otomさんの映画レビュー・感想・評価 - 53ページ目

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ペコロスの母に会いに行く(2013年製作の映画)

3.4

普通の皮を被った森崎東作品。面白いかは別としてやっぱり普通じゃなかった。現代と過去が交錯しつつ、暗くなりがちな介護問題を笑いでキッチリ見せる。が、過去の作品ほど何処に行くんだと云うワクワク感には欠ける>>続きを読む

クイルズ(2000年製作の映画)

3.4

サドを題材にしている割には存在の耐えられない軽さの一本。出てきた瞬間に堕天使確定のホアキン•フェニックスがポキリと心が折れる瞬間はなかなかだったけれども、やっぱり軽い。まずまず。

ラスト・アメリカン・ヒーロー(1973年製作の映画)

3.4

反骨なのかそうでないのか微妙なところだけれども、定義的には一応アメリカン•ニューシネマ。フィッシャー•キングから2日続けてジェフ•ブリッジス作品。ブタ箱入りした密造酒作りの父親を横目に大した挫折もなく>>続きを読む

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

4.5

テリー•ギリアムの何が好きかと言われれば、未来世紀ブラジルと答えるとは思うものの、今作もこれはこれで素晴らしい。全体的にやや散漫なところも多いけれども駅のシーン等の見せ場も多い。何よりも近未来でもなん>>続きを読む

寝ずの番(2006年製作の映画)

3.5

お葬式レベルの笑いを期待するとイカン。面白いところはあるけれども、ダレるところも沢山ある。まずまず。

悪徳の栄え(1962年製作の映画)

3.4

ちょっと退屈だった。色々と中途半端な割にズームがやたら出てきてゲンナリする。アゲ嬢みたいなカトリーヌ•ドヌーヴも美徳感ゼロ。やるんだっらソドムの市くらいの毒が欲しい。

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

3.6

泣けるエピソード集。お婆ちゃんネタが入ってたら死んでいた。ちょっとあざとい感じはともかく、3Dでヌルヌル動くドラえもんってのは実に良い。スネ夫の髪型表現もなかなか。どんな媒体にも適応するドラえもん、そ>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

5.0

とてつもなく不安定な映画。内から外へと共同体になる。自己防壁に自信がない自分としては、できればそんな存在とはお近づきになりなくない。映写機で始まり映写機で終わり、吉田喜重も真っ青の光と影の巧みな映像表>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

4.8

ベルセバのフロントマン、スチュアート•マードック監督作品。もう結構なオッさんなのに、浴槽の水の如く溢れ出るトキメキ感をこれでもかと演出する。ベルセバからソロ作品の楽曲を聴きながらひと夏の甘酸っぱい青春>>続きを読む

ペット・セメタリー(1989年製作の映画)

4.0

昔観たときほどの衝撃はないにせよ、まぁ面白い。荒ぶるニャンコを眺めるだけでもなかなか楽しいってのは新たな発見であった。とりあえずラモーンズ聴こう。

ブルー・イグアナの夜(2000年製作の映画)

4.9

カラッとした風景の中で生きている人々のそれぞれのウェッティな瞬間がジワっとくる。イル•ポスティーノ観た時もそんな印象だったような。ストリップに全然興味ないけれども、非常に良い作品だった。

2018年
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.3

まさに夢物語。いささかファタジーレベルなご都合主義ってな感じではあるが、説明不足もなんのその、全て運命なんだヨと云う事にしておく。が、良くも悪くもダニー•ボイルの90年代臭はちょっと飽きているかも。ま>>続きを読む

いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

4.1

傷だらけのショーケンたちとド派手な深作演出。アクションを含めバブルならではメチャクチャさ。後半は絶句ものののカーチェイスが連発する。良作。

蜘蛛女(1993年製作の映画)

4.4

2021年3月31日
最初から報われる予感が全くしないゲイリー・オールドマン。ガハガハ笑う女と嫁の幻影に悩まされ続ける地獄。油断大敵映画。

2015年8月23日
久々の鑑賞。もっと女がしぶとかった印
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ビルマの竪琴(1985年製作の映画)

4.7

久々の鑑賞。弔いとはこうなのだ。両軍入り乱れての埴生の宿もグッとくる。中井貴一がいちいちオーバーだけども名作。

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

4.2

普通に面白いのだけれども、クリント•イーストウッド作品としてはいささか気が抜けている印象。ブラウン管ごしのカメオ出演はなかなかだったけど。淡々とよくある感じのサクセスストーリーが後半まで続く。そして『>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

3.8

男の性には勝てなかった...。流氷で漂う藤達也の如く、温かい家庭とは程遠い冷たい人生を歩む浅野忠信。まぁ二階堂ちゃんなら仕方ないか。海炭市叙景とは別の意味で北の大地の冷たさを背筋あたりにビシビシ感じる>>続きを読む

祭りの準備(1975年製作の映画)

