12か月のシネマリレー
人物と人物の空間で映画は作られる
物語はあるようでない。
人間ってこんな生き物だよなぁという思いと、
光と影のバランスに各所バチバチに決まりきった構図。
ショットが美しくて>>続きを読む
鑑賞後10日以上経過しているため、手元のメモのみ。
予告を劇場で観た以上の前情報一切入れずに鑑賞。
女性は教育を受けられず文盲。乗り物は馬車。
神や赦しなどを執拗に語る信心深い人々で、ヘアスタイル>>続きを読む
実際の内戦(銃声や爆撃の映像)も映画に取り込んでいるのに牧歌的なメルヘンファンタジー。
東洋の女は男に従うのが当然という社会で、自分の意思で生きるミナ。
俯瞰で映されるラストが素敵。
ロープウェイ>>続きを読む
男になりたいわけではない。
男の聖域と見做される場所で女だから出来ないとは思われたくないだけなのだ。
性別ではなくひとりのバイク好きと認めてもらいたい、、、硬質な世界に憧れるジュリア。
男に支配され>>続きを読む
ファスビンダーのオリジナルは再来週上映+鑑賞予定のため後日レビュー書き換えるかも。
恋に振り回され流す涙は苦い。
ドイツが舞台なのにドイツ語話すのはハンナ・シグラのみなのはご愛嬌で。
ドゥニ・メノ>>続きを読む
機関車の躍動感。
年が離れた兄弟のロードムービー。
デブチンことアザマット役の少年の表情が実に良い。
土を食べる少年の父もまた土を食らうのだ。逆らえない血の繋がり。
と思ったら後から中央アジアの一部>>続きを読む
国が揺れている時代のお伽噺
アクロバティックでスペクタルな撮影。
特に馬の疾走場面は撮影大変だったのではと想像してしまう。(迫力あり)
中央アジアの風景、古いしきたりを垣間見ながら
様々な乗り物が>>続きを読む
目に見えていることはすべてではない。
他人を理解、いやわかりたいと思っていてもそれはとても難しい。
大人たちを演じた名優達もさることながら、瑞々しい子どもたちが表情豊かで良い。
そして旋律と鍵盤>>続きを読む
冒頭からはラストの展開がまったく読めない…
閉ざされた世界の狂気と絶望のエンド。
サンデイ・デニスの所在なげな幸薄感が素晴らしい。
ロバート・アルトマン傑作選
女性が自立して生きようとする時に立ちはだかる壁。
家父長制意識が強く、女は男に従え的な男(その家族)と自立志向が強い女の物語。
ラストは突如ドキュメンタリーになり、タイトルはここからなのだと理解す>>続きを読む
フィリップ・マーロウ私立探偵。
原作との違いで賛否わかれるようですが、
猫の名演技にどこでもマッチの摩り方が良き。
ジョン・ウィリアムズ音楽
ロバート・アルトマン傑作選
自己像幻視で錯乱するキャサリンが見る世界。
鏡、カメラ、光るオブジェ、ガラス、水が効果的に使われて、キャサリンの視点のままに観客も現実と幻覚の境を失う。
スリリングなサイコホラーで
ジョン・ウィリアム>>続きを読む
そこにあるのにない。
ないのにあるように見せる。
形のない水のように人の心も様々な形で流れさざなみ、波紋を起こす。
自己解放の映画なのか。
曲者俳優だらけで怪演の嵐と毒々しさ。
中でも内に毒をたん>>続きを読む
もう会うことが叶わない大好きなあなたに会いたい。
ある夏の想い出と、大人になって振り返るその記憶の断片。
そしてそこに顔を出す、今だから伝わる父のぼんやりとした苦悩。
記録として残るビデオ>>続きを読む
時代の十字架を背負ったアルド・モーロ。
ifとfact
真実いや真相は闇の中
赤い旅団によるモーロ事件をifの世界線も入れて描く。
今からちょうど45年前。
政敵が関与したとも言われる政治の闇の世>>続きを読む
前半少し寝てしまったため採点なし。
バンクシーを生んだ時代や土地の背景、バンクシーと活動をした人々のインタビュー、作品をめぐる逸話。
バンクシーがグラフィティから今に至るまで、人種・宗教・性別・年齢>>続きを読む
ブラッド!!
