キレの良い演出、斬新な構成、とめどなく溢れ出るクソの如き無駄話。タラ映画の原点を劇場で観れて感謝。
途中に出てくるメンター的なばあさんがすごく良い。あれくらいの余裕を持ちたい。
緊張感のある筋書きから紡ぎ出される、
ゆったり、まったり、ほっこりした映像。
意図的にシリアスさを排除しているように見える。異性の描くブラザーフッドにちょっとのれなかった。
見当識がなくなっていく妻の徘徊や、その妻をめぐる停滞した話し合い、孫の癇癪、夫の持病の発作。そういった負の時間を執拗に、延々と映し出し観てる側の精神を抉ってくる。
症状が進行するにつれ、後ろ向きになり>>続きを読む
スーパーでの客同士の阿鼻叫喚から、そのまま警備員や保安官も入り乱れての凄惨酸鼻の殺し合いを少し期待してしまった。
ガンマニアの人とか主人公の父親など普通に良い人もいたり、現代社会の技術や文化をギミック>>続きを読む
パラダイスの夕暮れの頃から何も変わっていない。同じ空気感。これは凄いことだと思う。フィンランドの風土のせいかもしれないけど。
ただ今作では今までにない監督の明確な怒りを感じた。
この主人公は強い意志をもって行動している。誰も見てなくてもきっちり仕事をこなし、開店と同時に銭湯に着き、土砂降りだろうと馴染みの店で一杯やる。音楽や文学も現実逃避のアイテムではなく、日常の一部として溶>>続きを読む
昔この映画を観た時はイーニドに嫌悪感を覚えた。今回久々に観てみて、イーニドにより嫌悪感を覚えた。イーニドは絶妙なツラをしている。イーニドがスカヨハだったらイーニドにはならないだろうと思う。イーニドもそ>>続きを読む
必要以上に映さず、不必要に語らない。後半に進むにつれ絵空事のようにふわふわしていた映画の輪郭がはっきりしてきて、話が現実的なものとして重さを伴いこちらにのしかかってくる。初めは背景のようだった少年が、>>続きを読む
見終わったあと、それぞれの役者のインタビュー記事を見てまわりたくなるほど、皆さん生き生きと演じていてやっぱり役者からしても特別な監督なのかなと思う。
加瀬亮はアウトレイジビヨンドでは無理して凄んでいる>>続きを読む
なんか美談みたいな感じで終わってるけど、結果だけ見てみるとマフィアの男が警察の立場を利用してのし上がったという風にも見えるのが怖い。それも含めて自分の道は自分で選べということなんだろうけど。警察に入る>>続きを読む
すごく勿体無いなと思った。それぞれのキャラクターは立っているのに尺が足りないせいで生かしきれていないように感じる。
ゲゲ郎も約束を反故にする水木を何の咎めもなく助けるのはさすがに人間味が無さすぎる。幽>>続きを読む
空気を読まず素直に生きる窪田正孝に憧れるようなことを松岡茉優は言っているが、割と彼女自身も素で生きているように思う。助監督に普通に反抗してるし。反対に窪田正孝は芸達者ゆえに彼がイメージする純朴な男を演>>続きを読む
銀座のシーンの熱量が後半にもう一度あったらこの映画に対する印象もだいぶ違った気がする。
人と話をする時、会話のグルーヴ感が合うとその人ともっと話したい、もっと一緒にいたいとこちらは思う。しかし、相手はただ気を遣ってこちらに合わせているだけかもしれない。
好きな人だから嘘をつく。何とも思っ>>続きを読む
名前だけ知っていたドニーイェンのキレの良さにびっくりする。正直キアヌの数倍動けていると思う。
映画みたいなゲームは映画を観れば良いし、ゲームみたいな映画はゲームをやってれば良いな、とキアヌが敵から奪っ>>続きを読む
銃撃シーンが二回くらいしかない。しかしその数少ない場面の乾いた空気感がとても良くて、この感じでアクション映画作ったら傑作ができるんじゃないかなあと妄想する。
斬新な表現で退屈はしてなかったはずなのに、気づいたら寝ていた。潜在的な催眠作用とかあるんじゃないかこれ。
女々しさが無い。安っぽい感傷もない。男子の単純さとおっさんの寂寥感。フィクションにおけるリアルな戦車アクションからの、解放、跳躍、荒唐無稽な肉弾戦に単純な男子のごとく熱狂する。期待値の低さからの爆上が>>続きを読む
全てが終わった後の、水道橋博士のセリフ。しかし、だからといって自らの行いにほんの少しでも疑問を持つという脳の隙間すらなかったんだろうか。考えることをやめた人間は恐ろしい。
恐怖という感情の意味を考えさせられる。何かがいる気配、徐々に蝕まれる娘、常軌を逸した治療。二人の神父がへとへとになりながら除霊する頃には何かもう絶望的な気持ちで画面を観ていた。色々な意味で畏怖の念を抱>>続きを読む
是非の基準が曖昧、というかこちら側の価値観では到底測りきれないカオスな世界のなかで、常に具合と機嫌が悪そうなヴィゴモーテンセンが寄る辺なさそうに存在している。そんな彼が、浄化されたような恍惚の表情を浮>>続きを読む
主役の女の子の太々しさと絶妙に憎らしいツラから、どんなことをやらかすのかと楽しみにしてたら普通の良い子ちゃんだった。
そして彼の行いはイノセンツでは済まないと思う。
サイモンペッグ老けたなぁ
些細な場面の映像表現をやたらこだわったり、BGMで遊んだり、間抜けなキャラと間延びした展開が続いてロバートアルトマンの映画だなぁと思いながら観てると、ラストの急転直下の開き直りからの主人公の切り替えの>>続きを読む
観てるこちらの頭がおかしくなったんじゃないかと錯覚させる感覚。一度じゃ把握しきれないのでまたみたいかと言われると、みたくはない。退屈ではなく危うさ的な意味で。
冒頭のシーンで、ここに来て新機軸かとテンションが上がる。そこから既視感のあるキャラと表現が続いて平熱へ。後半は巷に蔓延る量産型の表現に敢えて乗っかってみた、みたいな感じがしてテンションが下がる。
ビデオの中で生き続ける。ビデオの中で再生する。ビデオ再生。
思ったことをそのまま口にする的なノリで映像化しましたみたいな強引さが見てて楽しい。
好きだったものが異様に持ち上げられすぎて好きじゃなくなっていくあの感じ
前作はスピルバーグの革新性、今作はスピルバーグの残虐性、と続けてみることで監督の人間性が垣間見える。