人事屋パドーさんの映画レビュー・感想・評価

人事屋パドー

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映画(68)
ドラマ(5)
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女の勲章(1961年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

全編を貫く暗いトーンがこの映画が実のところ現代の怪談であることを物語ます。流石の貫禄の出演陣のクオリティーの高さを素直に堪能してほしい良作です。中村玉緒は実にはまり役。田宮二郎の爬虫類的狡猾さは特筆も>>続きを読む

悪名(1961年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

男が男に惚れるを痛快に描き切る、勝新太郎と田宮二郎の代表作のひとつです。後にシリーズ化されます。特に田宮の軽妙な演技は目を引きます。セリフ回しが本当に流暢です。中村玉緒の瑞々しさは一見の価値ありです。

女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

3.0

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若尾文子、山本富士子、京マチ子によるオムニバスです。独力で生きていくためには男を騙し利用する経済的行為があからさまに描かれています。短い時間の中で、圧倒的な存在感を放つ3人の女優の神々しさにあなたは酔>>続きを読む

最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

テンポよくあくまでテンポよく物語は予定調和を目指します。若尾文子は安定のキュートさを遺憾無く発揮しています。本作は映画と劇画の共犯関係を考察する上での歴史的史料であるのかもしれません。棒読み感のラッシ>>続きを読む

フレンチ・ラン(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

不必要なデコレーションが一切なし。気軽に時間を忘れることができます。
大どんでん返しなどいらないの90分間です。
映画はこれでいいのだの典型的な作品。

オデッセイ(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

理屈抜きで元気が出ます。妙な悲壮感を煽らず、良質のエンターテイメントにしあがっています。リドリー・スコットにハズレなしです。

あした来る人(1955年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

編集に一部、唐突感のある箇所がありますが、さすが川島魅せます。
カメラワークが凝ってるのですが、あざとさがありません。品が漂います。
主演の女優さんの美しさだけで2時間が瞬く間です。
月丘夢路と新珠三
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

本作をフィクションと見るのか、そうでないのかは立場によります。組織人とは、組織と個人の合作。ゆえに白黒は簡単にはつきません。決して一線を超えるべきではありませんが、一線の上を歩くひとは少なくないのでし>>続きを読む

白い巨塔(1966年製作の映画)

3.0

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物理的制約があるなか、きちんと話はまとまっています。財前は田宮二郎でないとダメなことがあらためてわかります。里見は、TVの時の山本學がベストでしょう。今なら前編後編の二本立てなはず。

あにいもうと(1953年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

森雅之に荒くれは似合わないかな。成瀬の繊細さが少しばかり欠けていて残念です。京マチ子はこのような役をやらせると唯一無二の存在感を発揮します。浦辺粂子は今回も画面に落ち着きをもたらしています。稀有だ。

ザ・ネゴシエーション(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ハリウッド流に丁寧に作られている作品。無駄が一切なく小気味よく展開していく「教科書」のような作品です。
主演の男女の魅力を最大限に活かす演出は見事。

トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

90分でまとめているところがとにかくいい。整合性の悪魔。しかも無理矢理感は限りなくゼロ。エンディングも程よい心地よさ。

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

観終わった後に幸せな気持ちになる映画は少ない。胸を張って人に勧めることのできる映画はもっと少ない。この映画はその両方を満たしている数少ない映画のひとつです。ここで描かれているのは資本主義や拝金主義の否>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ジェニファー・ローレンスのための映画。女優という言葉を体現する存在感は圧倒的。整合性がきちんととれており、スパイ世界の魑魅魍魎がわかりやすく構成されている。彼女の出演している他の作品にも手を伸ばしてみ>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい演出。女優の生き生きさ加減が半端ではない。森七菜の魅力が遺憾無く発揮されている。松たか子の安定感は本作でも揺るぎない。

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ソツなく纏まる貫禄の一作。安心感は水戸黄門級です。事実に基き、丁寧に2時間余りで構成されています。類型的な役所を力のある俳優陣が演じ切ります。ハリウッドの底力が垣間見えます。

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

すごい映画だ。文学的リアリティを映像的に表現してしまっている(これはもちろん文学作品がモチーフであることと何らの関係もない)。誰もが褒めちぎる夕暮れのダンスシーンは圧巻の一言。北朝鮮近くの寂れた田舎町>>続きを読む

mellow(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

優しい気持ちになれる映画。人が死んだり、争ったりというテーマばかりの作品が多い中で、上質な時間を堪能させてくれる稀有な作品。
田中圭の魅力が存分に発揮されている。子役も凄いし、ヒロインもとてもチャーミ
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

