映画音楽を一芸術たらしめたマエストロの半生を振り返るドキュメンタリー。
トランペット奏者をリタイアした父親との優しいエピソードに涙。そこに彼の紡ぐメロディから感じる温かさの理由を見た気がした。
映画と>>続きを読む
作り手の意図とは関係なく観る者の人生までも狂わせる力を持つ"映画"
この映画に魅了され、打ちのめされ、それでも「芸術とは?」を問い続けながら50年もの間撮り続けた巨匠にだけ表現できる軽やかで粋なラスト>>続きを読む
消えてなくなりたいほどの自己嫌悪、家族との関係…後悔だらけの人生をちょこっとだけ(このちょこっとがすごく救いになる)肯定してくれるような作品。めちゃくちゃ壮大な親子喧嘩は"この私"の物語に思えました。>>続きを読む
1930年代の極寒のハルビンを舞台にスパイ4人と警察たちの身も心も凍えそうな心理戦に震える!雪で覆われた白の世界、蠢く両者の黒い影、そしてスパイたちの熱い信念のコントラストは芸術的。暗号、疑心、交錯す>>続きを読む
O・コールマンの滋味深いというか、観る人の記憶を手繰り寄せるような演技は至高。老いの悲しみ、焦燥、卑屈さ、誰かと心を通わせる喜び、優しさ、温かさ…彼女に表現できない感情はないんじゃないかと思ってしまっ>>続きを読む
古い一軒家に越してきた一家の前に現れた幽霊アーネスト。幽霊と心を通わす次男が彼の失われた記憶を探す手助けをするが…
懐かしい雰囲気のドタバタが楽しく、悲しい事実にラストはホロリ。最後まで一言も話さない>>続きを読む
わーこうなっちゃったかぁという感じだった。元風俗嬢という題材をこんな風にファンタジーに描くと途端に手触りが変わってくるなぁ。私の中でちひろさんは「誰かを癒したい」「慰めたい」というよりも、至極内向きな>>続きを読む
"持つ者"と"持たざる者"のヒエラルキーが豪華客船転覆からの無人島サバイバルで大逆転。
中身のない論争や吐瀉物や糞尿にまみれ、"人はみな平等"を鼻で笑う厭世的な語り口も観終わってみれば不思議と後味スッ>>続きを読む
原作を読んで想像していた、いや、聞こえていた大のサックスの音が本当に耳に届き、3人の演奏に体が揺さぶられ、ただそれだけで胸が一杯になってしまった
あのラストについて一緒に鑑賞した夫が「雪祈へのプレゼン>>続きを読む
自らを"イエスの花嫁"と信じる修道女ベネデッタ。彼女の存在によって教会の堕落や信仰心の矛盾があぶり出される様は辛辣。
私の目にベネデッタの貪欲な信仰と欲望は痛々しく映り、切ない気持ちになった。
ヴァー>>続きを読む
疑う男と疑われる女。上や下、手前や奥にと交錯するショットに二人の揺らぐ心の機微を感じ、言葉のすれ違いがもたらす甘美さに酔いしれるロマンティックなミステリー。
女の目は運命を見定め、幾度となく目薬をさす>>続きを読む
原作『ナイト&デイ』にも負けない火、水、そして筋肉増し増しのド迫力アクションと映像に加えてリティクさんの顔の圧に攻め立てられるハイカロリーな156分!!
原作よりポジティブに"いつか"を夢見る二人がパ>>続きを読む
恋人に勧められるがまま一人極北を目指すラウラと粗野なリョーハが出会う寝台列車の一室。
まるで噛み合わない不器用な二人が旅の中で心を通わせ、互いの存在が癒しになっていく姿に胸がしめつけられた。めちゃくち>>続きを読む
銃乱射事件の加害者遺族と被害者遺族の対話を描く会話劇。
断罪、後悔、理解、赦し…当事者同士だからこそ響き合う繊細で濃密な魂と魂の衝突に否応なしに没入させられる111分。
全ての登場人物、台詞、小物など>>続きを読む
エンドロールの最中、人との繋がりについて考えた。
愛を与えたり、与えてもらったり、それが救いになったり哀しみや寂しさになったり、当たり前だけどとても一言で言い尽くせない。
でも出会っちゃったから、そう>>続きを読む
今回記者のジニと謗法師ソジンが立ち向かうのは呪いに操られた死者!その呪いの奥にある悲しい真実と巨悪にまたしても心を抉られる
加えてゾンビ集団の一糸乱れぬ強さと信じられない機動力に興奮しまくり!最後の最>>続きを読む
今年度アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞ノミネート作品。
毎秋、北極圏の小屋に独り滞在し、ある調査を行う海洋生物学者を追う。
わずか25分の映像の中で人間の罪深さ無力さ、そして今この地球が崖っぷちに立>>続きを読む
1993年の釜山港の小さな街で起こるヤクザ達の利権争い。
望まない争いに巻き込まれ、気付けば世界のどん底に立っていた男ヒスの孤独、虚しさを抱えたラストシーンに痺れる。大切なものを全て失くした男が最後に>>続きを読む
飲んだくれてトナカイに八つ当たりするし、空からゲ〇するし、口も悪いし仕事は嫌々やってるし…でも子供たちを思う温かい心は変わらない!そんなサンタが自分を信じてくれる少女の為に凶悪強盗団をぶっ潰す!
