RIOさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

5.0

籠められた祈りの炎の形
静かなもの 激しくも燃え上がる

頻繁に天高くから雷鳴が轟く
その響きを聞く度に神様のような高い存在を感じた
これはラストに水溜りに映り込んだ3本の柱でも同じように
「お前が存
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CREATOR(2021年製作の映画)

3.6

クリエイターの脳の作り方

たくさんの小さな分身
芽が生えて すくすく育ち収穫時

机上の上の異形の訪問者に
アイデア + アイデンティティを奪われて良いのかっ 短い時間に個人と社会の大きなやり取りが
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.8

初海の無理に笑う顔が可愛い

突然居なくなった人
向き合うことで前に進める

息子を亡くした母親が人生は多くのものを得るのではなく失っていくことなんじゃないかと言ってたのは哀しみの深さを伺える
不思議
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Here(2023年製作の映画)

3.9

風の谷のナウシカに似た感性豊かなバス・ドゥヴォス監督

自然界と自然を破壊しながらも生きるものの共存している姿が描かれていた
建設現場で働く男と苔の採集している女が同じ時間を持つ

被写体が聞いている
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トロン:レガシー(2010年製作の映画)

3.8

全員発光体で誰もがDaft Punk⚡️

謎の失踪を遂げたケヴィン・フリンはエンコム社のCEO
息子のサムが昔の父親と同じ運命を辿る
ジェフ・ブリッジスの顔がやや変なのは悲しくなる どうも35歳のフ
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トロン(1982年製作の映画)

3.9

「ライトサイクル」が可愛い
細いカーブした道を3台が並んで走る
ライトスティックを握り前に屈むと体ごとバイクに変わる結構なハイスピード感を味わえた

ギリシャ彫刻な雰囲気を放っているグレイカラーに光の
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.5

全部オダギリジョーのせい

人と人の繋がり
繋ぎ目は何処なのか

探偵がそれを言ったら味気ない
千羽鶴とか他にも盛り盛り過ぎて余韻がない
見方をコントロールされそうな感じがしてならない
富士山とか伏線
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袋小路(1965年製作の映画)

3.8

11世紀の古城から吹く風は湿っていて
その島で何かを待っている3人を見ていて「ゴドーを待ちながら」の雰囲気だなと考えていたら観られた方のレビューに*作品はサミュエル・ベケット演劇から構成を着想している
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反撥(1964年製作の映画)

3.9

暗いな 暗いぞキャロル

凄い空虚感にパサつきが目立つ
カトリーヌ・ドヌーヴの髪も手に持ったパンやエステのマダムの肌までがパサパサ

キャロルの友だちは水滴の音
渇いた気持ちを宥めて静かに話を聞いてる
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彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

3.7

切実な部分に思いがけなく触れてしまった時
知られないように大切に仕舞っていたもの
内容に関係なくそれはきっと純粋なもの
落ち込むだけのクレールが言えない秘密を知った事で良く変化したのが何よりもの証拠
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.7

観て数日が経ってから
哀しみが込み上げてくる

星を見失いそうだ

あまりにも唐突に起こる理不尽
あまりにも乱暴に訪れる人達

最悪の最高悪
上には上がいます

1日1日と深まる
いつもの毎日とは違う
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紀子の食卓(2005年製作の映画)

3.7

鞄に入れなきゃならない1番必要なものって

何でも代理を持ち出せば心残りは果たせるのかな そして替わりに受け取って貰った所で本当に思っていたものは何処へ行ってしまうんだろうか
行き場の見つからない苦し
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SF サムライ・フィクション(1998年製作の映画)

4.0

抜群なオープニングから掴まれる
お腹に響いてくる和太鼓は堪りません

無理してでも天井裏から降りてくる忍び谷啓の影丸が毎度ちょこっと良い
音楽使いはドラマチックでもあって色の世界を与えてた モノクロに
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オアシス(2022年製作の映画)

3.8

仲良きことは
美しきかな

考えを同じにした人は
いつまでも大切な人



…「Raphaël's Song」Louis-Joseph Cliche

ROOTS,ROCK,REGGAE 〜ルーツロックレゲエ〜(1978年製作の映画)

3.9

外は雪

ジャマイカ☆ジャマイカ
キングストンの道を通りスタジオからスタジオへ レコーディングとセッションの嵐
映像の迫力はどこまでもがあぁ大好きです
私の同級生がハマって永住してしまう気持ち分かるよ
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NIMIC/ニミック(2019年製作の映画)

3.6

アッバス・キアロスタミ「トスカーナの贋作」の他人同士だった男女なのに
話は簡単に通じるし短時間でまるで長いこと一緒に生きてきた夫婦にしか見えない2人

と同じ意味に感じました

現代人の平均化☆一律化
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

憧れに向かっているから全力で応援しちゃう
ヤンがガンガンに抜き去ってゆくのは快感でしかない

なんだかウルルルするとこが多かった
お父さん好い人 そう自分の夢を叶える
大きな夢 自分の胸のうちで描いて
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ライズ・オブ・ザ・フットソルジャー オリジンズ(2021年製作の映画)

