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あまりに最高な父親で、最高のプロデューサーでいて、どう考えでも恋に落ちているのに、ありがちな展開にならない。こんなにも胸が締め付けられるラブストーリーがあっただろうか。
川栄李奈がスカーレット・ヨハンソンみたいでカッコよかった。いや、しかしこれだけ出来るんだったらジョジョはもっと出来たんじゃないか?と思ってしまうけれど、これだけ豊富に漫画があってもそれを映画化出来るだ>>続きを読む
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まず驚くのはフアンの死が描かれないことだ。どう考えても映画的には重要なシーンのはずなのに、それを排除しているのがこの映画の不親切さであり、何よりの魅力になっている(それは3部でののし上がる物語も排除さ>>続きを読む
ヘンゼルとグレーテルが魔女ハンターになるという話なのだけど、いろいろな事件を解決していくようなハンター物語にせずに、兄妹の原点に絞りながら、人間関係を築いていく構成は見事。やっぱりたまにはこういう映画>>続きを読む
改めて見るときっちり北野映画になっていた。見せるところは見せるけれど(←これがアウトレイジ以前は圧倒的に少ないんだけど)見せないところは見せないというメリハリが効いていて、ただのエンタメに終わらない作>>続きを読む
そう言えば昔はこういう映画よくあったなぁと。でも違うのはかつてのアクションヒーロー(シュワちゃんとか、スタローンって言うよりはセガールとかヴァンダム)が人間離れした強さに対して、ジョン・ウィックは常人>>続きを読む
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まるで歌っているかのような音楽の乗せ方、いや、唄っているのは映画そのものなのかもしれない。それくらいあまりにも見事なシーン。しかしそれは灰色のようなシーンの積み重ねがあったからこその、あまりにも鮮やか>>続きを読む
洗脳とは何なのか?自由とは何なのか?もちろん北を擁護しようなどとは思わないーー映画でもそれはしっかり描かれているーーが、ナム・チョルの言葉には物欲という誘惑に洗脳された我々の姿を見ずにはいられない。そ>>続きを読む
『凶悪』を観たあとだったからか、スカッと気持ちいい映画。
今まで北野武映画としては、見せ過ぎであまり好きにはなれなかったけど、改めてシリーズ見直したくなった。
できれば二度と観たくない。が、それがこの監督の持ち味なのだろう。ここには園子温のようなーーあるいはアウトレイジシリーズのようなーー映画的カタルシスはない。痛いものを痛いまま見せる。これが現実と言わんば>>続きを読む
ラストのあのシーンは思わず笑ってしまった。でもあのシーンにこの映画の総てが凝縮されている。警官も思わず動きを停めて笑ってしまう。それも騙されたことに気づかずに。そんな爽快感が小夜子に騙された男たちには>>続きを読む
現実に向き合えなかった大人たち。最も家族が逃げ場になっていればまた違ったのかもしれないけれど。
それにしても三浦友和、三浦友和に見えないくらいの芝居にただただ魅入ってしまった。
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水原希子の悪女振りも、妻夫木の相変わらずのダメ男振りも新井浩文の狂気も松尾スズキの狂喜振りも振り切れていてキャスティングは見事。シナリオも結局、コーロギと美上がくっついているーーそれも初めての出会いを>>続きを読む
暴力暴力暴力…映画的なカタルシスはなくひたすら続く暴力は観ていて決して気持ちのいいものではない。
しかしそれこそがこの映画の描きたかったものかもしれない。暴力とはそもそも何なのか?ただ通りかかった人を>>続きを読む
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かなり使い古された設定ではあるーー映画学校の妹は学生としても遺族としてもあまりにステレオタイプだーーそれでも惹かれるのは、練られた演出が施されているからだろう。
しかしいきなりAVのモザイク処理からの>>続きを読む
子どもがジェイミーと同じくらいになったら観せたいし、また自分でも観たい。そう思ってしまうのは親と子ーーそしてその周りにいる3人の目線までーー両者の目線で描かれているからだろう。
しかしルームシェアとい>>続きを読む
斉藤和義でなくてスーパーカーかくるりならどれだけ良かっただろう?クライマックスなだけにその選曲は惜しまれる。それでも湯浅政明の演出は変わらず魅力的なのだけど。たとえそれがあの偉大な監督と同じ人魚をモチ>>続きを読む
どこかの誰かじゃなくて、目の前の誰かと向き合いたい。それが凡庸のはじまりであったとしても。本当は新しいはじまりでもあるのだから。
大人になると知識や見識を深めることは出来ても、学生時代のように自己形成にまで影響されるようなことはないんだろうな。だからこのただただバカ騒ぎしてるだけのような大学入学までのたった3日間も、ディスコから>>続きを読む
やっぱりウディ・アレンが好きだ。『夢は夢』と言いながら、ウディ・アレンの映画にはいつだって映画らしいロマンと夢、そしてそれらを彩る音楽が詰まっている。それは今ではほとんど観ることが出来ないものだ。だか>>続きを読む
無知による偏見が恐れを作り、分かり合う可能性を無くし、争いを産み出す。それはかなしいことに、進化の過程から変わらない真実なのかもしれない。
セリフと演技に頼り過ぎな上に、画の切り撮り方もテレビドラマ的で、肝心の問題提起も最近では決して珍しくない上に、焦点を絞り切れずに回収出来ていないのも残念。是枝監督の新境地には間違いないんだろうけど、や>>続きを読む
これは誰の話だろう?引きこもり?そう思って笑うのが一番いいのかもしれない。しかし彼は家の外には出ている。それもかつては何でも揃う、外に出なくても一生ここで暮らせると謳われた団地から出てないだけだ。それ>>続きを読む