どん>>続きを読む
ルームシェアをしている男子大学生(アフリカ系2人とラテン系1人)に降りかかるトラブル。
正しいことをしようとすればするほど彼らを取り巻く差別社会の構造と彼らの心にあった差別への意識の違いが浮き彫りにな>>続きを読む
ひき逃げを隠蔽した汚職刑事が陥る窮地
開始早々クズだとわかるイ・ソンギュンのとんでもない隠蔽工作と彼をとことん追い詰めるチョ・ジヌンの顔とゾンビのような生命力が怖すぎる!
正義なんてどこにもない最後の>>続きを読む
誘拐され、身代金を支払っても戻らない娘を探すシングルマザーの孤独で壮絶な闘いを描く実話ベースの物語。
その悲しみや怒りが警察や軍隊、娘の実父にすら理解されないことが恐ろしくてたまらなかった。
糸口の見>>続きを読む
アイルランドの孤島で起こるおじさん二人の諍い。
単なる喧嘩に思えたその確執によって炙り出された人間が犯す過ちや負の感情は、ひとたび表面化するとまるで自然の摂理のように誰にも止められない。
鬱々とした狂>>続きを読む
ワケありの荷物を届ける天才ドライバーのウナ
口数少なく淡々と完璧に仕事をこなすクールな表の顔と、猫と過ごす穏やかな日常で見せる優しい表情とのギャップにやられる!
とにかくカーチェイスがカッコイイ!私も>>続きを読む
アルゼンチンの軍事独裁政権が行った数々の残虐行為の首謀者を裁くべくタッグを組むベテラン検事と若者たちの知性、機転、大胆さを駆使した過酷な闘いを描く法廷劇
“被害者に正義を”を信念に国家と法と人間のある>>続きを読む
主導権の誇示や駆け引き、脱線、急な幕引き…会議というものに出た経験のある人なら見た事があるであろう光景の中で話し合われるのはユダヤ人の効率的な絶滅方法。
15人の優秀なナチス高官全員が“そのこと”だけ>>続きを読む
目の前で父を殺され、母を奪われた王子アムレートがヴァイキング戦士となり復讐を遂げようとするが…
まるで「暴力=生きること」かのような野蛮で残虐なヴァイキングの生き様に人間の本来の姿を見たような気がした>>続きを読む
#MeToo への大きなうねりを作ったひとつの記事に携わった2人の記者の信念と人生を奪われた被害者たちの心理的葛藤を描く佳作。
強固な記事にする為に膨大な労力を費やす調査報道に感動しつつその危うさも感>>続きを読む
冒頭から続く冴えないオジサンたちのゆるゆるコメディに油断してたら突如家ごと地下500mに突き落とされパニックと涙とそして笑いの緩急に飲み込まれる超エンタメ!ディザスタームービー!
家族のためならブルー>>続きを読む
9歳で出会った姉の恋人ジークは面白くて危なくて輝いていたけど、月日が経ち16歳になったモーの目に映るジークは…
幼い頃の憧れと、その輝きが一瞬で消えてしまう時の流れの切なさを描く青春物語
愚かで繊細>>続きを読む
一軒家の宿のダブルブッキングで出会う男女
同じ空間、トラブルを共有する2人に生じる男女差をジワジワと顕在化していく前半から、登場する男たちの思い込みや狡さ、暴力性が招く数々の理不尽や悲劇に加速する後半>>続きを読む
1950年代、アガサ・クリスティの「ねずみとり」が上演されるロンドンのウエスト・エンドの劇場で起こった殺人事件にやる気ゼロの警部とやる気満々の巡査の凸凹コンビが挑む。
キャストも豪華で雰囲気も最高。ク>>続きを読む
彼女に振られ父親ともうまくいっていない刑務所帰りの葬儀屋サンメイと大好きなおばあちゃんを亡くした少女シァオウェンが共に過ごす中で互いに大切なものを見つけて人生の一歩を踏みだす…どんどん距離を縮めていく>>続きを読む
ひとりの主婦が育て始めた一頭の競走馬ドリームが何かを諦めかけていた人たちの心にワクワクの明かりを灯す
命、愛情、夢…互いに大切なものを与え合う馬と人のおとぎ話のような実話に胸が熱くなった
トニ・コレッ>>続きを読む
新兵器戦闘用パワードスーツ!!という素敵ワードに惹かれて鑑賞!
妻や娘を傷つけられたSPと新兵器を奪おうとするテロリストとの戦い…ロボコップ的なヤツ期待!ワクワク!わくわ……えー!?オチは、はぁ!?!>>続きを読む
高度28,000フィートを飛行する旅客機内で起こったバイオテロ
あっという間にパニックに陥る乗客、乗務員、そして地上で事にあたる面々や家族たちの言動や行動に「もし自分だったらどうする」を突きつけられる>>続きを読む