-

玉砕でした

ヴィニー・ジョーンズだけの
それだけのもの

全然知らないオジサンを観るのは辛い
前髪パッチンのカール あれはなかったです

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.5

U-NEXT にまた戻ってきたジム・ジャームッシュ

人生の半分は夢の中

日本から持ってきたプラムが黒っぽい緑色が何だろう 見たことない
永瀬のライターを上に投げて胸ポケにシュッて入れるの素敵だった
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遠い声、静かな暮し(1988年製作の映画)

3.9

宝石のような始まりは眩くて
だんだん色が褪せていく

渡れないぐらいの対岸を目掛けて溺れながら泳いでいる

すぐに怒る父親がXmasの夜 仕度が遅いことに対してなのかテーブルクロスをワナワナ掴んでめち
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鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言(2011年製作の映画)

3.8

南に育った木は南に立たせ
北に育った木は北に立たせる

平安まではそうしてきたものを室町から無地が好まれ始めて木の持つ目によって立たせる方角を変えていったことが建築が長くもたなくなった理由としてある
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天空の草原のナンサ(2005年製作の映画)

4.0

まるで別世界です
痺れました

ナンサが洞窟で見つけた白い犬にツォーホルと命名
狼を寄せ付けるといけないから捨ててくるんだと繰り返し父親から怒られても離したくない
ナンサがツォーホルと一体化するほど大
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.6

レナ・ヘディの美しさがまだ姿が見えてないのに 予感だけで既にあぁmamaとうっとり

パンダの小道具が小さいからアクションが纏まってしまって勿体なかったけど
笑いながら殺されていく3人衆は面白かったで
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127時間(2010年製作の映画)

3.6

大地の裂け目に置き去り

痛過ぎて暴れた涙出た 私には出来ない事だな
人間として根本が違う
やり遂げたという事実が凄い

まだきっとどうにかなる
残酷に過ぎる時間 遅ければ全てを失う
息のあるものに留
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

3.8

市原悦子にしか出来ないなぁ 毛糸の帽子が可愛い
林遣都の眼も大きくて怖かった

しゃぼん玉というのは
思いがけないもの
目の前に現れては消えていく
喜びのようなもの
それは消えていくけど後から後から現
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.7

トラックのサイドミラーに映り込む景色まで素晴らしい
緑が豊かなテヘランのコケルという村
車が通れないと頼んでも道路を私物化してのんびりと仕事したりおおらかさは全開

映画を作る為に選ばれる青年
女子の
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ボス・オブ・イット・オール(2006年製作の映画)

3.7

自分が会社のボスだと言えないラウンに雇われた売れない役者
ボスに成りすまして会議に出たら神経過敏でいきなりグーパンチをお見舞いするスタッフも出てくるし殆どみんなが変わっていて面倒くさい

表情を捉える
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.8

あなたの姿がなくても気配を感じる

やや水が濁ってはいるものの
苦しい閉鎖的なシリンダーがイライザの優しさで一変する

偏見に満ち溢れてました
理解できないものには口を閉ざし遠ざけてしまう

何も知ら
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新宿マッド(1970年製作の映画)

3.7

息子の仇をとるために執念で新宿を探し回る1人の男

アパートの一室で息子は何のために誰に殺されたのか 深入りし過ぎていると新宿マッドが父親に接触してくる

今をしっかり捉えてはなく革命のための革命と仲
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夏の夜の夢(2014年製作の映画)

4.5

目が醒めてしまえば夏の夜の夢

アテネの森にはたくさんの妖精たちが棲んでいる

舞台で大きな役割を持っていた大きく波を打つ白い布はとんでもない表情を表す
シェイクスピアの戯曲をテイモアが視覚的に奥行き
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セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)

3.9

描いてみたいのは世界の深さ
空気の流れや太陽の熱 岩山の若々しさ

セザンヌが見たであろう絶景が続く
「サント・ヴィクトワール山」

りんごで世界を驚かせたい

イタリア移民としてフランスに渡ってきた
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Ribbon(2021年製作の映画)

3.6

色とりどりの紐に押しつぶされる
絵筆に絡まるリボンは天使のように励ましもするけど刃物になって突きつけてもくる

ノンちゃんがぐいぐいくるのが印象的
玲奈という名前の音がとても可愛い

芸術は生きていく
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恐怖分子(1986年製作の映画)

3.6

恐怖分子
—— テロリスト

変化の起こらない毎日
何も変えられない自己を新しくするため
の過激な暴力行為に訴える
政治的な目的など全く無しに

関連する人物は琥珀色に照らされている
明かりに包
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

3.6

だれもかれも眼鏡が大きい

誰も自分を必要とされる所にいる
その支えはしっかりしてるとは限らない
ちょっとした隙間に崩壊する力が支配する

アジンは自分の居場所を探していた アリョンもそうだったように
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.8

1/26 満月「ウルフムーン」の前夜には3つの時代の3つの花の物語

古代エジプトを象徴し*永遠の命* 神聖な 睡蓮
フランスに自生して*希望* *勇気*を表す蒼い花ゲンチアナ
美しさと甘い香り高いト
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スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)

3.8

憧れる人に近づきたい
パンにはお揃いのいちごジャム

木になったラファエルだってカッコ良い
どこか物悲しげな大人の男性に一目惚れしてしまったスザンヌの唐突な質問
唯一聞ける大人の男性が父親で このお父
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