oVERSONさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

4.8

停滞させないための細かい小ネタやメタネタの配し方が上手い。
停車シーンのアイデアの豊富さも可笑しい。
2024-19

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

4.0

話が転がっていかない長丁場の会話シーンが重なる前半はタルい。主人公がダンスを始めてからはテンポも良く、分かりやすく盛り上がる山場の設定も上手かった。
2024-18

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.5

会話が観念的すぎるきらいはあるが、二人のやり取りだけで飽きずに見せているのは凄い。
切り返しのテンポと、ツーショットの画を視線の変化で保たせるのが特に良い。
2024-17

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

4.6

勘違いコメディとして90分すれ違いを見せる映画かと思いきや、ギャグ的なアクシデント死亡シーンのオンパレードに、終盤は逆に正統派スラッシャー映画にシフトチェンジするという賑やかな映画だった。この構成力は>>続きを読む

ジョニー・マッド・ドッグ(2007年製作の映画)

4.2

若干単調ではあるが、ショッキングな虐殺シーンをある程度話の流れをもって繋いでいるので停滞感はあまり感じない。
ラストの希望の残し方が上手くない。
2024-15

ワイルドキャッツ(1985年製作の映画)

3.3

不良選手から信頼を勝ち取るまでや、チーム力の向上を、シーンの積み上げではなくワンシーンで見せてしまっているため、スポ根下剋上物語として弱い。
むしろ元旦那との親権争いの方がドラマ性を感じられたので、こ
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刑事マルティン・ベック(1976年製作の映画)

2.6

ヘリの爆発と群衆描写は良い。
肝心の捜査パートは、ほとんど「犯人は誰だろう」と腕組みして悩んでいるのと変わらずつまらない。
2024-13

おとなのけんか(2011年製作の映画)

4.5

ヒステリックに陥るジョディ・フォスターに油を注ぐクリストフ・ヴァルツ、という構図が面白い。核心から逸れまくって口論がヒートアップしていく様が、さながら逆『十二人の怒れる男』のよう。
2024-12

麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

3.9

後半ボガートの出番が極端に多く、三角関係的なハラハラ感が希薄になってしまっている。
1対1の長い会話シーンで画が保つのは凄い。
2024-11

プロジェクト X(2012年製作の映画)

4.5

丁寧ながらスムーズな状況のセットから結構早い段階で乱痴気騒ぎのパーティーになるので、後半息切れするだろうと思っていたけど、予想を超えるエスカレート具合で最後まで面白かった。
エピローグが2シーンくらい
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キラー・スナイパー(2011年製作の映画)

5.0

鬼畜版「家族ゲーム」といってもいい。
初っ端から終わりまで、どこにも救いらしいものが無い徹底ぶりは素晴らしい。
屋内シーンの撮影が冴えている。
2024-9

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

2.5

大人の身体に胎児の脳を移植していたことが判明する序盤のシーンが映画のピーク。
純粋な人間が見通す社会の不条理というテーマが古臭いし、紆余曲折を楽しく見せる展開や工夫もない。
2024-8

バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

5.0

記憶していたよりワンシーンが長く、主人公の堕落と破滅をくどいくらい見せる映画だった。
主人公が刑事であることを活かした最低な行為が盛り込まれていて素晴らしい。
2024-7

トゥー・フォー・ザ・マネー(2005年製作の映画)

4.0

導入部のテンポの良さが中盤まで続く。あんなつまらないオチでなければ、終盤も失速しなかったのではないだろうか。
アル・パチーノの演技力に頼らない、キャラクターそのものの強さが良い。
2024-6

ダラスの熱い日(1973年製作の映画)

4.4

盛り上げ所や山場がほぼ皆無だが、淡々とした調子で計画がスイスイ進むのは見ていてかえって恐ろしい。真相不明な事件の検証のワンケースをそのまま映画にしている強み。
2024-5

ヒドゥン(1987年製作の映画)

5.0

文句のつけようがないくらい出来が良い。設定を最大限活かすエイリアンの見せ方、寄生された人間の演技が素晴らしい。刑事とFBIの異色バディものとしてもハイレベル。オチも良い。
2024-4

失われた週末(1945年製作の映画)

5.0

レイ・ミランドのアル中らしい目の演技の素晴らしさはもちろんのこと、アル中であることに開き直りきった主人公の卑屈さが十二分に盛り込まれた脚本が素晴らしい。
2024-3

ダーリング(1965年製作の映画)

3.5

洒落た画は魅力的だけど、終盤までの主人公の行動や環境の変容にあまり広がりが無いため冗長に感じる。
2024-2

蛇の穴(1948年製作の映画)

