とらねこさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

新宿スワンII(2016年製作の映画)

3.0

これ園子温ぽくない!
園子温映画って、最初阿呆みたいに情動まっしぐらな、だけど見逃せない魅力あるシーンがあって、その後次第にダラダラと中だるみして、最後とにかくシツコイ。
これが園子温節でしょ?

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馬と呼ばれた男(1969年製作の映画)

4.0

最近見た『小さな巨人』と同じく、インディアンをその内側からの目線で描こうという意欲作。
言わば西部劇の裏側。この路線好きかも!?
こちら主人公はイギリス紳士。
乳首で吊るされる太陽の儀式が強烈。
『ラ
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40歳からの家族ケーカク(2012年製作の映画)

3.8

捻くれたユーモアや痛い笑いにリラックス出来る、ジャド・アパトー映画はいくら見ても好き。
「妻が安楽死したら、と想像しないか?やもめになれてモテるぞ」みたいな不穏なジョークで笑えるという。
ついつい年齢
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

3.0

再見。劇場版は初。

大きな声で言うつもりはないが、正直さほど良さが分からない。昔も今も。まあシンプルな映画ほど人の心に残る、てことかな

扉の陰の秘密(1948年製作の映画)

4.0

フリッツ・ラングのゴシック風サスペンス。
まるでレベッカmeetsフロイト派精神分析。
建築家が殺人現場を再現した部屋をコレクションをしていたり、謎解きの肝となるのが幼少期のトラウマ。
サスペンスを盛
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虹をつかむ男(1996年製作の映画)

4.0

和製ニュー・シネマ・パラダイス。
採算度外視で客入りの悪い映画館を経営する人情物と来たら嫌いなはずがない。
「身につまされる映画がいい」という台詞も好き。

「土曜名画座」で世界の名作を紹介し、『東京
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小さな巨人(1970年製作の映画)

4.0

決して映画史に残る傑作、とは目されないだろうけれど、小品ながら心に残る。
白人でありながら半分は原住民として生き、のびのびと交流した男の一代冒険記。
コメディタッチで見せるけれど、実は原住民の悲しさや
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恋愛だけじゃダメかしら?(2012年製作の映画)

3.7

この邦題……。
タイトルだけで全く見る気がしない人も多いだろうこの作品、実は妊娠・出産という“人生の一大イベント”を迎えた男女の悲喜こもごもを、群像劇で見せる良作だった。

アナケンの爽やかさも印象的
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キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

4.0

キングコングは76年版しか見たことなくて、ピージャク版は未見。
見やすく感情移入のしやすいアクションとストーリーテリング。
いやあ、面白かった!
トムヒとブリー・ラーソンという人選も◎。
コングはまる
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ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

3.8

エクステンデッド・エディションの方を見た。
ダ・ヴィンチ・コードとしては再見。
原作の濃さ&面白さを考えたら3時間の尺のこちらに軍配が上がる。
キリスト教の隠された歴史の裏って、考えるだけでもワクワク
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海と大陸(2011年製作の映画)

4.5

美しい海と空を享受する島での生活も、魚が取れなくなり漁師として生きていくことが難しくなる。
そこへボートでやってくる不法移民の群れ。
「魚よりも網にかかるのは、最近は死人か生きた人間ばかり」という一言
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

2.5

新海誠はこれでまだ4作目。
各作品で『君の名は』に繋がるモチーフを幾度となく目にするけれど、『君の名は』以外の作品では、物語の進み方や各シークエンスで強引な進み方に思えついて行けない。
一人の頭の中で
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千年の愉楽(2011年製作の映画)

3.5

若松孝二遺作を今頃にして。
本能のままに、性に溺れ悪事に身を染める美しき男たちが、生まれては死んでゆく。
被差別部落の路地裏に生まれ「呪われた血の」男達。
だがここでの主役はそれを仏のように見守るオバ
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シャンドライの恋(1998年製作の映画)

4.0

ベルトルッチが描くと難民物もこんなに素敵になるのだと。
学生時代に好きな映画は?と聞かれると『ラ・マン』や『ラスト・タンゴ・イン・パリ』、『髪結いの亭主』と答えていたっけ。

男と女 真夜中のパリ(2012年製作の映画)

3.8

未公開作。
「朝になるまで一緒に居よう」と、ゆったり流れていく時間が心地いい。
誰かと誰かの人生が交差する深みを見せながらもスレ違っていく様は、先日見た広島モナムールに似ている。

フランス人が羨まし
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ダークスカイズ(2013年製作の映画)