家族のかたちではなく、ある種の聖性をモチーフとして監督が選んだ作品。役所広司のイノセントとグロテスクが同居する圧倒的な存在性を見るためだけにお金を払う価値のある作品です。

家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

2020年に観ても全く色褪せない傑作。シニカルな脱力感は今でこそ「普通」であるが、当時は破壊力を持っていたと想像できます。いろんな人たちがいろんなことを書き立ててしまうに違いない批評的作品。おそらく三>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

観終わった後にぜひ原作を手に取ってみたくなる映画。タルコフスキーの「ストーカー」と同型の設定。地球外生物に占拠されている「ゾーン」はなんでもありであり、人類にとっては聖域以外の何ものでもない。動植物の>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

キム・ダミが縦横無尽に演技の羽を広げる秀作。表情の変幻自在さは東西屈指のポジション。アクション・シーンの素晴らしさばかりが評論されるが、それ以上に彼女の優雅な顔面舞踏に酔いしれることが先決であろう。

君の膵臓をたべたい(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

実写とは全くの別物感が強かったです。演出意図が明らかに異なります。こちらの方が原作により忠実な構成のようです(小説を読んでいないので断言できませんが)。実写とアニメの甲乙をつけることは無意味です。その>>続きを読む

閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

コンパクトにまとまった良作。100分程度で丁度良い。トラヴォルタを観るための映画。なぜ我々は彼から目を離すことができないのかが、本作を観ればよく理解できることでしょう。

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

久々に才能に出会ったと思わず口にしてしまうほどの演出。瑞々しさがスクリーンの隅々にまで迸り、滴り落ちる。事情があり、ブランクの期間があまりにも長かったが、我々は待っていた甲斐があったことを心から噛み締>>続きを読む

蛇のひと(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

おどろおどろしい内容ながら、ラストは平らな気持ちに落ち着かせてくれる秀作。見事な演出です。ミステリアスな導入からラスト近くの転調まで、実にナチュラルな進行。セリフの一つ一つに重みがあり、妙な伏線の回収>>続きを読む

屍者の帝国(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ふたりの原作者に対する良質のオマージュ。ワトソンは円城であり、フライデーは伊藤であろうか。魂の有無が生者(人間)と屍者を分けるが、魂とは、声、すなわち言葉に他ならない。はじめに言葉ありきなのだ。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

東南アジアのダークネスがこれでもかというぐらい出てきます。このような暴力が日常茶飯事の世界はやはり想像の埒外と言わざるを得ません。ある種のハッピーエンドをもたらす本作は観終わった後に清々しさはないもの>>続きを読む

ブラッド・スローン(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

救いようなテーマ・描写の連続でありながら、観終わった後に静かな感慨があなたをノックするでしょう。刑務所は社会の縮図であるが、正確にいうと社会の純度がより高度化されている世界であるといい得る。世界はルー>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスの体裁をとっていますが、これはサスペンス映画ではありません。思い込みはどこにも連れて行ってはくれはしないことを白日のもとに晒してまうフィルムです。

THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション(2014年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

トラボルタはこんなにも上手い役者であったのかを再確認させてくれる良作です。ラストの浜辺のシーンは美しいの一言。何度見ても素晴らしい。

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

名優のラストダンスです。どこまでも静かで穏やかな時間が流れる映画です。ハリウッド的な扇情的演出に飽きた方はぜひご覧ください。ジュエルとタッカーのキスシーンは美しいことこの上のない極上の演出です。非常に>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

女優の表情と太陽の光を観るための映画。奇跡的な陽の光が随所に現れます。この映画はもちろんかつてのハリウッドを懐かしむための記録の映画ではなく、どこかにあったであろう決して手の届かないハリウッドに対する>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

骨太です。史実に裏付けられたポリティカルサスペンスとなります。編集の素晴らしさがリズムを作り、あっという間に時間は過ぎます。利用するものとされるものがいつしかどちらも同じ顔をしてしまっている事実は、知>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

見終わって、スカッとする損のない映画の代表格。シャンパンが似合わない栄光は実にほろ苦く、かくも暖かいものであるのだ。勝利とは言えない勝利の後に、ドライバーに敬意を表するエンツォ・フェラーリが沁みます。

凪待ち(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

憎みきれないろくでなしの映画。主演の香取慎吾は非常にナチュラル。脇が曲者揃いなので、画面は自ずと締まります。凪は訪れるのか訪れないのか、それは誰にもわからないままに、日常は続きます。妙に抑え込まなかっ>>続きを読む

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