人事屋パドーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

人事屋パドー

人事屋パドー

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インターセクション(2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

奪い合うことがテーマ。
愛だけは惜しみなく奪うことができなかった。
ゆえに、そこで待つのは死、あるのみ。

コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

メリハリのある安定の一作。
信念がやがて絆となる。国を超えて。
国家とは何かが問われている。

インフィニット 無限の記憶(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

来世の記憶を持ち続けて何度でも生まれ変わる一部の人類の物語。
そこで描かれているのは永遠の愛。

死の十字路(1956年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

不幸が重なりあい、堕ちるところまで落ちてしまった人間の末路がおどろおどろしく描かれている。
江戸川乱歩の原作に忠実に、不気味さが前面に出ている。誰ひとり幸せになれない「やるせなさ」があたり構わず漂う「
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ひき逃げ(1966年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

成瀬らしくないと言えばそうだし、これが成瀬であると言えばそうだとも言える。誰(自分自身)も愛することのできなかった司葉子が悲しい。あらためて思ったが、この監督は役者の内面を表情だけで切り取ってしまうの>>続きを読む

ヒア アフター(2010年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ここで描かれているのは「わからない」という感情であり、真実であるのだろう。死者との対話は何も思い出話を語ろうとして希望しているのではなく、人生を進めていくために何より必要であるために、霊能者の助けを借>>続きを読む

将軍たちの夜(1967年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

傑作。
2時間25分が全く長くない。
編集の妙なのだろうか、てんこ盛りでありながら収斂していく手際の良さ。
ピーターという名のつく俳優には注意が必要であることをあらためて思い出させてくれた。

監視者たち(2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

隙のない、教科書的な娯楽作品。
冒頭10分間の無秩序な広がりが、散漫にならず、緩やかに収束する演出は特筆もの。力のある監督の証明。

早熟のアイオワ(2008年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

邦題はとりあえず横に置いておこう。
奇妙な清潔感と高揚を喚起する良作。
ラストの三姉妹の歌声に心洗われない者はいないはず。
ドロドロの手前で回収する演出はやはり才能。

21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.0

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正義の立場はもはや無条件に恒久的に確保など全くされないことが雄弁に物語られている。我々のストレスの源はそこにあるのだろう。

消えない罪(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「ノマドランド」よりもピンときました。
アメリカの現実が理解できたとは簡単には言えませんが、同時代としての「アメリカ」には触れた気がします。
図らずも明らかになった真実は誰も救わないのか否かの疑問は、
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ラスト・キャッスル(2001年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

この手の役割を担わせれば、レッドフォードの右に出るものはいないという程のはまり役であり、役者ぶり。
規律が誇りの前で崩れ落ちる様を存分に見届けることができる作品。
コンプライアンスは糞食らえとは言わな
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リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

真実は人間には決してわからない。
そのことがある連続殺人事件を通して描かれています。
人間の知り得ることは、たかだか些細なことにすぎない。

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「戦争映画」にある種の「重さ」を求めること自体がフィルムを直視していることにならないことをこの映画は控えめに語っている。
配役が合うとか合わないとかの評論が散見されるが、見当違いの意見と言っていいだろ
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僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

2022年は始まったばかりだが、今年の一番かもしれない。
押し付けがましくないのに、心に火が灯る映画は稀有だ、現代において。
女が叫び、男が血を流すフィルムばかりで食傷気味のあなたにとってのオアシスに
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ここにあるのは、選択肢のある幸福である。
多くの場合、選択は宙吊りにされるか、一本道のいずれでしかない。

それにしても、演出はビジュアル化がことの他お好きなようだ。
プロフェッサーフーコーもいれば、
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

この物語の主題は「地獄の黙示録」と同様に「王位の継承」である。
その意味において、牧場主の兄は「自殺」したのだ。
ラビット(臆病であり慎重)の心を持つ虎(男性中心主義者)である男が不用意に他人が用意し
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SAS:反逆のブラックスワン(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

年末年始に見るのはどうかと思うが見てしまった本年一作目。
感情移入の隙間を全く与えない作品も珍しい。

アーミー・オブ・シーブズ(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

金庫破りの映画はなぜかくも心躍るのだろうか。
年末年始にピッタリの娯楽作品。

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

生きずらさの映画。
人の生は何百年も前から何も変わっていない。
ただファッション(流行)が違うだけ。
彼(主人公)は決して幽霊ではない。もうしもそうであるのならば、そこにある「覚悟」は無意味と帰するか
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ラスト・バレット(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

安定のジャン・レノ。
それ以上でも以下でもない。
ラストのメガネをかけた女性警官の公務員的表情が全てを物語っている。

安城家の舞踏會(1947年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

原節子の異常な美しさ。
華の権化である。
「人でなし」という言葉が森雅之ほど似合う役者は存在しない。
ビスコンティの作品に出てほしかった。

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

時々、絵画にまつわる映画を見たくなる。
しみじみなテイスト。北欧のテイスト。

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

最善を尽くすということがいかに困難であるのかがこの作品を見れば嫌というほどわかる。
「嫌というほど」という形容詞が最もお似合いなのが「現実」というワードである。「現実」をおちょくるのがハリウッドは本当
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飢餓海峡(1965年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

衝撃のラスト。
これしかないという結末のつけかたである。
邪魔な音楽が一切流れていないのが素晴らしい。
かつてあった日本。
貧困は今でもあると人は言うが、地這うような、血吐くような「貧しさ」はどこにも
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

おそらく映画にはこの程度の「尺」が不可欠であり、不可避なのであろう。
長いとか短とかではなく、ある程度の時間の流れが鑑賞者には必要なのである。ウエスタンホラーというジャンルがあるかどうかは知らないが、
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犯罪都市(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

正義が腕力を縦横無尽に振るう。
スカッとすることこの上ない。

銀座の女(1955年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭近くの故郷を後にして家族と別れる少女のシーンはこれでもかとユーモアがダダ漏れる。牛の表情の素晴らしさはどうだ。
それにしても乙羽信子のキュートさは今更ながらに目をさらう。

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

きびきびした演出。さすがのリッチー。
エンターテイメントに善悪を問うてはいけない。
ここにあるのは、ただの死。

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

主役級がハマれば、その作品は成功をほぼ約束される。

弟子が師匠から受け取るもの、それは生き様。
リスペクトが根底にある物語は人の心の底に火を灯す。
演出のキレが素晴らしい。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ここで描かれているのは紛れもなく現代史である。
何かを実現するためには、生命はいとも簡単に投げ出されなければならない。そこでは、もはや善悪は容易にそして決して素顔を晒すことはないのだろう。

罪の声(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

丁寧なつくり。
罪を背負うことになった声が、最後は希望の声に変わる。
陰惨な物語が可能性のカケラを拾い、明日に繋がっていく。

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

コンパクトで見事な演出。
大袈裟なところが一切なくそれでいて情熱的。
配役がピタリと収まる、キャスティングの妙。

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

荒唐無稽もここまで振り切れれば清々しい。
決死部隊。
死なないんだな、これが、実に。

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

文句なくパワーアップ。
見せ場のアクションシーンのオリジナリティは必見。
ジョン・ウィックのテイスト。
透明な無常感。

レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

頭を空っぽにし、フィルムの流れに身を任すことのできる娯楽作品。
字幕でも吹き替えでも両方いける。
妙などんでん返しもなく、血の報復も皆無。
ストレスフルな毎日において、見終わって「ああ面白かった」は本
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