3.8

パラノーマル・アクティビティのスタッフ製作か、そのネタもう使い倒しましたよねという監視カメラ映像。
よくあるホラー的に進むのかと思いきや、あっち側でした。
丁寧に描いていて飽きずに見れた。結構好き。

エンド・オブ・ウォッチ(2012年製作の映画)

4.6

冒頭こそ下手なPOV風の作りが鼻についたものの、あえてやんちゃなバディ物感を出すための作為だったと。
進むにつれグイグイ面白くなって、ラストの湿り気を出さない悲しみに余計に持っていかれ号泣
何これ最高
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悪魔の陽の下に(1987年製作の映画)

5.0

聖職者としての道をかくも厳しく追求する内に迷いが生じ、そこへ悪魔が忍び寄ってくる。
長々と歩くロングショットでジェラール・ドパルデューの葛藤が形を成す瞬間が恐ろしい。
サンドリーヌ・ボネールの無知な淫
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.5

『ル・アーブル〜』はその年のベストにしたが、あちらは移民で今回は難民だ。変わらぬ優しさが流れながらも、本当はカウリスマキは怒りを感じているのだろう。不寛容の時代、などとのんびりしていられるのもいつまで>>続きを読む

疑惑の影(1942年製作の映画)

3.8

劇中ではほぼ何も起こっていないのに、サスペンスが盛り上がっていく。
地味な作品かもしれないが細かな工夫の光るヒッチコック魔術。
アクセントのように使われているラブストーリー部分があるが、
恋の相手であ
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ヒロシマモナムール/二十四時間の情事(1959年製作の映画)

3.5

何故この邦題にしたの、と言いたくなるけれど広島モナムールでも映画好きには通用しそう。
冒頭の平和祈念館や戦争後の広島のモンタージュが、物語とドッキングする様がとても荒々しい。
なんとこれ、マルグリット
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ホドロフスキーのサイコマジック・ストーリー(2013年製作の映画)

4.0

ホドロフスキーはただの原作なだけだけど。

愛した男はセックスが好きで、子供など欲しくないと中絶を強いる。
盲目的に従うが、心と魂が深いレベルで傷つき、男への愛と自分の傷の葛藤により心を病み始めてしま
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シャドー・ダンサー(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

IRAグループの一人のシングルマザーの女性(アンドレア・ライズボロー)は、子供の頃小さな弟を死なせた原因がIRAの爆破であったことを知る。
そのため彼女がMI5に転ぶ気持ちも理解出来るのだが、てことは
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ダウンタウンヒーローズ(1988年製作の映画)

3.5

旧姓高校時代と、満州の活動屋気質。
真っ直ぐでバンカラな青春時代。

山田洋次は正直苦手だけれど、これは結構好きだ。
「憧れを知る者のみ 我が苦悩を知らめ」
ゲーテの言葉だけれど、これって『若きウェル
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失われた週末(1945年製作の映画)

2.5

ビリー・ワイルダーの脚本・監督作だけれど、アカデミー作品賞受賞作だからか、とてもシリアスで社会派の作り。扱っているのは単にアルコール依存症だけれど。

ハリウッドの描くアルコール依存症は、幻影を見て叫
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ゾンビ・ブライド(2013年製作の映画)

3.8

意外にもちゃんとウェルメイドな良作で驚いた!
『ゾンビーノ』を彷彿とさせる、ほのぼのゾンビライフ。
ゾンビメイクも割と見やすくもあり、もはや半分位しか死んでない?カジュアルゾンビ。
ゾンビがゾンビと結
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ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛(2013年製作の映画)

2.0

1がイーライ・ロス作品で面白かったが、こちらは脚本にデミアン・チャゼルが関わってるはずなのに…
ちっとも面白くなーいっっ。
まあ普通の悪魔憑き。

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.9

スパイ映画は漫画その2

アミハマさん素敵〜!
アリシア・ヴィキャンデルはここにも居たのね。
え!?ベッカムが出演…気づかなかった

愛さえあれば(2012年製作の映画)

4.0

タイトルやピアース・ブロスナンが出演しているということで、スルーしてしまっていたけれど、普通に心を打つ良い作品だった。
(ハル・ベリー出演の『悲しみが渇くまで』で懲りたので)

髪を無くしたヘア・ドレ
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子連れ狼 親の心子の心(1972年製作の映画)

3.0

三隅研次のものばかり見てしまったが故に、こちらはちょっと落ちるように思われる
『地獄へ行くぞ!大五郎』の方は好きになれるのにw

マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章(2015年製作の映画)

3.0

いくつになっても「今が、人生最良の時」と言えるのっていいな
おじいちゃん達、元気過ぎw

デーブ・パテル、さすがインド人の血を引いてるだけあって、ダンスが上手だ。