田旗浩一さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

田旗浩一

田旗浩一

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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.8

シャーリーズ・セロン主演だと知らなかったら絶対に見に行かなかった。そのくらいセロンのファン。抜群のスタイルでお茶目なコメディエンヌぶりを披露する。スクリーンに穴の開くくらいの熱視線でずっと凝視ていた。>>続きを読む

薔薇の標的(1972年製作の映画)

4.0

西村の狙撃者の美学もピークに達した感。加山雄三もトビー門口ももみあげ。前年にブロンソンの男臭さマンダムが流行り、この年「また逢う日まで」の大ヒット尾崎紀世彦と無縁ではないだろう。同時にSLやディスカバ>>続きを読む

昇り竜 鉄火肌(1969年製作の映画)

3.1

扇ひろ子主演、石井監督初の日活映画。
殴り込みがあったと思ったら次はさっさと女刑務所の中の女囚物に、物語を深掘りせず見せ場見せ場を目まぐるしく駆けめぐる。
背中の刺青が全員揃うと一匹の竜になるアイデア
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ポゼッション(1981年製作の映画)

2.0

陶磁器のように澄んだイザベル・アジャーニの白い肌に魅せられた一人。そのアジャーニからぶち撒けられる赤い血、白いミルク、緑の分泌液、過剰な愛や憎しみや狂気。それをわかってやっている。好き嫌いで言えば大嫌>>続きを読む

静かについて来い(1949年製作の映画)

4.0

雨の舗道に立つ女の脚のアップのタイトルバックから魅せる。雨の夜にしか出現しない連続殺人鬼。全体を覆うその後のフライシャーに顕著な陰鬱で不気味なトーン。工場の破れたパイプ管の雨の中の銃撃戦のクライマック>>続きを読む

生まれながらの悪女(1950年製作の映画)

4.0

あのジョーン・フォンテーンを口八丁で二人の男を手玉に取る悪女に仕立てるニコラス・レイ。さすがに一筋縄ではいかない憎たらしい演出。

チャンス(1979年製作の映画)

2.8

主人を亡くした文盲の庭師チャンスは、ふとした偶然から経済界の大物に認められ、次期大統領と目されるようになる。アシュビー得意の寓話世界も途中からやり過ぎでイライラが募る。セラーズの体を求め、身悶えるシャ>>続きを読む

ガープの世界(1982年製作の映画)

3.8

再見。最愛の妻が教え子とあんなことをしている車に、雨の中を猛ダッシュして来た子どもたちを乗せたガープの車が突っ込む。
ああ…母子とも作家になってしまった人生には、滑稽で悲しく、それでも人生はすばらしい
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監獄人別帳(1970年製作の映画)

3.4

忘れた。にんべつちょうではなく「じんべつちょう」と読むんじゃなかったっけ。

お遊さま(1951年製作の映画)

4.2

京都の道具商・堀雄二は見合いでその相手・乙羽信子より同伴した姉の田中絹代の方にぞっこん惚れてしまう。乙羽は、姉と堀の関係を維持させるためセックスなしの結婚を堀とする。
高尚な文学の呈を装い、谷崎原作と
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どっこい生きてる(1951年製作の映画)

4.1

パワフル&ソウルフル!の飯田蝶子が最高。口は悪いが人情味に溢れやっと職の決まった長十郎のためにニコヨン仲間からカンパを募る。ああ、それなのにそれなのに。長十郎一家に翫右衛門ときたら山中貞雄。これは戦後>>続きを読む

エレキの若大将(1965年製作の映画)

4.0

映画の題名で「エレキ」って付くのこれだけなんですね!終映後、今宵も、のむみちさんの見送り付。

南太平洋の若大将(1967年製作の映画)

3.6

中盤からの急展開にいささか驚く。ロケはハワイから、いきなりタヒチに。さらにホノルル、東京と若大将と澄子のすれ違いドラマが続く。柔道の試合は武道館貸切撮影だろうか。

黒い樹海(1960年製作の映画)

3.8

編集者の姉が行ったはずのない浜松で事故死。それに疑問を持った叶順子が藤巻潤とその謎を究明する。推理映画としてはイマイチだが、北原義郎、伊東光一、村田知栄子、扶実子ら大映脇役ファン必見。高所恐怖症の人に>>続きを読む

忠烈図(1975年製作の映画)

4.6

倭寇殲滅に挑む七人の戦士。これでもか、これでもかと押し寄せる怒涛の空中武闘に胸躍る。虚しい余韻を残しつつ最高のキンフー映画。

私、違っているかしら(1966年製作の映画)

3.0

森村桂の自伝小説の映画化。何とも煮え切らない映画。身勝手な吉永小百合に何度もイラつく。

むすめ(1943年製作の映画)

