分け合ってこそだったのは
いつのこと>>続きを読む
ただ長いだけの夜に
退屈を並べて
指でなぞっては
繋げてみる
瞼で蓋をしてみるものの
却って騒がしくて
続かない
星にでもなって
空の端っこで
じっとしていられたら
なんて考えはもう
忘れます
眠>>続きを読む
家出をした涙に
今さら
情けなんて
要らなかったかな
逢いたかった
そう言うに決まっている
私もそうだから
痛みには
慣れないで
傷痕は
そのままで
心許ない時こそ
ひとりで
泣かせていておくれ>>続きを読む
鮮やかに散って
貰う喝采から
零れるほど
透き通ってしまう
特別な嘘
そんなものはないのに
身構えてくれる
手を振った
私はさようならのつもりで
たとえばそれが
違った意味で届いたとしても
この手>>続きを読む
白々しい
でも嬉しい
終わってしまうのならば
せめて盛大なうちに
夢の汀に立てば
濡れてゆく
重くなる
花束は
いつだって贈り物
だから何だか
嘘くさい
綺麗だねって一言が
上手に言えない
あっち>>続きを読む
逆立った毛が
寝癖に見えたのは
僕のせい
まだ何一つ敵わない
板の上
降りかかる
全てを抱き留める
地味な愛だが
まだ温かい
すぐに冷めてしまった
端っこの方から
先に頂く
言いたいことは言える時>>続きを読む
消えないでと
強く願うだけで
星はそっと
手許に落ちてきた
憧れまでならばきっと
眩むほどの輝きも
痛くない
あっという間を
ずっと長い間
待っていた
その限りを知っているから
何度でも
振り出し>>続きを読む
日差しの肌
広がってゆく七色
重なった所から
温かく
集まれば
また懐かしく
涙ぐむ
信じてみたくなった
ただそれだけ
夢であろうとなかろうと
私がいる
貴方もいる
変わらない中で
変わってゆくこ>>続きを読む
憧れた街に
降る雨のように
その傘が
お気に入りになる
言葉巧みに
見せる折り合い
ふたり
消えただけ
そう信じていれば
夢だって叶う
なんてね
ちゃんと笑っておくれ
いつまでも
小さき者のまま>>続きを読む
欠けた命が
片割れを捜す
懐かしく
何度も
降り注ぐ一頻りにも
優しさはあって
等しく濡れる
慎ましく
そして底から
消えてゆく
今さら
心を信じるなんて
久し振り
でも嬉しい
淋しさの中より
広>>続きを読む
粉々になった
夜を集めて
小さな瓶に詰める
ただ眺める
光りはしないが
美しい
それだけ
触れてはいけないような
そんな気がして
歪んだ硝子越しに
転がるそれを
そっと愛でてみると
名前も知らない>>続きを読む
いつまででも
泣き続けることが
できないように
ある時ふと
素に戻ってしまうもので
なすりつけ合うのは
色のない夢から
醒めたくて
一抜け
したいような
したくないような
ほらまた
迷ったふりをし>>続きを読む
僕らがこうして
生きているということは
毎分毎秒
未来を変えてしまっている
そうとも言えるような
僕の居なかった世界
君と居たかった世界
輝かしい未来の外れより
一瞬を見つめる
全体に広がる
点と>>続きを読む
願わくば
ひとりにさせて
溜め息すら
凍ってしまうから
願わくば
ひとりにさせて
優しさすら
黙ってしまうから
儚い夜の切れ目を縫って
明日を繋ぎ留めて
浮かぶ月は
ブイのつもり
あそこまでだっ>>続きを読む
選ばせない
強気な語尾で
言い負かされたら
返す言葉もない
かりそめだとしても
それはきっと
削れない大事なシーン
遠慮なく
声を上げて泣く
おいおいと
恥も外聞もなく
その背中を知っているから>>続きを読む
曖昧に傷ついては
大袈裟に泣いた
優しいのはいつだって
その見返り
星空が綺麗な帰り道ほど
長くなる遠回り
抱きしめたくなる
理由よりも
衝動に権利を譲った
その代わりに
手放すことになったとして>>続きを読む
哀しみの淵ばかり
怪しく光っては
不気味な形を
象っている
欲しくもないものを
握りしめさせられると
この手を洗い流したくなる
大事なものに
もう一度
触れられるとすれば
温もりだけでも
感じてく>>続きを読む
古い手紙には
宛名が二つ
どちらもきっと
ありふれた名前だろう
届くはずのなかった
声は瑞々しく
枯れている
色の抜けた国旗に
好きな色を塗る
忘れられるだけの驚きを
守り通せるか
そこで見ている>>続きを読む
永遠の中で
瞬いた
閃光のような
痛みに貫かれては
方向を見失った
そもそも
目的もなかったけれど
横断歩道を
踊るように渡って
向こう側へと
行きたかっただけなのに
喧しいクラクション
品のない>>続きを読む
話にならない
だから歌っていた
黙るよりも
ほっとするから
誰かのために
そう思わない方がきっと
誰かに届く
嘘ばかりだけれども
たった1%でも
想いが混入していればそれは
他にはない
オリジナル>>続きを読む
長い予告が
ようやく終わる頃
小さな溜め息は
きっと美しい
含まれることのなかった
優しさの成分にまで
触れないで
新しく語られる
言葉を遮る
四角い窓の向こうには
似た色をした空と
沈まない月が>>続きを読む
終わりから書き始めた
伝えたいことは
きっとずっと
心には決まっていたから
なのに
埋まらない空白の中
さまよう手
辿り着きたい場所ならば
知っているはずなのに
大きな遠回り
結局はまた元通り
涙>>続きを読む
麗かにしても
澄み切ってはくれない
心の隅っこには
積もる澱
濡れたまま
乾かさないでいると
癖になる
瞬く間
数えていても
いつかの話
愛らしい心細さ
それだけ
ひとりで眠る夜のこと
知らない夢>>続きを読む
青空に濡れた
瞳が揺れる
またとない機会も
逃げる波
砂浜に咲いた花
泳ぎきったところから
閃き出せば
風が歌う
メロディが泣く
憧れの途中
約束は果たされず
漂うだけの糸
夢にしておけばいいのに>>続きを読む
片手で抱きしめて
空いた手には
淋しげな花束を
ぎゅっと握りしめて
それなのに
だんまりを決め込んで
物憂げに
いつだろうと
気持ちが追い抜く
言葉とか
衝動とか
置いてけぼりのまま
だからかな>>続きを読む
その手を
必死になって掴んだことが
たった一つの
理由になるんだろう
結末は知らない
週末は遠い
だからって変わらない
愛でしたって
そりゃないでしょ
散々泣いて
けろっと笑って
もう何も信じられ>>続きを読む