otomさんの映画レビュー・感想・評価 - 49ページ目

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愛の解体新書(2010年製作の映画)

3.6

痛いのが嫌いな人間としては何一つ共感できない。世の中にはなんと多様なフェティシズムが存在する事かと妙に感心してしまった。まずまず。

ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

5.0

2023年11月22日
ツルっとした即位のとこから夜型ニキな狂王っぷりまで見事なヘルムート・バーガー。ドリアン・グレイ然り、この手の役どころがホントハマる。統治能力0、文化力100、容姿100な無茶な
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メイン・テーマ(1984年製作の映画)

4.5

ナウでヤングな片岡義男のあの世界観とカオスな森田芳光と可愛い薬師丸の絶妙な組み合わせ。素晴らしい、傑作。

暮れ逢い(2013年製作の映画)

3.8

ルコント作品は90年代くらいまでの以来の鑑賞。メロドラマと成り上がり物語が戦火に翻弄されるベタなストーリーだけれども、前半のいびつなズームなど心象に沿った演出でなかなか良かった。にしては盛り上がりに欠>>続きを読む

パッション(2012年製作の映画)

3.7

パワハラからの、この恨み晴らさでおくべきか〜でデ•パルマ得意の画面分割が炸裂する。往年の作品を彷彿とさせるなかなかのクオリティ。上から下と追い詰められ過ぎなノオミ•ラパスはこの手の役柄が良く合う。良作>>続きを読む

ローマ、愛の部屋(2010年製作の映画)

3.6

勝手なイメージだけれど、百合ってよりはガチレズな印象。素っ裸で密室を歩き回るも、まったくいやらしくはない。嘘と本当の間の身の上話から核心に迫る持って行き方はなかなか。良作。

乙女の汚れた裸(2013年製作の映画)

3.3

ひでー目にあって散々でしたって話な訳ではあるが、割とテンプレの詰め合わせな気もしなくはない。それを映像のギミックでややこしくしている印象。タイトルに釣られての鑑賞だけれども、生温い感じ。まずまず。

なまいきシャルロット(1985年製作の映画)

4.2

ついつい鑑賞。昔に観た時は大して面白い映画じゃないなぁなんて思っていたのが、改めて観ると思春期の繊細な部分で胸が締め付けられる...中年の今。このあどけないって言葉が似合う少女がアンチクライストに変貌>>続きを読む

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

4.0

薬師丸ひろ子がクレーンで吊られるところが見たかったので再鑑賞。設定はともかくとして、さりげないカメラエフェクトやSEとかなり実験的で単なるアイドル映画とは一線を引いている。相米慎二の雨シーンってやっぱ>>続きを読む

任侠外伝 玄海灘(1976年製作の映画)

4.0

『ソドムの市』に匹敵する汚さ。そしてとことんまで突飛な展開と鬼畜なあれこれは唐十郎だからこそか。色々と酷いけれども、なかなか面白かった。

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.6

ヒッピー文化の負の側面を延々と描く。PTA監督作品は基本的に好きなのだけれども、他の作品に比べるといささかダラダラする気がしなくもない。鉄板化したジョニー•グリーンウッドとの組み合わせはなかなか。ジョ>>続きを読む

365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

3.4

断捨離の極端な一例。物を慎重に選択するって心意気は感じるけれども、映画自体はなんかフニャフニャしている印象。しかし気持ちは分かる。

サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

3.7

労働者階級と70年代の荒れてるブルックリン。暗い青春もキレてるトラボルタの動きも見事なケツ顎も良いが、やはり自然と腰が動き出すビージーズの曲に限る。ダサ良作。

地獄に堕ちた勇者ども(1969年製作の映画)

5.0

ナチスの時勢って事を抜きにするとかなり昼ドラ風な一本ではある。鉄鋼の如き固い野心もちょっとした弱味で崩壊する諜報の恐ろしさ。飛交いまくる因果応報の特大ブーメランもナチスらしい。権力の果ての孤独と没落の>>続きを読む

ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.7

80年代のコメディの脳天気具合はやっぱり突き抜けているな。こんなにヌルかったっけと云う印象だけれども、マシュマロマンの出現シーンはやはり圧巻。良作。

コブラ・ヴェルデ(1988年製作の映画)

4.3

らい病風からフリークス、こう言っちゃなんだが、てんこ盛りの○人と凄まじい。どこまでも孤独なクラウス•キンスキーを異常なテンションで描くヴェルナー•ヘルツォーク。暑苦しい映像とどこか涼しげなPOPOL >>続きを読む

現代やくざ 与太者の掟(1969年製作の映画)

3.8

実録と任侠の中間ってとこか。なかなか斬新なオープニングから奇抜なカメラワークまで飽きずに観られる。若干、志村喬の無駄使いな気はしなくもないが、富三郎のアクロバティックな死に様が良かったので、全て良しと>>続きを読む

大理石の男(1977年製作の映画)

3.6

モーレツに赤い。ポーランドの今村昌平よろしくドキュメンタリータッチ。絵に描いた様な社会主義とその反抗がキッチリ描けれているけれども、やっぱりアンジェイ•ワイダ作品はどこかで必ず寝落ちする。まずまず。