4.3

精神疾患者の手記をそのまま映画にしたような内容で、話自体は面白くもなんともないが、語り手が感じる恐怖だけで成立しているのが凄い。
オリヴィア・デ・ハヴィランドは怯えたような表情がとても上手い。
202
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

3.3

南北朝鮮の軍事モノにしては描写がユルくて緊張感が無さすぎる。宝くじをめぐるギリギリの綱渡りにドキドキハラハラできないのが残念。
展開のテンポの良さとアイデアの豊富さは素晴らしい。
2023-173

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.4

主人公のキャラクターは強烈で良いけど、周囲の人物の一面的な噛ませ方や、展開・出来事の少なさが映画を退屈にしている。
2023-172

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

2.8

殺人鬼とジャーナリストの両面から事件を語りたいなら、法廷劇として構成するより他はないはず。全てのエピソードを等量で見せようとした結果、社会問題は描けても社会問題に直面した人間そのものを描くまでに至って>>続きを読む

レイチェルの結婚(2008年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリーリアリズムの第一人者であるフリードキンより画繋ぎが上手い。
救いを持たせたラストだったが、根本的には何も解決していないところが良い。
2023-170

フォーン・ブース(2002年製作の映画)

3.9

大都市のど真ん中の電話ボックスに孤立し、周囲を警察や野次馬に取り囲まれるという、見応えのあるリッチなワンシチュエーションもの。
途中のスリルは良いけど、結局そんなに大したことが起こっていない観は否めな
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市子(2023年製作の映画)

3.7

回想を通じて人探しが進んでいく構成は上手かった。テンポが良いし、サスペンス的にも惹きがあった。
市子の存在を社会的なテーマでしか描けていないため、キャラクターを追う面白さが持続しない。市子視点に切り返
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(2023年製作の映画)

4.2

人物の配し方が適切で、戦国ヒエラルキーの頂点も底辺も非常に良く描けている。
信長の死以降、物語の主導権を握る秀吉のキャラクター性ゆえに失速してしまう感が否めない。
2023-167

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.5

主人公とのみ時間感覚を共有しながら観ていく以上、主人公のキャラクターや変化をダイナミックに見せなきゃいけないはずなのだけど、そこが薄味過ぎる。ビル・マーレイは地味。
横位置のツーショットを多用していた
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サイコティック(1974年製作の映画)

2.4

主人公の言動があまりにもストーリーテリングから乖離しており、物語を追うことが不可能。
寄りの画力もあるし、逆のライティングももの凄く冴えているが、水平移動のカットを繋いでいるだけで、映像的な気持ち良さ
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アリバイ(1963年製作の映画)

2.8

脚本は良いのに演出が悪過ぎる。俳優には仕事人らしい無機質な演技をさせてるのに、セリフとセリフの間がツーテンポくらい長い。
2023-164

エスター(2009年製作の映画)

4.0

途中までは超傑作。あれほどズタズタになった家族の信頼関係を見せておきながら、エスターの正体が分かったところで、あっさり積み上げてきた厭さを崩してしまうのが勿体無い。
2023-163

百円の恋(2014年製作の映画)

4.4

姉妹喧嘩から始まるド迫力のオープニングが素晴らしい。
脇のキャラクターの配し方が上手いので、変化に乏しい日常の反復シーンでも飽きることなく観ていられる。
練習シーンはとても良いのだけど、いざ試合となる
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12人の怒れる男 評決の行方(1997年製作の映画)

4.0

編集のリズムが良いのでさほど気にはならないが、ビシッと決まった画が少ないのは密室劇としてもったいない。それでも緊張感は終始持続していて、脚本に恥じない出来だと思う。
2023-161

クローサー(2004年製作の映画)

4.6

四角関係っぽい展開ではあるけど、実質的には男同士の貶め合いで、それに振り回されたり突っぱねたりする女性二人はあくまで脇役といった印象。
動きの中で居心地の悪い距離感を作り出す上手さは、さすが『バージニ
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ビー・バップ・ハイスクール(1985年製作の映画)

3.9

不良モノというよりは、主人公がたまたま不良だっただけの青春コメディ。全体的に安っぽいが、長回しのシーンは空間を広く使っていて良い。
2023-159

ガープの世界(1982年製作の映画)

3.6

途中で話が見えてこない上、ドラマにもテーマにも寄らないので、観ていて迷子になる。
ジョン・リスゴーの演じた役には存在感があるものの、展開に寄与せず主人公に変容をもたらすこともない、何のために居るのか分
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ハンテッド(2003年製作の映画)

4.4

自動車学校ほどではないけど、そこそこ遠い存在にある師弟が命の奪い合いによって再び向き合うまでの話。仕事人らしく登場人物に迷いがないのが良い。
所々画の繋がりに違和感があるが、編集のテンポがとにかく良い
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