言葉の壁はダンスで越える。幕引きの呆気なさにこそ韓国映画らしさを感じるし、どこか嫉妬すら感じてしまう。
2024/03/14 1回目
【2024年92本目】
背中から湯気立つ郷愁。瀕死の教え子を車に乗せて車を飛ばすマブリーの横顔に『トゥルー・グリッド』を思い出す。
2024/03/14 1回目
【2024年91本目】
憂鬱な帰省。"故郷に錦を飾る"という呪いに取り憑かれた上京者コンプレックスをフロウに乗せて吐き出しながら、最終時にはマジックアワーに酔いしれる。
2024/03/13 1回目
【2024年90本目】
韓国のWeb漫画『始動!』を、カン・へジョン率いる映画制作会社・外柔内剛が映画化。ポスタールックのマブリーにまんまと引き寄せられた訳ですが、その実最も輝きを放つ主演パク・ジョンミンの魅力に打ちのめされ>>続きを読む
ファン・ジョンミンによるファン・ジョンミンペンのためのファン・ジョンミン映画。アンディ・ラウ主演の中国映画『誘拐捜査』をファン・ジョンミンで翻案。ファン・ジョンミン自身のキャリアと知名度あっての本人役>>続きを読む
なんかずっとちょっとだけ泣いていた。タイ・ウェスト『サプライズ』的な"習い事"で見返すカタルシス。
2024/03/11 1回目
【2024年87本目】
イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミンが繰り広げる三角関係。香港映画『友は風の彼方に』、『インファナル・アフェア』的潜入捜査サスペンス。
2024/03/11 1回目
【2024年86本>>続きを読む
現代人にとっての"アウシュビッツ"という共通認識が、家族団欒の風景を歪に屈折させる。ひたすらにホームドラマを演じる登場人物達、史実を知る我々観客。その情報差が静かに訴えかけてくる。
2024/03/>>続きを読む
空っぽの自分と、"世界"というミステリー。スマート過ぎる"ギャツビー"が全然鼻につかないスティーブン・ユアンの爽やかさ。
2024/03/10 1回目
【2024年84本目】
川端康成『雪国』よろしく、トンネルを抜けるプロローグ。社会に揉まれ、やがて男性性を肥大化させてしまう優しい青年の末路。
2024/03/08 1回目
【2024年83本目】
パク・チャヌクが公言している参照作品の一つヒッチコックの『めまい』よろしく、ファム・ファタールの映画。"悪女"と出会った男性が破滅するかしないかサスペンス。波にさらわれるように静かにジリジリと全てを失>>続きを読む
ファン・ジョンミン鮮血のスケートショー。監督キム・ジウンの西部劇偏愛を随所に感じる。
2024/03/06 1回目 4K
【2024年81本目】
窓を開けて半身乗り出すその動作に、ここではない何処かへの逃避願望が垣間見える。映画を観ることもまた彼女にとっては同義なのだろう。
2024/03/06 1回目
【2024年80本目】
ホン・サンスのミューズ、キム・ミニの振り幅。現在→過去→現在という『JSA』と同じ構成。
2024/03/06 1回目
【2024年79本目】
パク・チャヌクによる"復讐三部作"三作目。三部作の締めくくりであり、美しく強かな女性主人公は『お嬢さん』へと繋がっていく。豆腐に始まりケーキに終わる、その純白とは対照的に鮮血と口紅が只々鮮明に脳裏に焼>>続きを読む
北緯38度線に分断された男達。泡沫の日々。一寸先は闇。大衆向け作品すら難なく撮ってしまう鬼才パク・チャヌク。
2024/03/05 1回目
【2024年77本目】
鑑賞前は少々大仰に感じたタイトル。いやいやこれはソウルメイト。
2024/03/04 1回目
【2024年76本目】
アフリカン・アメリカンのエンタメでの消費のされ方に疑問符を投げかける。ネクストステップのための重要な布石。
2024/03/04 1回目
【2024年75本目】
誰にも自分の苦しみを理解することはできないという孤独さと閉塞感。あることがきっかけで堰を切ったように溢れ出す。
2024/03/03 1回目
【2024年74本目】
スパイ映画もとよりダニエル・クレイグ版『007』のカウンターとして作られた『キングスマン』シリーズ。それのさらにカウンターというか自己批評をしているのか。ヘンリー・カヴィルの角刈りにツッコむ暇もないほ>>続きを読む
社会性を盛り込みつつ、重くなりすぎない。ウィットさを抑えて、とにかく笑える快活なコメディ。90分台でしっかりとまとめてくる手腕。恐らく監督の資質に最も適したスケール感。タイカ・ワイティティにはこのサイ>>続きを読む
「フィルムのファースト・レディ」ことベティ・デイビスの眼に殺される。
2024/03/01 1回目
【2024年71本目】
自国に対する気づきを与えてくれるのは日本人ではないというのは常で、無性に嫉妬してしまうのもまた。
2024/02/29 1回目
【2024年70本目】
"不良青年"の生誕。得体の知れない者と対峙せざるを得ない大人達の"未知との遭遇"
2024/02/28 1回目
【2024年69本目】
"全てのかつての天使、特に安二郎、フランソワ、アンドレイに捧ぐ"
2024/02/27 1回目
【2024年68本目】
法廷劇。いや、法廷が夫婦の生態を暴く解剖劇。落下という物理現象が示すのは、社会的地位の失墜、夫婦関係の崩壊。そして逆説的に浮かび上がるのは、共謀関係にも似た親子関係の再構築。
物語の終着=裁判の判決>>続きを読む
香港のブルース・リー、ジャッキー・チェン、日本にも勝新太郎や千葉真一など主演・プロデュースを兼ねるアクション俳優の系譜はどうやらアジア圏に集中しているらしい。シリーズ3作目にしてついにマ・ドンソクが製>>続きを読む
これは集大成か、回帰か。ゴダールが今世に残した最後の”映画”。そのたった20分に、この作品は何者か。ゴダールとは。映画とは。膨大な量の疑問符を抱えてエンドロールを傍観することになった。
マルクス的共>>続きを読む
アメリカ、ミッドウエスト。67年。ユダヤ系コミュニティ。コーエン兄弟十八番の"不条理"がラスト目に見える形で結実する。
2024/02/22 1回目
【2024年64本目】
災難の数珠繋ぎ。紆余曲折の末のアイデア(消去法)で選ばれたという必見のラストショット。
2024/02/22 1回目
【2024年63本目】
『ハイキュー!!』を観るたび、バレーをやりたくなる。それは、何かを始める時の初期衝動或いは楽しさに気づく最も尊い瞬間が描かれるからだと考えます。本作は孤爪研磨の物語として語り直すことで、よりそれがエモ>>続きを読む
監督がこれまで描き続けてきた”家族の呪い”の変奏。たった6分の短編『Beau』を3時間に拡大することによって得られた終わらないカフカ的不条理という地獄。
自身のトラウマをセラピーするための創作、恐怖>>続きを読む
因習村ホラーへの期待を裏切る不意打ちの二幕目、”舐めてた相手が実は殺人マシーンでした”モノの変奏。対になるOPとEDのスマホカメラ映像のカタルシス。監督・阪元裕吾十八番の本格アクションの連べ打ち、監督>>続きを読む
アラスター・グレイの挿絵の世界観とヨルゴス・ランティモスの描くダークな童話的世界観が柔和する奇妙なお伽話の世界へ。見たことありそうで無い世界を独特のタッチで表現していた原作小説の挿絵の雰囲気を見事に映>>続きを読む