ラブ&マーシー 終わらないメロディー(2014年製作の映画)

3.9

別に知られざるでも何でもない気はするのは置いといて、ポール•ダノのブライアン•ウィルソンはなかなか雰囲気出てた。が、ジョン•キューザックはジョン•キューザックにしか見えん。一部編集が変なところがあった>>続きを読む

回転(1961年製作の映画)

3.5

なんだろう、原作にかなり忠実かつゾクっとくる怖さも悲しさもそこそこやっているのにこれじゃない感。おまけにカポーティが脚本に名を連ねているのに何故か物足りない。テープ•エコー的なSEは良かった。まずまず>>続きを読む

津軽じょんがら節(1973年製作の映画)

4.6

寒村極まる。重たい人間模様は斎藤耕一作品そのものな気はするが、兎にも角にも索漠としていて『旅の重さ』的なほのかな明るさも救いも無い。見捨てられた街の現実を見せつけられる。そしてめくらと津軽三味線の組み>>続きを読む

キラーカーズ/パリを食べた車(1974年製作の映画)

4.0

馬鹿みたいな映画なのに、考えれば考えるほど深い。何もかもがかりそめの街のグロテスクさ。そして音楽を始めとして何もかもがズレている。この監督が『いまを生きる』を作るとは考えられない様な狂気。良作。

ブロンテ姉妹(1979年製作の映画)

3.4

忠実に伝記しているのは分かるけれども、全体的にいささか雑な気もしなくはない。そしてフランス語にも違和感を感じる。で、ちょっと気になったのは、家庭教師の下りが『ねじの回転』っぽい。アジャーニのポゼッショ>>続きを読む

イノセント(1975年製作の映画)

4.6

うーん、デカダンス。没落しまくりな貴族。妻への愛により無神論、快楽主義が徹底できない、実に人間らしい弱さが随所に見受けられる。そんな中で青いシリーズ然り、ラウラ•アントネッリの脇毛主張の力強い事。これ>>続きを読む

神々と男たち(2010年製作の映画)

4.8

恐らくこれは今に始まった事ではなく、大昔から世界は無常と共にあった。成熟できない者と搾取する者の関係も然り。それでもインポッシブルなミッションと分かっていながらそれに従事する者が存在し、その歴史の上に>>続きを読む

吸血鬼(1932年製作の映画)

4.5

いわゆるテンプレ的な吸血鬼ものではなく、ホラー要素のみならずキッチリとサスペンスしている。影やカメラワーク、人物の些細な動きで表現される不気味さは当時としたら画期的だったに違いない。と云うか普通に凄い>>続きを読む

孤独な場所で(1950年製作の映画)

4.0

昨日観たベルトルッチの映画にニコラス•レイの名前が出てきたので、流れで鑑賞。ボギーらしくないと云えばらしくない不安定な男にグロリア•グレアムの不安定な女心、更にはニコラス•レイの敢えての不安定なミスリ>>続きを読む

ブリューゲルの動く絵(2011年製作の映画)

3.4

まぁ、よく作ろうと思ったよね。映像としてのクオリティは高いとは思うものの、いささか退屈。黒澤明が夢でやったゴッホくらいにサラッとしてた方が良い。ボンヤリと眺める一本だな。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.8

なんと云うメシテロ映画。SNSゴリ押しが凄まじい、舞台装置として仕方ないんだろうけど。挫折感ゼロのトントン拍子な訳だが、決して嫌いにはなれないロードムービー的良さがある。なかなかの良作。

殺し(1962年製作の映画)

4.4

パゾリーニ脚本のベルトルッチデビュー作。この時代のイタリアってだけでなんだか洒落オツ風で羅生門風な一本。藪の中で終わらずスッキリなラストもなかなか。時間軸の中に通り雨を挿入するセンスは流石。良作。

曼陀羅(1971年製作の映画)

4.7

久々の鑑賞。論争ありきの実に70年代的な面倒臭さはあるものの、アーバンから風情ある古都の強烈な映像美でねじ伏せられる。豊葦原瑞穂国としては岸田森一味の思想は現代においてかなり必要な事なんじゃないかとは>>続きを読む

おいしい生活(2000年製作の映画)

3.8

全体的にちょっとヌルい感じだけれども、細かいところはきっちりウディ•アレンしているので安心して観ていられる。良作。

Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.3

若くして既に家元レベルの芸風を確立してしまったグザヴィエ•ドラン。過去作品同様に激しさと静かさと美しさとブレずにしっかり彼の作品になっている。見事なアス比調整(1回が良かった)だけれども、マイ•マザー>>続きを読む

野獣刑事(デカ)(1982年製作の映画)

3.5

なんと云うか、ド底辺すな。実のところあんまし野獣感はない上に全てを無くす緒形拳な訳だが、雰囲気だけで最後まで持っていく力量は流石。いしだ、泉谷のクズっぷりには閉口する。全体的に面白くはあるけれども、カ>>続きを読む