4.2

『むすめ』今度はその高峰三枝子が河村黎吉の娘。電車の中で知り合った歯医者上原謙に恋してしまう。ところが高峰にメリヤス工場の息子と縁談話が。破談に出掛ける仲人蝶子の弁舌の鮮やかさ。「大火事の前にボヤで消>>続きを読む

をぢさん/をじさん(1943年製作の映画)

4.0

河村黎吉は曲がったことが嫌いな鉛筆工場の工場長。オーバーオールにデニムのジャンパーがよく似合う。妻蝶子と絶妙な掛け合いが最高。ちゃぶ台の上の蝿取り紙に高峰三枝子と上原謙のプロマイド!
大は小を兼ねると
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.3

にんまりしながら見続けた。ジジイで何が悪い。肩の力が抜けているようで、どっこい力の入れ所を見よ。枯れてるフリして全く枯れてない。二人と鶏の悠々たるロードムービー。『グラン・トリノ』『運び屋』から本作へ>>続きを読む

家内安全(1958年製作の映画)

4.0

再見。二度目が断然いい。ドロドロの家庭問題を見事に捌く蝶子。最後はのむみちさんの見送り付。

一人息子(1936年製作の映画)

4.0

小津初のトーキー映画、茂原式トーキー。開発したのは蝶子の夫、茂原英雄。思わぬ沁みる夫婦共演。

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

4.2

封切以来40年ぶり。黒い海に刑務所と化した夜のマンハッタン島が出現する冒頭から興奮。大統領を救うC・ラッセル、署長のL・Vクリーフ!タクシー運ちゃんE・ボーグナイン!黒いジャガー、アイザック・ヘイズ!>>続きを読む

危険な女(1959年製作の映画)

3.0

毎度のことながら一日4本映画を観てしまうと、それぞれの感想を書く気がまったく失せてしまう。
J・カーペンター『ザ・フォッグ』★新宿武蔵野館。
ラピュタ阿佐ヶ谷で鈴木清順『影なき声』★ 堀川弘通『黒い画
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黒い画集 あるサラリーマンの証言(1960年製作の映画)

4.3

毎度のことながら一日4本映画を観てしまうと、それぞれの感想を書く気がまったく失せてしまう。
J・カーペンター『ザ・フォッグ』★新宿武蔵野館。
ラピュタ阿佐ヶ谷で鈴木清順『影なき声』★ 堀川弘通『黒い画
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影なき声(1958年製作の映画)

4.0

毎度のことながら一日4本映画を観てしまうと、それぞれの感想を書く気がまったく失せてしまう。
J・カーペンター『ザ・フォッグ』★新宿武蔵野館。
ラピュタ阿佐ヶ谷で鈴木清順『影なき声』★ 堀川弘通『黒い画
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ザ・フォッグ(1980年製作の映画)

4.0

毎度のことながら一日4本映画を観てしまうと、それぞれの感想を書く気がまったく失せてしまう。
J・カーペンター『ザ・フォッグ』★新宿武蔵野館。
ラピュタ阿佐ヶ谷で鈴木清順『影なき声』★ 堀川弘通『黒い画
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男たちの挽歌(1986年製作の映画)

4.0

NFAJで二本の『英雄本色』。67年の龍剛『英雄本色』は犯罪アクション映画でありながら刑務所出所者支援協会を舞台にした社会派映画でもあるのが興味深い。86年ジョン・ウー『英雄本色』(『男たちの挽歌』)>>続きを読む

ステキなパパの作り方(1951年製作の映画)

4.0

笑い転げた。サークにこんな軽快な傑作コメディがあったとは!まさにこのポスターどおり。二人の女の子を持つ男やもめと二人の男の子を持つ未亡人の恋愛。避暑地のキャンプのてんやわんやがもう最高!

ハリー叔父さんの悪夢(1945年製作の映画)

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前夜に2021年の名画座かんぺ大賞を選んでいたら、疲れて寝てしまった。残念。

火の鳥(1978年製作の映画)

3.5

封切以来43年ぶり。豪華キャストの「バンパイヤ」だと当時憤慨した記憶あり。今は許せる。上映前に森遊机さんの進行で中野昭慶さんと樋口真嗣さんのトーク。森さんを拝見するのは三十数年ぶり。それにしても『火の>>続きを読む

河内山宗俊(1936年製作の映画)

5.0

4Kデジタル修復版。これまで何度も観ているのに改めて深く感動した。これまで観ていたのは何だったのか。耳をそばだてなくても、すんなり台詞が入ってくる。白飛びしていた長十郎や原節子の表情が手に取るようにわ>>続きを読む

恋文(1953年製作の映画)

4.2

初見では田中の第一回作品へのご祝儀で登場する夥しい俳優の目眩しにあって見失いがちだった、戦争で引き裂かれ恋文代筆業の森雅之と代筆を依頼した久我美子の再会のドラマが渋谷や日比谷のロケとセットを巧みに織り>>続きを読む