終末世界をサバイブする若者と犬。
犬は正義なのだ。
ラストがこの映画を支配する。
ブラッド、名演技です。上目遣いが可愛い。
thanks キングレコード。
ケイト・ブランシェットの凄みある演技に圧倒され続けるスリリングでサスペンスフルな作品。
栄光と転落を凄まじい狂気で描く158分。
パワハラや目に余る権力行使は多くの敵を生む。
おまけ
マーラー5>>続きを読む
ゴダールの思想と革命。
そして1秒に24回の真実。
アンナ・カリーナの眼差しは人を虜にする魔力がある。
目には見えないもの、全能の神、そして映画。
語られていることの半分も理解はしていないものの、強く魅せられる。
石投げの刑は何に対してなのか。
終わりがあるからというくだりではゴダールの人生の終い>>続きを読む
愛は永遠。
ゴダールのクライムもの。
フランスかつゴダールの手に掛かると探偵ものもまったりとコミカルになる。
映画は俳優のものではなく、観客のもの。
腹の出ているジャン=ピエール・レオに
瑞々しい>>続きを読む
監督Q&A付き
女であり続ける激情的な毒親と共依存の娘の赤裸々な日々。
停電の夜からラストが特に良かった。
こんな母娘いるだろうなと思わせる主演2人の演技が素晴らしい。
人間、みんなが器用に上手>>続きを読む
Life is unfair.
人生は理不尽で苦い。
アンソニー・ホプキンスはさすがなのと、監督はThe Clashのファンなのか?
冒頭のエリス島から入る航路と洋上から眺めるマンハッタンに不安や心細さを感じさせる秀逸なカメラワーク。
ヨーロッパから命辛々船でアメリカに逃れてきたのユダヤ人の会話や祈りから始まるアメリカのユダヤ人たち>>続きを読む
シャンタル・アケルマンの遺作を観る。
「家からの手紙」と双子のようなドキュメンタリー作品。
風圧を感じていると錯覚してしまう荒野の長回しは監督の心象なのだろうか、
また水面に監督の影が映るシーンは水>>続きを読む
中央の高い山(須弥山)を極める者と、周りの8つの山を巡り登る者、どちらが多くを学んだのか。
それはどちらが正しいとか幸せとか勝者であるとかではなく、その人その人が持っているカルマなんだろう。
帰ること>>続きを読む
ゴダールの戦争映画。
本作でもゴダールの政治的主義主張もあり。
トランクいっぱいの絵はがきから衝撃のラストは忘れることはないだろう。
デジタルでは出せないフィルムの温かな映像が良かった。
原題は、気分の良いある朝みたいな感じなのでしょうか。
鑑賞中は感じなかったけれど、何故か映画館出た途端に襲ってくる暗鬱な気分。晴れた休日にどんよ>>続きを読む
女性が夫から自立を目指す姿を静かに語る。行間から読み解く文学的作品。
出張から戻ると妻から離婚を突き付けられる夫。
夫は何が問題なのかが全くわからないのだが、妻がずっと我慢を重ねて来たであろうことが>>続きを読む
ジュリアの考えられる何通りも人生を追った作品。
最初のうちはどれが本物でどれが想像なのか混乱するも、どのジュリアもあり得るというお話。
人にはありとあらゆる可能性が含有されている。
人生とは偶然の積み>>続きを読む
ドナドナになんかならない!
EO(ロバ)のポーランドからイタリアまでの大冒険ロードムービー。
EOの気持ちや人間のいうなりにならない強い意志は代弁するナレーションなどなくても雄弁なつぶらな瞳から伝>>続きを読む
蟻の生態系に理想を見ていた男。
1960年代末のイタリア。
教え子との同性愛の関係を教唆罪として裁かれたブラアバンティ事件をもとにした作品。
普通とは違うというだけで偏見に満ちた奇異な目で見られて>>続きを読む
モノクローム、スタンダードサイズ。
しかも昔の邦画と同じ形式で縦書きでの配役、主だったスタッフ、監督の名前が流れて始まるため、
綺麗な画面だけど、どこか古い邦画を観ているような感覚。
青春もので描く>>続きを読む
精神的、肉体的な自由と暴力。
夢うつつな毒気を孕んだ不条理劇。
第三世界や文明社会、階級等に対するゴダールの主義主張もお腹いっぱいになる程浴びるし、とにかく映画の暴力が凄まじい。
他者の命をなんと>>続きを読む
終わり方が捻りが効いていてゴダールだし、アンナ・カリーナがとにかく可愛い。
ミシェル・ルグランの音楽とダンスシーンは本当に素敵。
音楽のオンオフもゴダール。
終始画面から伝わるヒリヒリとした緊迫感と重苦しい空気、そしてオルガの怒りと痛み。
彼女が望んだ第二のオルガを生まないための決断に、悲しいかな今も繰り返される同様な事件に心が重たくなる。
実在したチ>>続きを読む