4.2

閉塞感に包まれる村で日常的に発生する珍事。居心地の悪さを感じつつ、村に染まったり染まらなかったりする主人公のなんとも悩ましい青春。そこから解放された時の爽快感たるやなかなかもの。良作。

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.7

久々の鑑賞。長さを全く感じさせないスピルバーグ。凄いなぁ。赤い服の少女、安息日の蝋燭のカラーの演出は胸に迫る。ジョン•ウィリアムズ+イザック•パールマンの音楽も実に素晴らしい。駄目なところが見当たらな>>続きを読む

ユナイテッド ミュンヘンの悲劇(2011年製作の映画)

3.8

ユナイテッドファンなら観なきゃいかん一本。若き日のサー•ボビー•チャールトンを中心にミュンヘンの悲劇を描く。中盤以降のユナイテッド再生のエピソード、特にコーチのジミー•マーフィーの描写には目から汗が出>>続きを読む

エアポート’77/バミューダからの脱出(1977年製作の映画)

3.6

作品を追うごとにもはや空港は関係なくなるのだが、空から海へと着目したのはなかなか。特撮も格段に良くなっている気がする。チャイナ•シンドロームしかり災難に遭うジャック•レモンって良いなぁ。ちゃんとパニッ>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

3.3

話がトントンっと流れていくので、飽きずに観る事はできたものの、震え上がる程の凶悪描写かと云うとそうでもない様な。なんとなく深みに欠けている割に高齢者問題的なものを挟んでくる辺りがいささか鼻に付く。山田>>続きを読む

カポーティ(2005年製作の映画)

4.0

久々の鑑賞。原作のペリーの緻密な描写のせいで、映画『冷血』と共になんか違う感じはするものの、それをかき消すフィリップ•シーモア•ホフマン。得るものと失うものの共存、人間の内にある様々な側面が冷たく描か>>続きを読む

シャングリラ、天国の誘惑、罪の楽園(2012年製作の映画)

3.2

うーん。なんか軽い。モグワイで陰鬱な感じな演出もちと安易な気がする。まずまず。

冷たい月を抱く女(1993年製作の映画)

3.3

DVD化されてないのも納得。見るからに怪しい登場人物はともかくとして、辻褄合わせの為のレイプ魔事件はちょいと頂けない。人形が一番良い表情してたな。まずまず。

天使の分け前(2012年製作の映画)

3.4

良い話風だけども、被害者は浮かばれんわな。まずまず。

紅いコーリャン(1987年製作の映画)

4.0

生命の力強さと子々孫々まで伝承を願う歴史が血潮の様な紅で表現される。嘘くさい日本軍はともかくとして、後の作品のダイナミックさの原点が伺える良作。

英霊たちの応援歌/最後の早慶戦(1979年製作の映画)

4.1

岡本喜八だからこその説得力。割と孤独な肉弾に対して今作は対極でもある。胸が熱くなるのに変わりはないけど。女学生から女郎へジョブチェンジの大谷直子始め皆素晴らしい。欲を言えば天本英世がどこかに出ていて欲>>続きを読む

少年時代(1990年製作の映画)

3.7

この映画が公開されたのは中学生くらいの頃。みみっちいながらに引けない子供達の世界に感動したもんだが、今観るとこんな疎開先は嫌だとしか思えない汚れたおっさんになってしまった... 兎にも角にも井上陽水は>>続きを読む

ダブルフェイス 秘めた女(2009年製作の映画)

3.4

小皺が激しくても美しいお二方。狐につままれた感の強い前半からラストで一応綺麗にまとまる。が、実に分かりにくい。ソフィー•マルソー→モニカ•ベルッチの強引なモーフィングが楽しかったけども、まずまず。

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.6

15年振りくらいの鑑賞。色んなところで時代を感じる。地獄の黙示録をやりたいのは良く分かるものの、なんか軽い。この軽さがダニー•ボイル的な良さな気もするけど。映画の内容はともかく、アンジェロ•バダラメン>>続きを読む

青春の門(1975年製作の映画)

3.7

長い。結果的に大竹しのぶが大正義でなんも言えない田中健。この未熟さが青春。色んな意味で汚れ役をキッチリこなす吉永小百合(露出はしてないけど)、ガッツリビッチな関根恵子と濡れ場的見所多し。女性が頑張って>>続きを読む

離婚しない女(1986年製作の映画)

4.3

この姉妹2人に対してオラオラしつつ、困惑しつつのショーケン。あのなんとも言えない表情。そして今作においても、女性に厳しい(愛故か)神代節は健在。マーラーと爪弾くギターの組み合わせのシーンだけでもただの>>続きを読む

帰らざる日々(1978年製作の映画)

4.7

ああ、夏だな。むさい高校男子の暑苦しさを通り越して胸が熱くなる。失ってこその青春。藤田敏八作目はどれも好きだがこれも傑作。濡れ場の表現は秀逸としか言い様がない。